あいどる

  • KADOKAWA
3.83
  • (8)
  • (5)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 109
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047912755

作品紹介・あらすじ

21世紀、ネオンに彩られた東京。情報と現実をシンクロさせるネットランナー、レイニー。ロックシンガー・レズのファン、チア。そしてレズが恋するホログラム「あいどる」、投影麗。「あいどる」を中心に二つの物語は離陸する。電脳世界を通して繰り広げられるヴァーチャル・ハートボイルド。サイバーパングの教祖、ウィリアム・ギブスン、待望の最新作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • (2024/01/03 5h)

    ぜんっぜん分からなかった!
    ただ、ギブスンの日本イジりは面白かったと思います。

    日本の描写が妙に生々しくて良いなって思っていたら、1988 年の2 月に来日していたとのことで納得しました。


    日本が舞台ということで、なんとなく難しいSF 作品のイメージがあるウィリアム・ギブスンをハードル低く知ることができるかなという期待感を持って読み始めました。

    海外の固有名詞が出てくると途端に取っ付きにくさを感じてしまう自分にとっては「山崎」「光子」のような日本名や東京や大阪が出てくることに親近感を覚えました。
    50 ページ目あたりは日本の音楽の話も出てきたりで読みやすい場面もあったかな…。

    難しいアート映画を流し見しているような感覚で内容がなかなか入ってこなかったですね。

    前作『ヴァーチャル・ライト』との繋がりもあるらしいぞとのことで、そこから読めばもう少し理解できていたのでしょうか。

    変に回り道をせず、代表作である『ニューロマンサー』から読めば良かったなという感想を持ちました。
    次は素直に『ニューロマンサー』を読みます。

  • ギブスンの割に読みやすく、世界観に没頭できた。クライムサスペンス色の強いサイバーSF。題材となる「アイドル」自体はほとんど意味がなかったが。

  • SFマガジン 2010年09月号
    「東京SF化計画」で紹介されていた。

  • 20100214
    ウィリアム・ギブスン
    橋の上3部作の2作目
    期待し過ぎて期待外れかなあ

  •  うーん、こまったね、やはりギブスンはギブスンというかメインプロットってのは、『ヴァーチャルライト』とほとんど同じ。想定外の荷物を持ち運ぶことになってしまった役割としての「運び屋」少女が、マフィア集団に追っかけられて、いっぽう職場をまともな弁護も受けられぬままお払い箱になった男が街をウロウロしてるうちに最後に少女を助ける役回りをしてしまうと。

     問題なのは、持ち運ぶことになるモノやその背後にあるストーリーが相変わらずどうもパッとしないこと。ふつうのSF作家ならここで無理やりにでも大きな技をかけようとしてくるはずというところで、ギブスンはどちらかというと矮小なレベルの物事しか扱わない。

    『ヴァーチャルライト』では大きな物語についてははっきりと断念していたために、街をめぐる物語として破綻はなかったのだけれど、今回は人間とヴァーチャル・アイドルの「結婚」(投影麗はオレの嫁、ですね)のはてにある人工知能の新しい局面だとか、ナノテクユニットがどうしたとか中途半端なヴィジョンが出てくる。出てきて、詳しく書かれないまま放りっぱなし。この方面でのストーリーをちゃんと展開してくれよと言わないのは、やったところでギブスンには面白いものが書けないと知っているから。まぁ、次巻に回されたものもあるんだろうけど、やっぱり期待は出来ない。

     プロットではなく、細部の描写を読めといっても、前作の「橋」に比べると今回の舞台である東京は街としての魅力を欠いているんじゃないだろうか。



     二つのプロットの主役級の人物がともに『ヴァーチャルライト』に比して生色を欠いているのもこまったもので、逃亡少女役のチアはギブスンの娘がモデルらしいのだけれども、こんなに精彩がなくていいのか。とりあえず、ギブスンと仲良くなれば、この子にもお近づき出来るのかなぁなどという邪念はちっとも湧いてこなかった。

     もうひとつのプロットの主人公レイニーも、雑多なデータのなかからキーとなる結節点を見つけるというその特殊能力をストーリーの中で効果的に使用したようには見えない。前段で、会社をクビになるまでの経緯は面白かったのにな。


     電脳アイドルだということになっている麗投影はいったいどこにアイドル性があるのやらわからなかった。おっかけがいる姿とか、想像がつかない。芳賀ゆいでもなければ時祭イブというわけでもなく…、なにをしてる人なのか。どうして作中のロックスターが麗投影にハァハァするのか理由がピンとこない。などなど、作品のキーマンに対する違和感が先行してしまって大苦戦の一作に。


     ボディガードのブラックウェルは魅力的なキャラクターで、とりあえず、彼が登場している場面では退屈はしなかった。ここまで来た以上次の『フューチャーマチック』も読みます。なんだかんだ言っても期待はしているの。

  • 130.初、並、カバスレ、小口黄ばみ、帯無。

  • 外国の方が日本を舞台にしたとあってちょっとした違和感が・・・。
    話の内容も私には入りにくい漢字でした。
    ただ、この本に出てくる近未来の道具が欲しい(笑

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

ウィリアム・ギブスン
William Ford Gibson
米国のSF小説作家、脚本家。1948年、サウスカロライナ州コンウェイ生まれ。1984年発表の「ニューロマンサー」(ハヤカワ文庫刊)で長編小説デビュー。本作のヒットによって〝サイバーパンクSF〟と呼ばれる文学ジャンルが確立した。以後、「電脳」三部作、『ディファレンス・エンジン』、「橋」三部作など数多くの著作を発表している。ハリウッドからも早い段階から注目されていたものの、彼の原作である『ニューロマンサー』『クローム襲撃』なども映画化の案アナウンスは出るものの実現にはいたらなかった。ギブスンの関わった映像作品には以下がある。脚本を執筆した映画『JM』(1995)、短編『ニュー・ローズ・ホテル』を原作とした『ニューローズホテル』(1998)、テレビシリーズ『X-ファイル』の2エピソード(「キル スウィッチ」「ファースト・パーソン・シューター」)の脚本を執筆している。

「2022年 『ウィリアム・ギブスン エイリアン3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウィリアム・ギブスンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×