- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047915114
感想・レビュー・書評
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私の中で多くを学ばされる作家のひとり。
『ザーヒル』では日常生活の環境の中で磨耗されがちな感性とか真実とか自分とは、愛とは、という問題に自らに妥協することなく正面から立ち向かっていく作者の姿を目撃する。
正しく言えば、磨耗されそうな自分の姿を認識して取り戻していくストーリィ。
見ない事にした方が面倒くさくない問題とか、主張しない方が平穏な状況とか、気付かないフリをしていた方が楽な焦燥感とか、そういう、日常的には蓋をしているものが、彼の作品を読むと浮かんできて揺さぶられる。
「すでに生きてしまった古い来歴の物語を頭から追い出していくにつれ、新しいスペースができて、不思議な歓びが流れ込み、直感が発達し、勇気がわいて、前よりもリスクを冒せるようになっている」
『ベロニカは死ぬことにした』『アルケミスト』よりは少し読みにくいかもしれないけど、シンプルでいて深い。
カバーのイラストもキレイ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本に出会えたことに「偶然」を感じてしまった一冊。
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冒頭はとてもスリリングで楽しみながら読めた。読んでいるうちに、そのまま終わった・・・。<BR>
神がかって奥深そうにも思えたが、暫くすると<BR><BR>( ゚o゚)ハッ よくある痴話ゲンカじゃん。と冷めてしまった。 -
展開が気になって一気に読んだ。なるほど、という感じ。結構好きかも。