- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047912380
感想・レビュー・書評
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「ふりだしに戻る」の続編。
ストーリーは簡単。
第一次大戦を阻止するためにタイタニック号の沈没を何とか食い止めなければならないサイモン。
1912年のアメリカにトリップする。
で、あんなことやこんなことをするわけですが、作者が書きたかったのは多分そんなことではないと思います。。
とにかく古き良きアメリカを書きたかったんだろうなあ。
主人公の行動よりも、町や風俗の描写の方がはるかに多いんだもの。
アインシュタインの理論によると過去は過ぎ去った後もずっと存在しているそうだけど、では、過ぎてしまった過去を改変することが可能なのかというと、それは、やっぱりできないんじゃないかと私は思っている。
だって、過去を変えるたびに、ゆらゆらとその周辺に影響が出るということになり、世界中の人が納得のいく過去をつくりあげることができないのなら、常に過去は揺らいだ状態になってしまう。
というわけで、この小説の出だしの部分がその揺らいでいる現実で、最後の方は揺らぎを収斂させようとしているところなのでしょうか?
それにしてもタイタニック。
日本では、こんな大事件がありました程度の認識だと思いますが、欧米では、ひとつの時代の終わりのように捉えられているような気がします。
この作品でも、大型客船の時代から飛行船(機)の時代へと変わっていくことが示唆されています。
スピーディーに、便利になった世の中を、人々は楽しんで暮らせているのでしょうか?
というようなことをフィニイは書きたかったのではないかしら。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
続編はイマイチ
第一世界大戦とタイタニック沈没を防ぐため、時の旅人が再び立ち上がるわけね。でも、新しい美女が登場するけど、内容はイマイチ。
すべてが失敗に終わるのはいい感じなんだが、結局最初と終わりだけを読んだ感じ。遺作ってのが悲しいな。まだ、主人公の冒険は続く感じなのに。 -
タイムスリップものの小説は、大好きで面白いけど、これは特別に面白かった。よくあるタイムマシンを使うのではなく、過去と現在の時間を行き来できる能力を身につけた人が、歴史上の出来事を阻止したり変えたりするために過去の時代に行く。本の中には当時の写真や時代背景など過去にさかのぼるリアルな感覚にさせるものが、たくさんちりばめられていて、どんどん物語にひきこまれていく。
もし、あの出来事がなかったら現在はどんな世界になっていたのだろう、と考えされられるところも面白い。 -
H.20.10.18.TBF.2000
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ふりだしに戻るの続編