- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047916067
作品紹介・あらすじ
悪女なのか犠牲者なのか。詐欺師なのか伝道者なのか。実在の女性なのか空想の存在なのか。謎めいた女性アテナの半生をスピリチュアルに綴る、コエーリョの最高傑作。
感想・レビュー・書評
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「どうしてぼくを愛してくれるの?」
「わからない。わかりたいとも、まったく思わない。」
ある女性について、彼女と関わったひとたちの語ったこと。
食い違う印象を読み比べていくうちに、果たして彼女がどんな人だったのか、強い人なのか弱い人なのか、冷たい人なのか愛情深いのか、外交的なのか内向的なのか…。読めば読むほど分からなくなる。
でも、人間は多面的なもの。
その人がどんな人かなんて、きっと本人にも分からないんだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自伝(とくに宗教の開祖のような)は主人公を主体に考え方や発言をまとめているものが多いけど、「ポルトベーロの魔女」は主人公にかかわる人からみた主人公を描いている。
自分を一番よく知っているのはだれか?
自分ではない。他人である。
衝撃的だよね。
あと、あなたの知性は本棚にあるのねって言葉も僕の心に残っている。 -
主人公の名前が『アテナ』。それだけで興味をそそられ読みました。パウロ氏が繰り返し描かれるテーマがここにもちゃんとあって。何て言ったらいいんだろう…女神信仰のような。
個人的な感想としては、数あるパウロ氏の本の中では、上位には入らないかな~と思うけど、はっ! とさせられる文章もいっぱいあって、さすがだな~と思ったりもしました。
アテナ一人称形でのストーリーも読んでみたい…というかそっちの方が好みですが、作者の意図はそうしないところにあるんだと思います。 -
身近に起こりそうで起こらない話。
日本の巫女さんみたいなことかな? -
コエーリョさんの本に出会えて私の人生はとっても豊かになりました。
読んだ時の状況や心の状態によって
ストーリーが聖なるものになったり、俗なるものになったり。
自伝的要素がちらほらと見え隠れするところ。
静けさと、情熱の激しさの温度差。
小説の中に、季節や温度を感じます。
お会いしてみたいです。
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「アルケミスト」で感銘を受け、パウロ・コエーリョ氏の最新作ということで手にしました。
主人公・アテナと関わった人の告白からも、アテナは周りを巻き込む魅力的な女性だったと思う。
巻き込まれるとか、振り回されるとかいう言い方は、自分の想いの方が強い場合ですよね。アテナと関わった人は、亡き人となったアテナへの気持ちを抱えたまま、人生を送るんだろうな、とふと思いました。これは主題とは全く別の感想ですが、、。
ただ、キリスト教やキリスト教に基づく西洋史観の知識がない私には、共感できる部分が少なかった。
いい言葉的なフレーズは多いので読みながら、なるほどなと思うことは多かったのだけど。。 -
パウロ・コエーリョにはいつもはぐらかされているような印象があります。なんとなく言いたいことが、わかりそうでわからない。たぶん宗教に対する批判ともとれるけれども、本当にそう思っているのかしら?本心がわからないように感じるのです。解説にあるとおり、‘何事にもひとつの見解はない’ということなのでしょうか。
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