夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

著者 :
  • KADOKAWA
4.38
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本棚登録 : 3980
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047357181

作品紹介・あらすじ

気になる君はうしろの席に――。
WEBなどで噂の作品たちが待望のコミックス化。
話題の作品「うしろの二階堂」は全ページ加筆修正のうえ、30ページ以上の描き下ろし続編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 和山やまさんの原点!ということで読了。
    今回は男子高校生の物語。
    相変わらずのシュールさに苦笑い。
    『女の園の星』の星先生も学生時代はこんな生徒だったのかな、と想像すると面白い。いや、絶対この中にいたね。
    特に林くんがツボに入ってしまった。ウケ狙いなのか、ただ天然なだけなのか。林くんの行動全てがとても気になる。
    何故ハンネが”仮釈放”?中学時代のあだ名って??
    松屋さんとの会話の仕方が何気に洒落てて素敵。林くんも女子高校生相手になかなかやるではないか。
    そんな林くん家の中華料理屋さんにも行ってみたいけれど、パイナップル入り酢豚は私も苦手なので…残念ながら無理だな。
    林くんの続編も読みたい。

  • すごくいい!!
    男の子や女の子の可愛さやかっこよさが絶妙に表現されていて、何気ないひとコマにもキュンとする要素が詰まっている。
    きっと作者さんは他人のことをよく見ていて、それぞれの魅力を見つけるのが上手な人なんだろうな。読みながら「あぁ、こういう人いるなぁ」と何度も思った。どの登場人物も魅力的だけど身近に居そうなリアリティを感じるのは、実際に作者さんが誰かから感じた魅力をそのまま落とし込んだ表現が出来ているからだと思う。
    はじめは特に魅力を感じられなかったキャラクターも、読んでいるうちにとても魅力的に思えてくる。
    そしてちょこちょこ入るギャグが本当に笑える(笑)ちょっとシュールな所も好き。
    林くんの中学時代のあだ名は、もしかしてクロからシロになったからかな?(笑)

  • こ、これは……(好き、と書いてしまうとなんか悔しいのでちょっと書いちゃおう。にしてもこれを好きと言うのが悔しい気持ちって、どこから)。
    ツイッターで「友達になってくれませんか」がバズっていたのが印象深い(と、流行初っ端を見落としていませんよ、とアピールしておこう)。
    ブクログ未登録だが、その後妻の本棚で「カラオケ行こ!」と「女の園の星」は読んでいる(と、ちゃんと把握はしていますよアピールを忘れずに)。
    またブクログ未登録だが「セトウツミ」を事前に読んでいたのも補助線になったかな。低温ボケ。

    今回、例のバズ作品を含む、ステマかと思ったくらい流行った本を手にしてみた(と、業界を斜に構える見方もちゃんと書き添えておこうかしらん)。
    そうしたら、どれもこれも、いいなー(と、本音駄々洩れてしまった)。
    だいたい同じ学校だか町だかが舞台になって、各短編がゆるやかにつながっている。
    自分の高校の頃もこうだったなーと思わせるような、緩さ(と書いてみたはいいが、いや、こうではなかった)。
    読み手のパッとしなかった過去を「優しく突っつく」ような作風がいい(んだけど、私は作中人物に輪をかけてこじらせていたしパッとしなかった)。
    ははっ、とか、たははっ、とか、にいいっ、とか、あ、この人ってこんな笑い方するんだ、という気づきが、嬉しい(これは正直にそう。というか、ちょっと涙腺にくるくらい嬉しい)。

    ところでこのカバーイラスト、なんでこんなに解像度悪いんだろうね、装丁者さんよ(と書いてみたけど、それすら愛おしくなってしまった。てか最近流行りの書体のタイトルロゴと一緒にささやかに示された英題 There is no other. すら、なんだか嬉しい。なにこの気持ち)。

  • 登場人物が全員学生の短編集。校外が舞台の作品もあるが、ほぼ学園もの。
    大事件が起きるわけではなく、かといってのんべんだらりとした日常ものというわけでもなく、どの話もきちんとオチがついており、読んでいて気持ちが良かった。

    漫画レンタルサイトにてBLタグ付きで紹介されているのを見かけたが、描かれているのはいずれ恋心に至る「かもしれない」ほんのりとした興味や関心なので、ラブロマンスが苦手な方もぜひ。

  • 「女の園の星」を読んで、和山やまさんの他の作品も気になり読んだ。
    「友達になってくれませんか」という話が好き。

  • 【あらすじ】
    気になる君はうしろの席に――。
    WEBなどで噂の作品たちが待望のコミックス化。
    話題の作品「うしろの二階堂」は全ページ加筆修正のうえ、30ページ以上の描き下ろし続編を収録。

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    面白い!早朝の始発列車の車内で笑いそうになってしまいました。おかげさまで朝から変なテンションです。
    「心に余裕があるうちは意味のないことをしていたいんだ きっと今しかできないじゃない」「暇じゃあないけど…暇つぶしに忙しいんだよ」というくだりが好きです。無駄だと思っていることは、案外無駄ではないのかも、と考えると人生前向きになれそうです。
    あと、和山さんの絵柄に既視感があったのですが、今作でようやくわかりました。伊藤潤二作品だ!!

  •  2019年で1番の漫画であるとの評判で期待して読むとあまりに地味で驚いた。地味なのだけど面白さにあふれていて、このような作品が評判になるのは喜ばしい。しかもそれが漫画雑誌で原稿料をもらって描かれたものではなく、勝手にピクシブで発表されていたものだというのがまたすごい。昔はガロで原稿料ももらわずに漫画を描くなんて、物好きにもほどがあると思っていたのだが、自分もガロやアックスで漫画を描くようになっていた気持ちを最近はすっかり忘れてしまい、商売や生活をいいわけに純粋な創作に背中を向けていたことに気づかされた。2020年は本当に面白いと思える漫画を勝手に描くことを目標にしたい。

  • 「特別目立つわけじゃないけどなんかとっても魅力的な人」に夢中になる短編集。
    そういう魅力を持ってる人って、周りに流されないで自分らしく生活してる人なのかな?

    林はマイペースで、善人でも出来た人間でもないけれど自分の正義の中を生きている。なんとなく憎めないしなんとなく好きになっちゃう。
    二階堂は素が出たときに魅力がばーっと溢れ出す感じ。普段隠して押し込めてる分溢れるスピードが人一倍。

    高評価受けまくりだったのでハードルを上げすぎてしまった。特別物凄いおよび物珍しい作品というわけではない。
    ただ、作者自身の感性を大事にした話と絵柄でなんだか瑞々しく、読んでいて心地よかった。なにかと肯定的な世界観で肌触りが良い。
    そう考えると作者のかたもまた魅力的な人物の1人といえよう。素敵です。

  • この独特の世界は、読み切り漫画でも面白いわ

  • 男子校に行ったら絶対楽しいじゃんて思った(この漫画は共学なんだけど)。
    根暗でも深刻にならない彼らを尊敬する。
    ちゃんと理屈があってキャラクターを作っている二階堂や、パシリの後輩をサラッと助ける意外な正義感を見せる林くん。
    学生時代のわたしには出来なくて、でも憧れていたキャラクターだ。
    林くんや二階堂がクラスにいたら絶対声かけちゃう。それくらい不思議で魅力的で放って置けない存在。

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著者プロフィール

1995年生まれ。大学2年時に、「和山友彦(わやまともよし)」名義で応募した『優等生の問題』で、第67回ちばてつや賞一般部門入選。これを受け、読み切り『渚へいこう』が『週刊Dモーニング 読み切り増刊2016冬号』で巻頭で掲載された。2019年、コミティア127に頒布した同人誌『夢中さ、きみに。』がKADOKAWAより書籍化されたことで人気を博し、商業誌初連載となる『女の園の星』を連載する。2020年3月『夢中さ、きみに。』で、第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。翌月には、第24回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した。

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