- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047375840
感想・レビュー・書評
-
私の周りにはキャラの濃い友人が多いのですが、この作品はそんな中の1人から「近畿地方に住む我々が、読まないと言う選択肢は無いやろ!」と発売前からゴリ押しされておりました。(ちなみに彼は普段読書を全くしません)
これは読まねば呪いをかけられると判断し、拝読。
かなり怖いとの噂でしたので覚悟を持って挑みましたが、私にはそこまで怖くはなく、どちらかと言えば良くできたモキュメンタリーとして楽しんでしまいました。
ライターの独白、雑誌の記事、インタビュー音声の書き起こしやネット医療相談の書き込みまで、様々な形でとある地方で起こる怪異にジワジワと迫って行くスタイルが良く出来ていて、飽きずに一気に読む事が出来ました。
なんとなく奈良や滋賀の山手を想像しながら読み進めると、後半で何度も繰り返される同じ文章。何か意図が?と不思議には思っていましたが、最後に理由が分かった時はまるでトリックのネタが分かったように、なるほど!と声を出してしまいました。
良く考えられてるなあ。
そこまで怖くはない、と申しましたが1つだけかなりゾッとする回がありました。読む方に寄ってこのゾクリポイントも変わると思うのですが、私は「待っている」という記事に体感温度が2度下がりました。
ネタバレにならないか心配ですが、どうも私は心霊現象そのものよりも、それにより人が壊れていく姿に恐怖を覚えるようです。
ですが、憑かれて壊れた人がとある場所へ女性を執拗なナンパの如く誘う回は笑ってしまいました。
「〇〇行こうよ」「〇〇へ行きませんか」
どこの世界にこんなナンパに着いて行く女の子がいるんだよ?!
ホラーに笑いも求めてしまう悪い癖です。
実際に作中でも掲示板が出て来ますが、2チャンネルの怖いスレを読んでいた時のように、ワクワクしながら一気読みでした。
とはいえ、私はホラー耐性もかなり強いので、あまり得意では無い方には怖すぎるかも知れません。
モキュメンタリーとしても良く出来ているので気になる方には是非とも読んで頂きたいのですが『カクヨム』でも読めますので、そこでお試し読みをされてみて、大丈夫そうであれば追記が加筆された本書に挑戦して頂くのが良いかと。
最後に、私の拙い感想を見て下さった皆様。「見つけてくださってありがとうございます。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モキュメンタリーホラーとして非常に完成度高いと思います。
ホントに怖いし、読み進めるほどに面白く、
こういった類の中ではトップクラス。
久々に袋とじをあけました、、そして中身も怖いですね、、 -
こういう作品をモキュメンタリーホラーというそうだ。
同じはなしを角度をかえて執拗に描いている怪談小説。
あくまでも近畿地方のある場所はどこなのかはっきりさせず数個の●で表されていて読み手はどこやろって地図を拡げたり、するんだろうか?
ワタシはしませんでした。
ごめんなさい。
途中くらいからなんとなく何が始まりだったのか分かったような分からないようなそんな感じだったので、また時間をあけて読み返しかもしれません。
ありがとうございます。
-
【近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました】
題名が気になり手に取った一冊。
普段ホラーは読まないジャンルだったのでおっかなびっくりしながら読んだのだが、各エピソードに散りばめられた違和感や伏線が、読む手を止まらせず一気に読んでしまった。
しかも、伏線の答え合わせの為にすぐに再読。
モキュメンタリーものは初めてだったので、新鮮で面白い読書体験だった。
ここに出てくる近畿地方のある場所は、本当に実在するのではないかと思わせる一冊。
こんな人におすすめ .ᐟ.ᐟ
・ホラーが好きな人
・モキュメンタリーが好きな人
・ミステリーが好きな人
・伏線が散りばめられたストーリーが好きな人
-
この本に収録されている様々な形式の文章は、オカルト雑誌に掲載する特集のために、ライターの私と、編集者で友人でもある小沢くんの手によって収集されたものです…
色んな文章を使って真相に辿り着くんだけど、ちゃんと怖い。袋とじとかよく考えるなー。 -
とても話題になっていて、恐る恐る読んだ。
読了したけど、
心のきれいな人は、これを読むと怖いのだと思う。
私は、心が綺麗じゃないのかもしれない。
例えば「骨灰」とか「踏切の幽霊」とかの方がよほど怖かった。
もっというと
「残穢」
「火のないところに煙は」
「闇祓」
「ヨモツイクサ」
「シライサン」
「向日葵の咲かない夏」
「黒い糸」
「十戒」
「彼女はそこにいる」
の方が3倍怖い!
怖いだけじゃなく怖面白い。
この「近畿地方の」は、なんだかはっきりしないが不気味。という感じが、初めから最後までずっと続いて、
呪いなのかも?
とか
何か恐ろしいものがいるのかも?
とか
とにかく、ずっと推測なので、モヤモヤしたまま。
面白さがない。気味が悪く、脅かされるだけ。
この本の感想が
怖い本のまとめ! みたいになってしまった。
たぶん私は読書に面白さを求めていて、
この本にはそれが少し欠けていたのだと思う。
辛口で申し訳ないが残念。
-
まずめちゃくちゃ怖かった!(笑)
それだけで読んでよかったし満足出来る。
モキュメンタリーものばっかり読んでいると耐性が出来るのかもしれないけど、残穢くらいしか知らないので刺さりまくった。
1つ1つが短いから次々読めるし、短いのに濃厚なものばかりだし、共通点がどんどん分かってきてそれも含めて怖さも増す仕掛けが素晴らしい。
最後の袋とじはまじで怖かった(笑) -
ホラーって苦手。
怖いからとかという単純な理由はもっともだけど、
それ以上に驚かせたいだけの演出に萎えるから。
大きい音とか、チカチカする蛍光灯とか
長い髪とか、やたら早いとか。
定番な怖さはワッ!って言われた時と同じ感じで
すごく苦手。
でもそれってホラーの怖さなの?って
疑問を感じてから本も映画も見なくなった。
SNSで読んでる人が多いという理由だけで
買ったこの本。
めちゃくちゃ失礼な話だけど
ペンネーム見て、ちょっと期待値が落ちた。
あー、ネットの小説ねっていう偏見。
(とても失礼)
読み始めて、ちょっとずつゾワゾワし始めた。
なんだこれ…。
私って今怖い話のスレとか読んでるんだっけ?
と、思わせるような事象たち。
ちょっと想像できちゃうような霊障の書き方。
夜になると怖くて読むのやめてしまう。
私の家にもなったらどうしよう。怖い。
だって私も近畿地方だし。
テーマとして、失踪した同業者を探すために、
それにまつまるオカルトの資料を読んでいくスタイルだから、それに合わせて地方名とかは伏せてある。
そのせいでもっと怖い。
え?どこの話なの?うちの近くじゃないよね?
ってなる。
怖さは人も地域もどんどん巻き込んでいく。
自分も関わってる気になってく。
その怖さを感じた本は今までになかった。
章ごとでも感じる違和感と圧迫感がじわじわと
追い詰めてくる感じで本全体として怖い。
一つ、最後で私の気持ちが失速したのは、
似たような展開の映画を見てすごいと感動したから。
こーゆうは最初に出会うべきお話。 -
作者の記述を挟みながら様々な怪異の記事や話、ネットの書き込みなどが集めてられている
それぞれが繋がって行く面白さがある(ぞわぞわする)
あ〜私は
全ての張り巡らされた糸に気付けているのかな?
気になる
読んだ方と答えあわせがしたい
背筋の作品






この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。





