魔界水滸伝 (15) (カドカワノベルズ)

  • 角川書店 (1988年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (220ページ) / ISBN・EAN: 9784047709157

みんなの感想まとめ

物語は、意外な展開とキャラクターの深い感情が交錯する中で進行します。特に、鬼女の恋焦がれる乙女モノローグや赤ちゃんプレイといったユニークな要素が登場し、読者を楽しませます。また、前巻では終わりが見えな...

感想・レビュー・書評

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  • 茨木、なんかごめんね…君も辛いよね…
    と何故か鬼女にしゅんとさせられた15巻は色々超展開が待っているので、今回も長いですが一緒に祭りにご参加下さると嬉しいです。

    突然ですが、永遠に一定間隔で額に水滴を当てる、もしくは水滴の音を暗闇で聞かせ続ける拷問をご存知でしょうか?高確率で気が狂ってしまうらしいですが、遂に次元の暗闇に幽閉された多一郎さんこの拷問を受けてもう水の数を数えてかれこれ億何千万回…。
    オレはダレだ?とか言っちゃう位に気が狂いそうになってますが、永遠に数えてどうにか保ってます。

    ちょ、マジで早く助けて!!

    雄介一行は礼津おばあちゃんの元に孫を助ける為に力を貸してくれと向かいますが、おばあちゃんは最早天地創造の神レベルなので、本体は宇宙空間にあり今のしわくちゃの小さい身体は仮初。力が強すぎて地球に入る事すら許されずまして異次元でその力を使えば多一郎を助けるどころの話ではなく宇宙巻き込んでえらいことになる為、行けませんのじゃ…と珍しくしょんぼり…。
    こりゃあ参った…と途方に暮れる一行の前に茨木が登場。

    若が幽閉されたのは自分のせいだし、風太の兄を殺したのも自分だがどうか多一郎の救出に連れて行ってくれと泣いて頼む茨木。そりゃそうだよね…と思っていると風太が激怒。こっちもそりゃそうですね。
    茨木は嫉妬心からこんな事を起こして多一郎を窮地に陥れてしまった事に心を痛めてますが自分でもどうしようも無いこの鬼の恋心…。辛い…

    遂には鬼族の皆さん勢揃いしてどうか茨木を連れて行ってやってくれと頼む始末。しかし風太も火の民の長として、みづちの長に刃向かった茨木を許す事も出来ず話は平行線。今回も加賀先生の出番です。
    因果律を引き合いに、そもそも涼が多一郎に攫われたのは元々は君を探しに行ったからだし、あのような言いなりになる人格になっていたのも君と比べられて辛かったからであり、唯一自分だけを求めて庇護してくれたのは多一郎だけであった。ならば君のせいとも言い切れない云々。
    とにかく風太はうわー!となって結局同行を許します。
    兄は僕をにくんでるんだろうか…としょんぼり。こっちも可哀想…。
    それに対して「もう涼は多一郎のもとにしか来ない。思いが残っているとすれば多一郎への絆だけだ」と追い打ちをかける加賀…。もう風太のライフはゼロよ…。

    同族に嫌われていたと思っていた茨木に酒呑童子が「何言ってんだ、俺たちずっ友だろ☆」って言うのがなんかほっこりした。

    さて、強力な助っ人も入った事だし取り敢えず手がかり探しに行くか、という所に華子登場。まあ、来るか…
    妾も愛しき御方を救いに行きますぞえとか言ってる癖に、風太と雄介と竜二にまで色目を使って、同行する殿方が好みで良かったわとか言って、ベッタリくっついてくる華子。
    守備範囲広いなおい…

    更に礼津おばあちゃんから、孫のために有難うと
    使いとして遣わせてくれた狐のおこんちゃんもパーティーに入って、いざ魔界からダークテリトリーへ。
    久々に登場の眼が、パリの奥が怪しいからそこに行ってみれば?と助言をくれたのでそこへ飛ぶ事に。
    そう、多一郎が涼を探しに行っていた絶望都市、魔窟です。
    更に地獄絵図になってました…。

    既にランド病は生島のように魚化して自我を失う病ではなく、どうやら人間にも耐性が出来てしまい中途半端な魚化のまま生きなくてはなりません。(こっちの方が地獄)
    更に放射能の影響で1つ目の子供や、手にお魚のヒレがある子供など、嬉しくない新人類まで産まれ始めてます。相変わらずカニバリズムは横行、しかも感染のリスクがあるとかで人肉は犬等の肉より安価で取り引きされてます。

    更に最近は定期的に魚達が餌として人間を漁りに来ており、それよりもやっかいな『魔界王』という謎の人間か先住者の裏切り者かよく分からない初期ドラクエよりもダサい名前の何者かが元ベルサイユ宮殿のあった所に砦を築き、こっちも定期的に人間を攫って行くとの事。どうやらお魚達に取り入っているらしいのですが、ともかく3手に別れて手がかりを探る事に。
    ミッションは2つ。
    多一郎の捕らわれている次元への扉を見つける事。そして次元回廊を見つける事。

    次元回廊から古の者達は出入りしていると当たりを付けた加賀は、これは次元戦争になるので回廊を見つけて叩くしかないと皆に言い渡します。
    そこで雄介、風太、茨木は魔界王の偵察。加賀、おこんちゃん、竜二は街の聞き込み、華子はニョロニョロのお付きが沢山いるのでそれらとやはり街を偵察する事に。

    先ずは加賀達一行。金をばら撒きクトゥルー達や魔界王の話を聞き回っていたのですが、道中で突然3つの青い鬼火のようなものに遭遇!
    おこんちゃんは1番平気な筈なのに、あれは同種のものでは無いと怯え加賀の腕に縋り付く程。可愛い!
    ともかく傍まで寄って確認しようと恐る恐る近付くと中から突然男性の身体が静かに出てきて空中を歩いた後に地上へ。
    恐怖に怯え抱き合う加賀とおこんちゃん!羨ましいぞ!!(おこんちゃん好きなんです。)
    なんとその身体には首がなく、鋭利な刃物でスパッと切れた首からは骨や筋肉が…。

    涼くん!!!涙

    加賀は勿論涼だとその時は分かりませんでしたが、何かを探しているような姿に引っかかるものを覚え、思い付きそうな所に街の女性が首なし涼君と遭遇。ぎゃあああ!!とショックのあまり壁にぶち当たりまさかの死亡。周りに人が集まり騒然。
    涼君は再び火の中に戻り悲しそうに揺らめいて去ってしまいました。
    なんと言うニアミス!ちょっと前まで多一郎さん居たのに!!涙(首無いけど)

    さてその頃の雄介一行。無事に魔界王の砦まで辿り着きましたが、手下のヒャッハーに囲まれます。加賀の作戦通りなのですが、雄介達は旅の一般人を装ってわざと捕まり、手がかりを探る算段です。
    このヒャッハーがまた濃い!風太が思わず笑いを堪える程に濃い!髑髏の書かれたジャケットに黒塗りバイク、ヘルメットには羽飾り。魔界王様がお会いになるとの事で、これ幸いと3人はわざと連れられます。
    この砦の中が文化祭のお化け屋敷のような作りで、やたらかかっている黒幕にピカピカ光る悪趣味な電飾の数々。この理由は後で分かるのですが、とにかく3人は魔界王との謁見へ。

    四つん這いで入らされる3人。通された部屋はまるでSF映画のセットのような場所でした。
    計器類やコントロールパネルやビーム砲みたいなものまで雑多に飾られ、壁には大きなスクリーン。そこに置かれた巨大な玉座の上には丸いガラスドームの上半分のようなものがあり、ひっきりなしに様々な光がチカチカしたり走ったりしています。
    そこに鎮座した魔界王は3人の想像とは違い小さくて甲高い声の持ち主。
    黒のマントに様々な豆電球を散りばめ、白い髪が付いた髑髏の仮面を被ってるので顔は一切分かりません。
    手元にある操作パネルを魔界王が叩く度に青白い光が弾けます。

    雄介達が面食らっていると、街の人が2人陳情に。
    前から出没はしていたが、首なしの化け物が遂に街の中にまで現れたので魔界王に倒してくれと頼みに来たのです。
    つくづく、惜しい!多一郎さん探す場所間違ってなかった!それとも涼君が追いかけて来たのか…。
    とにかく、魔界王はこの話を「そんなデタラメ言うな!」と怒ってしまい、謎の力で2人を空中高く持ち上げそのまま床に叩きつけてしまいます。雄介達の目の前で2人は潰れたトマトに…
    床がパカッと空いて2人の死体はボッシュート。

    その一連の事件の後で、魔界王は茨木に夜の伽の相手を命じて、男2人は地下に幽閉しろと命じます。
    命令されたヒャッハーが漏らした「暗黒回廊の傍のあそこですね」という言葉に反応する雄介と風太。暗黒回廊とはもしや加賀の言っていた次元回廊では?!チャンス到来ですが、茨木は困ったご様子。
    しかし力を使っては古の物に勘づかれ大変な事になるので雄介にもどうする事も出来ません。
    結局は愛する多一郎を救うためならばと従う事にした茨木。
    ここで茨木、多一郎への切ない思いが湧き出て来ます。

    鬼はそもそも性別の観念が無く、茨木も幼い頃は男のように育ち「童子」という男性名も与えられてました。
    ところが多一郎に思いを寄せた事により女体化して今に至ります。
    鬼の分際で叶わない事は百も承知だし、そもそも多一郎は最近女には興味が無い。あったとしても前に気に入っていたクシナダ姫(スサノオと取り合った姫)も風に吹かれれば飛びそうなタイプだった。
    蛇性の婬とは、弱いものを庇護したいのか、その庇護した相手を虐げたいのか、どちらにせよ自分は多一郎の好みとは真逆だった。
    だから傍に仕えているだけで幸せだったのに、涼が現れた。涼を殺した事に後悔は無いが、多一郎があんなに人間の男を愛していたのがショックだった。いっそ冷血なままなら良かったのに…

    乙女だ…。茨木、乙女じゃないか!!

    そんな切なさを抱えたまま、なんかフリルのヒラヒラを着せられて魔界王の寝室に。魔界王はどうやらベッドの中。覚悟を決めて言われるがままにベッドインする茨木。
    前にセックスしたのは何百年前だったか、とまた思いを馳せる茨木。そこでついでに多一郎に抱かれる涼を想像して突然嫉妬に苦しむ茨木。
    乙女だ…

    そこへ何やらナメクジのような感触が胸元へ!まるで赤子がお母さんにするようにおっぱいをチューチューペタペタ。
    なんだってえ?!と布団をめくると、なんと魔界王、まだ6歳の金色の丸い頭のお子様でした。
    「伽の最中はママンと呼ぶぞ、良いな」と言う魔界王。赤ちゃんプレイ…ではなく、彼は本当に母親に捨てられた子供だったのです。
    彼にとっては伽とはお母さんごっこをして欲しいと言う意味。
    全てを悟った茨木は突然母性本能に駆られて、ママン、ママンと母を求める姿に涙してしまい優しく抱き締めます。「お前は伽が上手いな、気に入ったぞ、ママン、ママ…」としまいには茨木の胸の中で眠ってしまう魔界王。

    そんな事になっているとは露知らず、雄介と風太は真っ暗な地下に放り込まれたのですが、回廊を探すために微かな灯りを雄介のサイコパワーで灯して奥へと探索に向かっていました。
    あの魔界王の派手な装置にはなんの仕掛けも無かった事を2人は確認しています。という事はあのパネルを光らせていたのも派手なギミックも全て魔界王のサイコパワーであり、何より人間2人を簡単にトマトにしてしまったのを目の当たりにしている2人は、もしかすると相当な力の持ち主かも知れない、と警戒し、茨木を心配しますがともかく回廊を見つける事に。

    中は思いのほか広く、崖になっていたり下り坂が続いたり。白骨死体が転がる中を注意して進んでいくと、やがて何やらぼんやり光る螺旋状の光の玉を発見します。もしやと近寄ってみるとそれは回廊ではなく…
    「セイヤ!!」
    雄介は驚いて彼女の名を叫びます。光に包まれ立っていたのは、雄介が山で役行者の元で修行をしていた折に、ションボリしていた時に出会って助けた超絶美少女のセイヤでした。(名前はその時に聞いていました。)
    あまりの美しさに風太も思わずポッ…。
    この再開で突然に雄介、分かったぞ!!禍津神がなんなのか!!と天啓が降りてきます。

    実はこの辺難しくていまいちどういう事か分かってないのですが、雄介は今まで学生運動、禍津神軍、地球軍、とリーダーに祭り上げられていましたが、学生運動の時も親が自衛隊という右側なのに反発するように過激に活動しており、禍津神と言われた時も親がクトゥルー側なのでクトゥルーの人間かも知れない、と悩んだままで人を導いて来ました。言わば自分に恐れと不安を抱いたままで、遮二無二前身して来たのです。
    このまま進めば惹かれて集まってきた周りの人々をブラックホールのように巻き込み、甚大な被害を与える事になっていた。
    そうなっていればヒトラーを始め、今までの禍津神と同じになる所だった。

    ですが、彬子様の存在があった事を思い出した雄介。彬子様と居た時だけは心安らいでおり、良く考えてみたら彬子様の「私たちを助けて」という言葉の為だけに戦ってきた。
    大事な根っこを思い出した!俺は禍津神ではない!これは宿命なのだ、生まれる前からセイヤ、君のために俺は戦う運命だったのだ。君を助ける運命だったのだ!

    どういう事ですか…??

    なんだか良く分かりませんが、そういう事らしいです。(混乱)
    とにかく雄介は1人で悟ってスッキリして覚醒して、多一郎や風太と同じく髪の毛も真っ白になって人間を捨てました。

    まあこれで強いお兄ちゃんが見られるでしょう!(もう細かい事はどうでも良くなってる)
    このセイヤちゃん、暗黒回廊はここの下にあると教えてくれて、どうやらそこに捕らわれており、思念体となって助けを求めに姿を現していました。
    いよいよ本陣に向かうとなると、雄介と風太だけでは危険なので加賀達と一旦合流する為に戻る事にして、必ず助けるとセイヤちゃんに約束をします。
    「もう1人、助けなくてはならぬ仲間がいるのだよ」

    いつの間にか多一郎さんを仲間と認識しちゃってる雄介…やっぱり可愛い…。
    向こうはまだ宿敵だとか言ってたけど…まあ…良いか!!助けてくれれば何でも良いです。

    2人とも謎の美少女に心を奪われつつ、暗闇を戻るのでした。
    続く。

    早く水滴を数えてる蛇を助けて!!(しつこい)

    • yukimisakeさん
      絶( ▔•ω•▔ )好( ▔•ω•▔ )調!!☆
      クトゥルーに進化しましたしパワーアップ!(迷惑)
      絶( ▔•ω•▔ )好( ▔•ω•▔ )調!!☆
      クトゥルーに進化しましたしパワーアップ!(迷惑)
      2024/04/09
    • 1Q84O1さん
      ┐(´д`)┌ヤレヤレ
      ultramanさんの責任ですよ!
      ┐(´д`)┌ヤレヤレ
      ultramanさんの責任ですよ!
      2024/04/09
    • ultraman719さん
      キャッ☆o( ´∀`)О"☆"О(´∀` )o☆キャッ

      ウーパールーパーや!
      キャッ☆o( ´∀`)О"☆"О(´∀` )o☆キャッ

      ウーパールーパーや!
      2024/04/09
  • 鬼女のまさかの恋焦がれ乙女モノローグ始まったかと思ったらまさかの赤ちゃんプレイで草

  • 前の巻では終わりに向かっていないように感じたけど、この巻ではちゃんと(?)終わりに向かっている。 前半の読み進めるのがつらい感覚はない。 先が分かったような気がする(あくまで気がするだけ)安心感のようなものがある。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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