北北西に曇と往け 4 (青騎士コミックス)

著者 :
  • KADOKAWA
4.25
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本棚登録 : 1300
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047357921

作品紹介・あらすじ

北欧アイスランドを駆け巡る、探偵・御山慧(みやま・けい)のジュヴナイル・ミステリ第4巻!
アイスランドに暮らす17歳の音楽家、リリヤには悩みごとがあった。それは、日本からやってきた同い年の探偵・御山慧が何度もちょっかいをかけてくること……。
仕返しを試みるリリヤは、慧にギャフンと言わせることが出来るのか!? 一冊まるごとヒロインのリリヤに焦点を当てます!

感想・レビュー・書評

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  • 〉青い空
    〉雪で 白くなった山
    〉遠くの 崩れそうな農家
    〉あたたまった車内と すきま風
    〉あとは
    〉特に 何もない


    美しいアイスランドの溶岩台地をこれでもかと描写しつつ、美しいリリヤを執拗に描写する美しパートと、サイキックサイコパス殺人弟ミチタカの不穏ミステリパートを交互に物語るアイスランド振興マンガ、4巻が出て嬉しい。

    リリヤはなんだかんだケイのことを気遣ってるのに全く分かってないケイは酷いと思います。
    そういうとこが魅力なんだけど。

    情景の美しさで読者を引っ張っていく感じは「乙嫁語り」に似たところあると思います。
    すべての森薫のファンと北欧好きと田舎好きにお薦めしたい。


    お怒りモードの目がデカいリリヤと、大人モードの切れ長目のリリヤとのギャップに毎回やられます。「低くて深くてやわらかい、琥珀のような」リリヤのアルト声聞きたい。

  • この独特な空気感が本当に素晴らしい。入江さんじゃなきゃ描けないんだよなぁ。荒涼とした人を寄せ付けないアイスランド。その中にあって人間はあまりにもちっぽけで、頼りない存在。ストーリー云々よりも、圧倒的な画力で凍てついた空気を体感できてしまう、この漫画が心から大好きだ!慧とリリヤの不器用な関係とそれを客観的に眺めるジャックと言う図にニヤニヤしてしまいます。コロッケサンド食べて見たい。

  • リリヤ多めの4巻。リリヤ好きー笑わないところも、つっけんどんなところも、ちゃんと大切なことが見えてるところも。音楽やってるというのは登場時にカトラが言っていたけどジャンルはそういえば言ってなかった。もしかしてクラシック?「楽器が鳴らない」の一言は秀逸。ああこの作者さんは「楽器が鳴らない」を知っているのではないか、と嬉しくてなった。
    というか、清とリリヤ、そんなに仲良いのね。
    ケイは相変わらずケイで、かと思えば少しずつちゃんと成長してそう。たぶん。

  • 慧もリリヤもお互いに意識しまくっているのが良い
    ミチタカを追いかける話にも進展あり
    3つのテーマで話が進む
    アイスランドの壮大な自然
    ミチタカに関するミステリー
    慧とリリヤの恋模様

  • リリヤが可愛い。けいは完全に無意識で惚れてる

  • リリヤちゃんほんとにかわいいな〜
    ケイがなんかやっと年相応って感じるわ、清くんとはまた違うところの。
    ミチタカはほんとになんなんだよ 怖ぇーよ 妖精かよ

  • ケイのことが気になるリリヤ。
    対してケイのほうは…ぷぷ。
    大人びているけど若者でしたな。

    そのあとはフレイヤを探す旅。
    ようやく見つけた彼女は
    ケイの弟に対して異常なほどの恐怖感を感じていた。

    うーん、こっちがメインなので仕方のないところ。
    でも、弟がらみじゃない部分は
    未知の世界でおもしろい。
    ラキ火山のドライブ、すごいわ!

  • 4巻はリリアちゃんにフォーカス。面白かったです。
    認めたくないだろうけど、慧もリリアちゃんもお互いを意識し過ぎるほど意識してるよ。。周りからは一目瞭然です。
    清くんもすっかりリリアちゃんと仲良しで良き。ちょっと思ったけど、清くんはバランス感覚で三知嵩とも上手くやってそうな気がする。慧とは親友だろうけど生きてるってことは三知嵩から敵視されてないんだろうから。さすがに清くんが認識されてないってことはなかろう。
    リリアちゃんの機嫌を損ねたので、ジャックも加えて慧は三人旅。続きも気になります。
    アイスランド、何があるかわからないから予備に…って車2台で遠出するの凄い。予備用の車の人が途中で合流してくるの、新鮮です。

  • 久しぶりに実家に帰り、「七つ屋志のぶの宝石匣」1~16をウキウキ堪能し(← "のだめ" もすごく良かったけど、宝石匣も大好きー)、まだ滞在日数があったので、オタな妹に「私好みのおもしろいの頼む」とオーダーしたらこれが出てきた。

    えー 絵が古臭いー 好みじゃないー などとぶつぶつ言っていたのだが、解説に舞台がアイスランド、とあって、おや??と食指がピクリ動いた。
    1巻冒頭、荒野に横転したジムニーのドアがガコっと天に向かって開いて、にょきっと主人公が登場するシーン。
    それがとても好みで、あとは非常におもしろく読んだ。

    まだ4巻までしか読んでいないのだが、とてもユニークな作家だな、と思った。最近は漫画を全然読まないせいでそう思うだけかもしれないけれど、私はすごく新しいと思った。絵は古いんだけど。

    まず、巻によって、テーマというかトーンが全然違う。
    北極圏の日常ほのぼのエッセイ、なのかと思いきや、アイスランド観光案内になったり、普通のヒーローが出てくるアクションになったり。どれもおもしろい。
    そして、この4巻はいきなりスプラッター入ったミステリになる。しかもけっこう怖い。

    キャラクターもとても良い。誰も彼も脇役までも独自のポリシーを持って生きていて、生き方が気持ちが良い。悪役すらも。
    あと、食べる描写がうまい。
    絵がおいしそう、というわけじゃないんだけれど、登場人物たちが何か食べていると妙にそそる。効果音で見せてる感じ?
    読んでいて、やたらおなかがすいて困った。
    アイスランド料理、食べてみたいー。

    それから、不思議だなぁ、と思ったのは、女性の身体の描写が、細部にフェチが入ってねちねちと描かれていて、女性名の作家なのに男目線っぽい描き方だなぁ、と興味深かった。
    その一方で、主人公の慧は、思考も体つきもふるまいも経験値も実年齢以上の完全に成熟した大人の男として描かれているのに、性に関することだけ中学生のようなリアクションを取る男の子として描かれていて(年齢設定は高校~大学生くらい?)、そこだけ突然に少女漫画っぽい。
    ちょっと違和感。

    敢えてそういうキャラ設定なのかもしれないけど、ねちっこい女性の裸体の描写とのアンバランスさが妙に印象的で、一体いくつくらいの年齢の方なんだろう、と私は作家ご本人の心理状態にとても興味ひかれた。

    車の声が聞こえる、っていいね。
    うちも以前はジムニーで、ずいぶん長く乗って、居住性が最悪だったから私はずっと嫌いだったけど、夫はものすごく愛していた。手入れは全然してなかったけど。
    良くも悪くも特徴のある車なので、下取りに出した時はふたりで寂しく思ったし、今もときどき話に出る。
    私も声が聞けたらなぁ。

  • 慧とリリヤちゃんの距離が縮まる第4巻。
    アイスランドの見事な自然も、慧とリリアちゃんの交流も、じっくり丁寧に描いてくれて本当に好き。
    リリヤちゃんがつくる空気が温かくて、言葉がなくても表情から気持ちが伝わってくる。
    反対に三知嵩は何を考えているのか分からないけどすごく興味をかきたてられるキャラクターです。

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