シンデレラ伯爵家の靴箱館 乙女は新たな靴を履く (ビーズログ文庫)
- KADOKAWA/エンターブレイン (2016年4月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047340343
作品紹介・あらすじ
アランとの結婚を決意するも、彼の父に認めてもらえないエデル。そんなある日、アランの母の提案でエデルがディセント家に本当にふさわしいか試されることに! 一方アランも、父からある人物の日記を手渡され……!? 靴職人と伯爵令息、そして魔術師の子とシンデレラの末裔でもあるふたりは、身分も宿命も乗り越えて、結婚することができるのか? 感動の最終巻!
感想・レビュー・書評
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シリーズ7作品目。最終巻。
ライバルが出てきたり、相手の気持ちが分からず不安になったり…等のシチュエーションは恋愛メインの小説にはスパイスとして楽しませてくれるけど、このシリーズにはほぼなく、童話をモチーフにしたシンデレラの靴、二人の成長と絆のストーリー。
シリーズ通してとても楽しかった。
最終巻で登場した(いや、ずっと登場してたと言ってもいいのかも)レオン、どうか言葉でも恋愛指南をしてあげてと思いつつ、変わらないアレンでエデルを悩ませてもらいたい…とも思ってしまった。
短編が2話。
舞踏会デビューの2人の様子と、ルディアの恋の予感の話し。
ルディアは大好きなので、ルディアの物語もまたどこかで読めたらいいな…。
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シンデレラは実は悪女で、ガラスの靴は特別な力を持っていました。シンデレラによりそういう魔術がかかっている靴が散逸してしまったので、子孫はその収集と封印を行なっている。主人公は子孫の経営する靴屋で働くやつ。
靴にまつわる童話をモチーフにしていて、その設定が私の中では新鮮で面白かったです。おどおど系主人公(だけど自立する)とイケメンの恋愛もあり。そのへんは微笑ましく読みました。主人公が自立する姿が真っ直ぐで良かったです。 -
不思議な靴にまつわるファンタジー・ミステリ+靴職人としての仕事話+身分違いのラブコメ+(これが本題)誰よりも乙女なヒーローというシリーズ・完結!あー、少女小説ってなんでこんなに私にはまるんだろうというくらい、少女小説の良さを見せつけてくれた最終巻でした。仕事話が最終巻にはなかったけど、この前の巻でそれはたんのうしたし、今回はアランとあまり一緒にいないだけに、それぞれに一人ずつが戦うお話でもありました。いつまでもニヤニヤみていたいほほえましいカップルじゃー。
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笑いあり涙あり笑いありの楽しい完結巻!
前の巻でエデルのメインストーリーは解決。しかし、二人の前には身分の壁が…ということで、ラストは二人の幸せのための試練(?)です。
エデルは、アランの母に試される形で、ある屋敷の招待を受けて彼の妹ルディアとともに旅立つことに。
一方、アランはシンデレラ伯爵の当主として進むべき道を模索することに。
二人は周囲を納得させる答えをみつけることができるのか?
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-5323.html -
アラン様は最後までアラン様だった…! エデルがアランに愛されることで自信をつけてどんどん格好良くなったのでお似合いのカップルなのでしょう。おしあわせに! 私も幸せな豚になりたい!笑
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【ネタばれ感想注意】
シリーズ7冊目にして、最終巻です。
毎回楽しみなアランの名(迷)言シリーズですが、今回は「換毛期を迎えろ、エデル」でした。
最終巻でもアランの残念ぶりは健在でした(笑)。
このシリーズは、1人の少女の成長物語です。
少女小説で、シリーズを通してヒロインの成長を感じられる物語には中々出会えないので、とても良かったです。
アランの母ダリアの提案で、エデルはルディアと共にかつてシンデレラが好んで滞在していたという城を訪れる事になります。
そこでは招待された貴族の令嬢だけが参加出来るという、「乙女の会」が開かれていました。
最終巻で、アランがいつもお世話になっている恋愛指南書の著者が登場します(笑)!
あとがきで、「童話モチーフは特にありません」とありましたが、今回登場した魔術師の靴「鉄の靴」は『白雪姫』のエピソードだと思います。
1巻のびくびくおどおどしていた少女は既にいなくなり、最終巻ではいくつもの試練を乗り越え、愛する人との将来の為に前を向いて歩こうとする強くなった女性がいました。
ディセント伯爵家の存続理由とエデルの血脈を知っている者であれば、伯爵家に再び魔術師の血を迎えたと思いますが、何も知らない人達はエデルを「現代のシンデレラ」と称するのではと思いました。
結婚式の靴がエデルの門出の靴になるというのも素晴らしかったです。
笑いを取った結婚式も無事に終え、仕事も私生活も良きパートナーになったエデルとアランですが、あとがきの後日談を読んだ感じだと2人が子作りをしてようには見えないので、これはやはりアランが何だかんだとそれらしい事を言って先延ばししてるのかなと思いました(笑)。
アランの夢のように将来的には子供が3人以上いて、1人でもエデルのように靴職人になってくれたら理想的だなと思いました。
このシリーズは絵師さんがあきさんだったのも、物語の魅力を十二分に引き立たせてくれたと思います。
やっぱり素敵な物語には素敵なイラストが欠かせません。