ライアーズ・ポーカー: ウォール街は巨大な幼稚園

  • KADOKAWA
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047911857

感想・レビュー・書評

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  • 投資銀行(ソロモンブラザーズおよびそのライバル)の生々しい姿が語られていて面白い。

    投資銀行のビジネスや社内政治を客観的に描写しているところも多いが、著者の主観で書かれた部分が特に臨場感あってよかった。

  • サブプライムローンの危機は、放っておいたらまた起きるんだなあというのが第一感想。
    債権や相場の仕組みは難しくてイマイチだったけど、投機先を求めるカネが転がってるし、トレーダーは売れるものは何でも売って、それは自分の財布じゃないわけですね。

  • "Liar's Poker" by Michael Lewis

  • ●内容
    ・80年代のソロモンに債権セールスとして勤めた著者が内情を語る。
    ・「外資金融」のスマートなイメージに反するルーウィー・ラニエーリはじめ、債権部の強烈な人物が登場。


    ●コメント

    ○キャリアについて。新人研修で講師が語ったことば。

    (引用)
    ・諸君は自分への問いかけに多くの時間を割く。自分は地方債に向いているだろうか?それとも、国債向きか?社債のほうがいいか?諸君はそれを考えることに多くの時間を割く。それはいいことだ。だが、こうも考えてみてくれ。商品を選ぶより、ジャングル案内人を選ぶほうが大切かもしれない、とね。


    ○タフな仕事ぶり。仕事の目的は明確で、「稼いだ奴が偉い」

    (引用)
    ・誰のために働いているのか?セールスマンに絶えずつきまとう質問だ。トレーダーが顧客に損をさせ、セールスマンがおろおろしているようなとき、トレーダーはセールスマンに問いかける。「いったい、誰のために働いているんだ?」メッセージは明らかだ。おまえは、ソロモン・ブラザーズのために働いている。つまりは、おれのためだ。おれがおまえに年末のボーナスを払ってやっている。だから、下等動物の分際でつべこべいうな、ということだろう。

    ・弱みを見せたって、何のトクにもならない。例えば一番親しい友人を交通事故で亡くして、一睡もできずに、朝6時半に出勤してきたとする。そこへ凄腕野郎が通りかかって、きみの肩をポンと叩き、「調子はどうだ?」と尋ねる。きみは「めためたですよ。つらいことがありまして」なんて言っちゃいけない。「絶好調ですよ。そちらはどうです?」と答えなきゃな。


    ○郵便係からたたき上げてトレーダーとなっていたラニエーリが、新設のモーゲージ部に抜擢された経緯。型破りでありながら、稼ぐ実績さえあれば誰も文句を言わない雰囲気が伝わる。

    (引用)

    ・ドールは自分がラニエーリを選んだ理由を的確に把握していた。
     「優秀でたくましいトレーダーが欲しかったんだ。だが、ルーウィーは単なるトレーダーじゃなかった。市場を切り拓こうという知力と意思を持っていた。骨のある男だった。必要とあらば、百万ドルの損失を上司に隠すことも平気でする。倫理に手足をとられたりはしなかった。いや、倫理という言葉を使うと語弊があるが、とにかくまぁ、教育のあるなしを問わず、あれほど頭の回転の速い人間は見たことがない。」

    ・ルーウィーは自分が完全に理解できないものにも、積極的に手を出した。トレーダーとしての勘を頼りにね。そこが大事なんだ。ソロモンのやり方というのは、いつも『こうと思ったら、やってみろ。ただし、うまくいかなければ、冷や飯を食え』だ。ラニエーリはみごとにそれに応えた。ほかの部署だと、管理職の連中は、『じゃあ、きみ、この取引に有り金そっくり賭けてみる気があるかね?』などという。ルーウィーの場合は、有り金そっくりどころじゃない。人をいっぱい雇って、全員に有り金全部賭けさせるくらいのことは平気でやった。『構うもんか。命まで取られる訳じゃなし』という態度なんだな」

  • きつい。出だしから、いっぱいいっぱい。最後までは無理かも。

  • 日本で出版されたのが1990年。そのときからすでにアメリカの金融業界は正常ではなかったようなフシが読み取れる。
    実際の札束の現金ではなく、画面上の数字でお金を扱うようになったから(お金の実感がなくなったから)こうなったのか?

  • 現在はウィーザード・ブックシリーズの方から再版が出ている。

  • ソロモン・ブラザーズはすごいな。

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