脳のなかの幽霊、ふたたび 見えてきた心のしくみ

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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047915015

感想・レビュー・書評

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  • 幻肢、共感覚など
    わくわくする

  • BBCの初代会長、リース卿が1948年に始めた「リース講演」という事業があって、それに講演者として招かれた著者が2003年に行った連続講演を本にしたものらしい。一般の人向けの講演が基になっているだけあって、「脳のなかの幽霊」より分かりやすかったような気がする。しかし、クオリアの話は、やっぱりなんだかよく分からない。第4章「紫色の数字、鋭いチーズ」で説明されていた「言語起源の共感覚的ブートストラッピング説」が一番おもしろかった。言語学では、解明される見込みがないので、言語の起源については論じないことになっているという話を、以前何かの本で読んだ。脳科学が進展すれば解明されるかもしれないと思うと、わくわくする。著者は、子どもの頃を振り返って、「どちらかと言えば孤独で、人づきあいの下手な子どもだったと記憶しています??バンコクでは一人だけ、ソムサウ(「クッキー」)・スチャリトゥクルという名のとてもいい科学友だちがいましたが。」と書いている(「はじめに」、9ページ)。この「科学友だち」は、「スターシップと俳句」を書いたSF作家、ソムトウ・スチャリトクルのことだろうか。第3章「アートフルな脳」には、「自然の循環は故フレッド・ホイルが支持した考えです。」という一文がある(89ページ)。なんと、またしてもフレッド・ホイルだ。いったいどうなっているのだ。「類人猿に似た祖先のうなり声やわめき声やうめき声から、シェイクスピアのような――あるいはジョージ・W・ブッシュのような――知的洗練に、どのようにして移行できたのでしょうか。」(第4章「紫色の数字、鋭いチーズ」、115ページ)や、「もし洞窟でオオカミに育てられたら、あるいは文化のない環境(たとえばテキサス)で育ったら、ほとんど人間とは言えなくなってしまうでしょう。」(第5章「神経科学??新たな哲学」、158~159ページ)という皮肉なくだりがあって、つい笑ってしまった。最終章(第5章)の末尾に引用されているリチャード・ファインマンの文章がかっこいい。出典が知りたい。

  • 公演をまとめた本なのか、「脳のなかの幽霊」よりまとまりがよく、全体像を理解しやすい。それにしてもラマチャンドランに脳を語らせるとなんでこんなに面白いのでしょうか。

  • 前作の「脳のなかの幽霊」はおもしろかったという記憶はあるのだけど、内容はほとんど忘れてしまっていた。これは前作より、対象が広がっていて、最初の衝撃は薄れたけれども、じゅうぶんおもしろかった。もっと脳の不思議が解明されたら、哲学的な問いにも明確な答えが出せるようになるのだろうか。

  • 「私とは何か?」について、神経学の視点から説く。
    特徴的なの脳の障害を細かく分析することにより、これまで知られることのなかった様々な脳の機能が明らかになっている。一般的な事象から一般論を導き出すのではなく、特異的な事象から一般論を導き出すことも可能であることがわかる。

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  • 研究会で会った、某人にお借りした本。

  • ちょっとわかりやすくする為にひとつひとつの項目についての掘り下げが軽いのでものたりない感じもしないでもないけど、だからこそ次にもっと深いの読みたい気分。第3章の芸術と脳の関係についてでひとが美しいと思うそのプロセスにも、普遍性があるんじゃないかって提案をしていて、芸術が定義づけられるのも切ない気がするけど、肯定否定なしで面白かったです。

  • 前著同様、私には咀嚼しきれない部分があるけど、脳神経学から見た芸術論が面白かった。

  • 脳神経の科学的な分析によって、文学や芸術、哲学とは何かを再考する試みをまとめた本。
    これぞ人間科学。

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