人魚のムニエル 志波由紀作品集 (1) (ハルタコミックス)

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  • KADOKAWA (2025年7月15日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ) / ISBN・EAN: 9784047383876

作品紹介・あらすじ

7年ぶりに会った父親の手で
「人魚のムニエル」を食わされた麗は、
不老不死の肉体となってしまった。
「これで病気の母さんとずっと一緒に暮らせるぞ」
そう身勝手に話す父へ、麗は告げる。
「母さんなら死んだよ。2年前に」

新鋭・志波由紀が描くホラー×人間愛の8篇。

みんなの感想まとめ

ホラーと人間愛が絶妙に融合した短編集が、読者を魅了しています。特に表題作の「人魚のムニエル」は、不老不死の肉体を手に入れた麗の心の葛藤を描き、淡々とした中にも深い熱が感じられます。各作品は、ホラー要素...

感想・レビュー・書評

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  • 凄い名刺を受け取ってしまった気分です。
    志波由紀先生。
    どの作品も甲乙つけ難いです。好みだけで言うと表題作ですが、どれも淡々としているのに熱がこもっていて、読み手の鼻先までキャラクターが迫ってくる感じ。
    デリバリー地獄(ヘル)も面白かった。どうしてこんな話が思いつけるんだろう、と不思議に思うくらい。
    短編集の面白さを目一杯味わえる1冊でした。悪魔二世も読みます!

  • 困ったなおじさんが某F大先生の短編のオマージュ感がありつつも自分的にはそれを越えてきたなと感じる面白さでした!他の短編も全部面白くて、読んだ後の満足感がすごい...。

  • こう言っちゃ何だが、期待していたよりも、強烈にぶん殴ってくる作品だった。感覚は人それぞれだろうが、少なくとも、私は、ぶっ刺さってくるっつーよりぶん殴られたって感じだった、読了後の印象は。
    巧く言えないが、媚びのない短編ばかりだったな、と思った。
    卒なく纏めよう、とか、ウケたいから、それっぽいネタとオチにしよう、みたいな安っぽさを感じる、新人の読切とは違って、自分が言いたい事、感じている事、叫びたい事を、漫画って形で表現するために、試行錯誤を繰り返したんだろうな。
    イイモノ特有の、イイモノからしか出ない「熱」が、この『人魚のムニエル 志波由紀作品集』からは、ちゃんと発せられていた。
    絶対に、ありえない話だが、もしも、いきなり、私のスマフォに、麒麟の川島明さんから電話がかかってきて、「君が一週間以内に読んで、一番、良かった漫画を教えて」と言われたら、私は、迷わずに、この作品を推そう。一週間の内に、他にも良い漫画は読んだけど、一番は、やはり、コレだ。
    星新一先生のショートショートや、藤子・F・不二雄先生のSF漫画が好きな人は、これを読んだら、「面白い」と思うだけじゃなく、「凄い才能を持った漫画家が出てきたな」と嬉しくなるんじゃないんだろうか。
    それこそ、私は、『ダンジョン飯』の九井諒子先生の短編集を読んだ時、同じくらいの歓喜を覚えたもんだ。
    どれもインパクトの強い・・・いや、強すぎる短編ばかりだけど、あえて、一つを挙げるのであれば、『人魚のムニエル』だ。不老不死、誰もが望むモノだけど、実際に、その体質になって、絶対、幸せになれるか、は当人の心持ち次第。むしろ、辛い事の方が多いだろう。
    仮に、私が、今、本物の人魚の肉を目の前に出されたら、迷わずに食べる。元より、私は人との別れに辛さや悲しみをそこまで覚える性質ではないし、不老不死になれば、いつまでも、この『人魚のムニエル』のようにぶん殴ってくれる作品を読み続けられるではないか。家族や友人よりも漫画を優先する私を、ゲスと罵ってくれても構わない。
    ちなみに、私が、志波先生のセンスが爆発しているな、と最も感じたのは、収録されている短編ではなく、この漫画の表紙だ。レビューを書いている時に気付いて、「うわぁ、これ、よく考えてあるな」と震えてしまった。

    この台詞を引用に選んだのは、深いなぁ、と感じたので。
    これまた、上手く言えないのが、もどかしいし、恥ずかしい気持ちで胸がいっぱいになって、トイレで吐きたくなる。
    ほんと、私の勝手な感じに過ぎないけど、これは、志波先生の「中」から出てきたコトバや思いなんだろう。
    読み手に解って貰いたい、と思って、綺麗な感じにしている気がしない。
    ある程度はマイルドにはしてるんだろうけど、志波先生の「罪」と「罰」に対する考え方が、一直線にぶつかってきた。
    これが正しいのか、それは判らない、私には。
    実際、考え方は人それぞれで、正しい、間違っている、は人間に決められるものじゃないだろう。
    人が人の罪を裁き、罰を与えるのは烏滸がましいんだろうけど、現状では、そうするしかない訳だから、せめて、被害者の苦しみが少しでも解消される罰が加害者に課される事を望むだけだ。
    ちなみに、私は、盗撮や痴漢、レイプと言った性犯罪を起こした者は、裁判をすっ飛ばして、4刑で良い、と思っている人間だ。
    「こんなことして、なんの意味があるんだよ。これで、俺の罪が消えるのかよ」
    「いや、消えるわけないだろ。こんなことは、ただの気休めだ」
    「やめろ、それこそ意味がない。自分で自分を罰するつもりだったのか?馬鹿なことを・・・・・・罰というのは、他人から与えられて、初めて、罰だ。だから、ひとりで抱え込むのはやめろ。どんな罰も罪をなかったことにはしてくれない。だが、正しい罰を受ければ、少なくとも、こんなことをしなくてすむ時間だ。俺はもう帰るぞ・・・・・・正しい罰を受けろ。俺は与えてやれない」(by鈴木、鬼)

  • 悪魔二世の作者さんの短編集。
    ホラー的な或いはシリアスな要素と、
    登場人物のコミカルな性格のバランスを取るのが、
    この作者さんは絶妙に上手いですね。
    全話良かったけど表題作の人魚のムニエルが一番好きかな。
    悪魔二世が好きな方はこちらもお勧めできるし、
    逆にこちらを先に読んで気に入った方は悪魔二世をお勧めしたいです。

  • ホラーテイストの物語が集まった短篇集。

    ・人魚のムニエル
    ・ロボットのいる家
    ・花子ちゃん
    ・困ったなおじさん
    ・うしろ姿
    ・宇宙漫画サークル
    ・ウワサ鳥
    ・デリバリー地獄

    ホラーテイスト、とは言っても、SFや少し怖い話、的な雰囲気なので、背筋も凍るような恐怖ではないので怖いの苦手な人も安心。

    藤子・F・不二雄のSF短篇だったり、星新一のショートショートを思い起こす少し不思議な作品群。さくさく読めて味わい深い。
    表題作の「人魚のムニエル」は、それと知らずに人魚の肉を食べて不老不死になっちゃう話。
    「困ったなおじさん」はタイムトラベルを巡る、実に「困ったな」な話だし、「ウワサ鳥」の『ファイナル・デスティネーション』(迫りくる死の運命をどうにか回避しようとする映画。死神の仕掛けが巧妙すぎて「死のピタゴラスイッチ」と呼ばれる名作)感もたまらなく面白かった。
    そして「デリバリー地獄」でヒヤリとさせられる。
    魅力的な作品集だった。

  • 表紙に一目惚れしてジャケ買い。扉絵含めて装丁がまず素晴らしい。
    中身も予想通り滋味のある感じで、著者の「漫画の巧さ」を感じる。派手ではないが、そこがいい。

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