- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047916197
作品紹介・あらすじ
アイルランドの女子大生ブリーダの、英知を求めるスピリチュアルな"旅"とは。"旅"を導くのは、ふたりの師。恐怖を乗り越えることを教える男と、魔女になるための秘儀を伝授する女。ふたりから特別な"力"があると認められたブリーダだが、自分の道は自らの手で切り拓かねばならない。実世界との結びつきと、刻々と変容していく自分自身との狭間で、ブリーダの心は揺れる-。
感想・レビュー・書評
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話はすぐに始まり、いきなり引き込まれる。(「余計な説明をしないでいられる」というのは、ほとんどの人が持っていない、素晴らしい天賦の才だ。)山の魔術師と町の魔女から魔術を学ぶブリーダの物語。ここで言う魔術とは、見える世界と見えない世界をつなぐ橋のこと。読み手はブリーダの体験をほんの少し共有し、橋の向こうの世界をわずかに垣間見る。けれどそれは、読み手にとってまったく新しい体験、というわけではない。どちらかというと、自分の中にもともとあるものに新しい光が当たるような感覚。大げさに言うと、読んでいるうちに自分の来し方が浮かび上がってくるような…大げさだな…。それはとても個人的なもので、たとえば合気道で技をかける時の感覚だったり、子どもの幼稚園で出会ったシュタイナーの思想だったり、グリムなどの昔話が語りかけてくるものだったりする。別々のように思っていたものすべてがつながっていることに気づく。「太陽の伝説」「月の伝説」が確かなものであることを感じずにはいられない。「小説」というジャンルに分類することをためらってしまう、ちょっと特別な物語である。
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Meninaさんありがとうございます。感動しました。ありがとうございます。感動しました。2010/02/07
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アイルランドの女子大生ブリーダの、英知を求めるスピリチュアルな”旅”
柔らかい装丁・紙の色・字体・・・すごく大事な1冊
訳者、木下眞穂さんの穏やかな口調の解説と感謝の言葉に、木下さんの顔を思い浮かべる。
あの穏やかなオーラの中に、こんな知性が隠されていたなんて・・・。 -
現実とファンタジー、現在と過去を行き来しながら一人の若い女性の成長を神秘的にまた宗教的に書いた本。小さいパズルからはじめてどんどん隠していたピースを出してくるので、物語に引き込まれる。夢の追い方や男女の関係、人生の意味について共感できるものが多いし、運命というものについても考えさせられる。
ただ、若い女の子の自分探しという面では『ヴェロニカは死ぬことにした』ほどのインパクトや感動はなかった。 -
Never be ashamed. Accept what life offers you and try to drink from every cup. All wines should be tasted..
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魔女にならなくても宇宙と交流することはできますし、創造もできます。だから本作を読んで私も魔女になりたい!と思った人は軽薄で、作品の本質を見誤っていると思います。少なくても、私は魔女になりたくないです。珍妙な儀式や秘密のコードに興味がないからです。ですが私は創造と愛のパワーはたくさん持っています。そこを汲み取りました。
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パウロ・コエーリョの本が大好きで、今はこの1冊が一番好きかもしれない。
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これを読んでから『ハリーポッターシリーズ』のDVDを観た。イギリスにはこういった魔術的なスピリチャルな文化が色濃く残っているのかな。
ブリーダに魔術を指導する魔女がリアルに感じ、電話を通じて誘導する部分は心理学やセラピーにも通じるように感じました。 -
スピリチュアルな要素が強く、個人的には難解。
その種の体験に触れたことがないからかもしれない。 -
マジックに対してすごく誤解などがありましたが
この本を読んで、私が勉強している気学などと合い通じる部分があり
やはり、何事も捉える人の許容量によって、大いなる教え・学びは
いかようにも操作しえると感じました。
何より、この本を巡ってとてつもないシンクロが起こり
嵐のようになった感情を鎮めてくれた、何よりのお薬となりました。
パウロいつもありがとう。 -
根底にキリスト教系の価値観があって受け入れがたい話。それぞれ人には半身があり魔女の修行を詰むと肩にある印がわかるらしい。二股万歳wwwって風にしか見えなかった。魔術師の男はただの中年爺の描写に見えて全く魅力すら感じないし。翻訳が悪いのかつまらない話。