ベロニカは死ぬことにした (海外シリーズ)

制作 : Paulo Coelho  江口 研一 
  • 角川書店
3.22
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本棚登録 : 208
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047913448

作品紹介・あらすじ

ベロニカはすべてを手にしていた。若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、愛情溢れる家族。でも、彼女は幸せではなかった。何かが欠けていた。1997年11月11日の朝、ベロニカは死ぬことに決め、睡眠薬を大量に飲んだ。だが、しばらくすると目が覚めてしまった。そこは精神病院の中で、彼女はまだ生きていた。そして医者は彼女に、心臓が弱っているので、あと数日の命だろう、と告げた-。

感想・レビュー・書評

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  • 魂の救済。
    生命と向き合うこと。

    危ういほどリアルでいて、それでもおとぎ話のよう

  • 一日、一日が特別であり、自分を抑えて生きることなんてなくて、心の向くままに生きることが生なのだと感じた。
    本書が発行された2001年から今現在まで鬱病の問題はなお根深い。
    みんな普通であろうとして、狂人を避けて、時にはバカにして、そうした他者をみて自分に優越性を持たせる。
    とくにネットが普及した現在は、それをさらに広げている。
    もっと自分を素直に深く見つめ直し、少しズレていていようと心の声に従い、生きていきたい。

  • みんな狂ってるのを隠してるだけだから、狂ってていい、好きに自由に生きなさい。っていうメッセージかな。
    大なり小なり狂ってるのも、生きる意味なんてのも、当たり前すぎて小説にされても…というのが正直なところ。みんな折り合いつけてること。

    ただ、ベロニカはいい死に方したと思う。(プラシーボだろうか…)帰って博士に何か言われたらまた生きる希望が持てなくなりそう。期限があるから希望が持てるんだよ。

    最後に良い人であるはずの博士さえ実験のために狂ってるような印象を受けたけど、メッセージを強めたかったのか、ベロニカの真実を出したかったのか。

    文章が断片的で読みやすいと思うけど、物語性が低いかな。

    夜のピアノは想像してみるとずいぶんと幻想的。ここは好き。

    最後の後味の悪さってアルノー・デプレシャン「クリスマス・ストーリー」の最後とよく似てる。

  • 自分に余裕が無くて、生きるのが嫌になった時とかに読めば響く本じゃないかなぁ。
    私自身今はそういう時期じゃなかったのと、ちょっと訳で読みづらかった。でも話自体は嫌いじゃないし、文庫化の際に訳にも手を加えてるそうなので、そのうち文庫版を買おうかな。
    本来、人間は自由に生きられるはずで。
    生きることを縛ろうとするあまりに、狂気が生まれるのではないか。

  • 生きることと、世界の見方、愛のかたち。いろいろな考え方があることが分かりました。一つ一つの言葉を理解するのは難しかったけど、後からひらめくことがあります。読んで良かったと思える一冊です。

  • 若く美しい主人公は、家族にも恋人にも恵まれて、職場についてもとりたてて不満を持っているわけではない。ただ、不満がないイコール満足感を得ている、ということにはならない。すべてを手にしているはずの彼女が、自分には何もないと感じていた。

    1999年11月11日の朝、ベロニカは死ぬことにした。

    とってもとっつきやすい設定だ。
    たまたま、ベロニカはベロニカなのであるけれど、これが日本人女性の、たとえばミカとかいう女であっても(名前を出すと妙にリアルなのですが……)、何ら不思議はない。
    端的に言えば、死ぬと決まってから生きることに目覚めていく過程が描かれた話。
    何となく「やっぱりな」と思わせる筋書きではある。結末も、かなりベタだった。きちんと答えが待っていて、きちんとおさまるべきところにおさまる感じ。そこまでに至るコエーリョの文章は、淡々としている。

    本書の良さと言えば挙げたいのは、国籍や宗教観を問わない点だ。他のコエーリョ作品はかなり宗教色が濃く、純日本人としては受け入れがたさを感じることもあるけれど、この本にはそういう抵抗感がなかった。すいっと水に入って、すいっと出られる。だから、すいすい読める。

    文体も、水のような味だ。味がないようなのが味なのだ。文章の温度が上がらず、コエーリョらしさが保たれ続ける。
    これが作家なのだ。シチュエーションに左右されて色や温度をかえたりはしない。淡々と、ベロニカはベロニカを、マリーはマリーを、コエーリョはコエーリョを続ける。
    あるきっかけを得て、ベロニカの視野は急速に広がることになるけれど、変化を書くにもどこまでも抑制が利いている。

    しんとした気持ちで、奇跡を受け止めてみた。
    二度と読み返すことはないだろう。もう読みたくないからという理由ではない。必要ないのだ。二度、三度と読まなくても、一度で充分に感じさせてくれる小説だから。

    ※bk1掲載書評

  • つまらなかった。いいこと書いてるんだろうけど気持ちが入り込めなかった。「アイデアはいいんだけど書き方が下手」的に原作が悪いのか、海外作品によくある「翻訳が下手」のどちらかだと思う。

    舞台がそこだというのもあるけどユーゴスラビアのことに触れてたのはよかった。いままで考えたこともなかったので、その辺のことを考える機会を与えてもらった。

  • タイトルの魅力が卑怯だ。

    病人たちがえー?って病状でなんだかな。あまり好きじゃない。

    「日本人でさえそんなことで自殺しないよ」みたいな言い回しでちょっと吹いた。

  • 一回死んでる女の子のお話。

    他人を知るというのはこういうことなのかなって思いました。

  • 奇妙でどこか可笑しい異国の小説。登場人物それぞれのキャラが濃くて、結末よりもそっちの描写のほうがおもしろかった。
    東欧の有名でない国の、自国の英雄の銅像を見下ろす部屋に住む女の子という設定がいい。深読みすると教訓話かもしれないけど、そういう風に読んだとたんに嫌らしくなる気がする。青春物語の亜種と思ったほうがいいかも。

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人。ブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、81か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で2億部以上を売り上げた。フランスのレジオンドヌール勲章を受章。ほかにもさまざまな国際的な賞を受賞している。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2018年 『不倫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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