勿論、慰謝料請求いたします! (ビーズログ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 109
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047352896

作品紹介・あらすじ

お金儲けが大好きな伯爵令嬢のユリアス。婚約者も商売に有利になると決めたのに……あろうことか身に覚えのない嫌疑をかけられた上に、一方的に婚約破棄されて!? いいでしょう、それなら慰謝料いただきます!

感想・レビュー・書評

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  • 急に寒くなってお布団から出られないので、お布団の中でぬくぬくしながら読みました。( 関係ない )

    コミカライズを読んでいて楽しかったから原作も❥
    お金儲けが大好きな伯爵令嬢が、婚約者に婚約破棄されて慰謝料請求しようとするお話です。
    この手のお話しは最近流行っているのかよく見ますが、「慰謝料請求って出来るんだ…」と思ってしまいました。主人公サイドの性格が頭が良くて、お金に関してとても策士。

    コミカライズを読んでいて知っていたのですが、ジュリーの預言書( 小説 )を妄信するあまり、命を軽率に扱ったりする言動には思わず嫌悪してしまいました。小説ではジュリーの心の中の描写があるからかな。まぁ幸せになるために頑張ってるのか…?ある意味とてもピュア。

    視点がコロコロ色々な方に変わるので目があっちこっち。みんながみんな個性が強いからなぁ。

    婚約破棄の瞬間は割とスッキリする展開で、気持ちのいい読後感でした。

  • 【小説家になろう掲載分未読】
    「人気小説の主人公になりきっている女の子に悪役令嬢の役割を押しつけられる」ことで、転生せずに《悪役令嬢転生もの》と同じ土台を獲得するアイディアがうまい。
    ただ、小説のエピソードを真似している決定的証拠を掴むまでが長い。「もしかしたら奇跡的な偶然で一致しているだけかもしれない」という思いが捨てきれず、主人公が思い込みと決めつけで行動している可能性があると思えた。現実にはあり得なくても、創作(しかもファンタジー)なら充分あり得るので。

    「貴族の婚約には王の承認が必要(=当人や親同士だけでは済ませられない)」という大前提は最初にきちんと提示してほしかった。現代日本に生きる庶民にそんな知識はなく「なぜとっとと婚約解消に移らない?」という疑問が常につきまとい、婚約解消に関係ないエピソードは《余計な寄り道=無駄なエピソード》に見えた。断罪シーンは、自分にも傷がつくというのになぜわざわざ大勢の前で晒し上げるのか、そこまでする必要があるのかが理解できなかった。
    上記の前提を含め、「王に謁見できるパーティーまでにガッチリ証拠を固め、その場で婚約者を断罪して婚約解消を承認してもらう」など、最初に《期限と目的》をしっかり示してくれたほうが作品世界に入り込みやすかったのではないかと思う。

    家族や使用人といった身内はもちろんのこと、王族や宰相、学園の生徒などを次々と味方につけていく主人公は小気味いい。対して婚約者が弱すぎるので、断罪シーンは前提を知らないこともあり、主人公の攻撃が一方的で痛快には思えなかった。(婚約者は顔が唯一の取り柄だけど、登場人物全員美形なので取り柄になっていない)
    婚約解消は婚約者の浮気(主人公と婚約者はお互い好意がないので表現に違和感)が原因ではあるものの、婚約者に一切の情を持たなかった主人公に何も非がないとは言い切れないような気がする。主人公が婚約者に手を上げられたというエピソードは、断罪前に婚約者が悪であることをしっかり印象づけるための後づけのように思えた。そうでないなら出すタイミングが遅い、または伏線が必要。直前になって「全部あいつが悪い、私は悪くない」「こんなことがあったのよ、私かわいそうでしょ」と、主人公が被害者ぶっているように見える。
    敵対する女学生がなりきっている=寄りどころにしている小説も、主人公がお抱え作家に書かせているものなので、主人公の手の上も同然。すべてが主人公に味方するなら、勝って当たり前。《ざまあ》をするなら相手にもそれなりの歯応えがほしいところ。無抵抗のサンドバッグを殴ってスカッとするのは、殴っている本人だけ。

    ラストのダンスシーンはかわいくて良かった。おかげで読後感を盛り返せた。
    主人公の印象は終盤まで「クールビューティー・利己主義・腹黒・性格が悪い」とマイナスなものが多かったので、ダンスシーンは無理でも家族写真のエピソードのような《裏のない》かわいい一面はもっと早く見せてほしかった。主人公に好感を持てないまま読み進めるのは苦行。

    文体は短文改行が多くて読みにくい。その上で相手を責め立てる台詞は何行にも渡る長文なのでバランスが悪い(これが原因で主人公は性格が悪いと感じた)。貴族や王子なのに俗っぽい言葉を使うのは、親しみやすさより品のなさが上回って幻滅。
    章が細かく分かれていて地の文の視点の主が頻繁に変わり、それぞれ口調や文体にさほど特徴も差もないから、「いま読んでいるのは誰視点だっけ?」となりがち。主人公や相手役などの主要人物に限らず脇役視点もあるので、対象者も多い。同じシーンを複数の視点から多角的に描くことでそのシーンの厚みが増すのは良いけど、多用されると混乱する。
    「出すのが遅い」と感じる情報が結構あったので、書籍化にあたりエピソードの順番はもう少し整理してほしかった。(『小説家になろう』での公開分を読んでいないから、どれだけ編集や校正が入ったのかはわからない)
    貴族にしては砕けすぎの言葉遣いと多人数視点な構成なら、たぶん漫画媒体のほうが楽しんで読める気がする。コミカライズされていることだし。

    イラストレーター目当ての紙派だから、電子版にしか特典(キャラクターデザインのラフイラスト)がつかないのはひどい。4巻発売記念で紙版1・2巻セットの特典に描き下ろしイラストをつける後出しもひどい。きちんと発売日に買った人を馬鹿にしていると感じる。

    余談だが、最初に表紙を見たとき「主人公がイケメン3人から慰謝料を搾り取る話」かと思った。読んでみればイケメン3人は味方だった…。

  • ユリアスの性格すごく好きでした^ ^
    マイガーさんもめっちゃ可愛い

  • 仕事では優秀なのにプライベートのこととなると鈍感。そんなユリアスが可愛かった。ユリアスの周りの人は苦労しそうだけど。利益を考えて行動しているユリアス。でも、その為に他の人を傷付けようとは絶対にしないから、安心して見ていられる。ユリアスの婚約者と「ヒロイン」以外の全員がユリアスの味方なのも面白かった。今後、どんなことをするのか楽しみ。

  • 文章は若干アレで序盤はわかりにくかったけど、後半はおもしろかった。

  • 悪役令嬢婚約破棄もの(転生属性無し)

    斜め48度くらいから悪役令嬢ものに切り込んだストーリーでとても楽しめました。
    伯爵令嬢ユリアスは商売大好き恋愛音痴。そんな彼女のザマァラストは勿論ですが、恋愛未満の掛け合いも楽しいです。

    番外編『憧れの人 ルナール目線』庶民令嬢視点
    番外編『執事長バルガス目線』暗殺者バルガスと幼いユリアスとの出会い

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