魍魎の匣 (5) (怪COMIC)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048545051

感想・レビュー・書評

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  • 原作を読んだときはもちろん、筋を知ってその後に舞台見ても漫画読んでも面白いのでやっぱり好きだなあと思う。
    4巻で内臓に腰掛けてる見開きが印象的でしたが、この巻で本当に内臓に腰掛けられてしまいグッと来ましたねぇ漫画がうまい……
    巻を増すごとに女になっていく陽子がここに至ってよくわからないものの顔をしているのもとてもすき。そして最後には目に光も戻るという
    「この人は…死なせたくなかったのだが」とか「新刊?」とか、京極堂の人間味に説得力があって余計に好きになりました。
    漫画版評判いいので一通り揃えたけど、想像の何倍もよかった。揃えて本当によかった。漫画版狂骨読むのも楽しみ。

  • P107からP122まで続く陽子の独白がまさに名演技。
    京極堂の目つきの鋭さも霞むほどのインパクトだった。

    そしてP127の美馬坂の「絹子だけには謝らねばなるまい」の台詞。私の中で主役はこの2人であったし、その後の展開も含めて見事な結びだった。

    表紙は京極堂だが、めくって中を見たら同じポーズの久保竣公が…。
    他の巻も同じようになってるのか?
    見直してみよう。

  • あのおどろおどろしい小説をよくここまで雰囲気そのままにコミカライズしたなと思います。
    キャラもすべて理想通りでした。京極×志水アキのコンビは最高ですね。
    一番の理想通りのコマは
    「新刊?君の!?」の京極堂です。

  • ストーリーもキャラクターも原作に忠実かつ魅力的。とっても面白い!青木刑事なんかまんまだわ~。

  • 「志水アキの原作再現度(主に人物描写)は凄い」との事で借りた。ちょうど最終巻が出た所だったので一気に借りられて良かった。これは確かに…凄い。

    比較的既に容姿のイメージが定着している京極堂、榎さん、木場修、あっちゃん辺りはまぁいいとして、大抵他は「えええ!?」と思う事が多いけれど、これは妙に納得してしまう。青木君あたりは最初「えええ」と思ったものの(どっちかというと自分の中のいさま屋の方があんなイメージがあった。何故だろう)、言われてみればこけしっぽいって書いてあったようだし、こうなのかもしれない…と思ってしまう。
    人物に限らず、状況だとかもこっちが忘れているような描写までかなり読み込んで描かれているので、やたら説得力がある。目眩坂はもうちょっと平淡かなとも思うのだが、上手いんだか下手なんだかわからない京極堂の看板とかまさに(笑)。

    内容もかなり忠実で、原作も大ボリュームながらもきっちり読んで行けばそれほど混乱する事も無いのですが、これもまた漫画を読んでいるとは思えない文字量ながら、きちんと話の流れも通っているし、わかりづらいところもうまく絵や図でカバーしているし、総てが上手い!としか言えない。
    本当に原作を読み込んでいるんだろうなぁ。
    原作読むのに躊躇している人は、こっち読んでみるといいかもしれない。原作の展開の面白さとかもそのままうつしとってくれているので。
    まぁこっち先に読んじゃうとビジュアルイメージは完璧に固定されてしまうので、my京極堂ワールド形成はできないと思いますが。
    自分の中のmy京極堂ワールドはかなり某劇団のビジュアルによって形成されている部分も多いとは思いますが…。

    このクオリティはこれだけで終わるのは惜しいなと思ったら、次は狂骨~もやるんですかね。楽しみだ。しかし何故魍魎ばかりが二次創作されるのか。姑獲鳥は盛り上がりに欠けるんですかね?

  • 志水アキ先生の描く京極ワールドに始終魅せられたままだった。終盤への物語の収束のつけ方は実にすばらしい。

  • 魍魎の匣のコミカライズ、完結。
    原作は既読ですが、読んだのはもうずいぶん前の上に、怖くて無意識に情報をカットしていた部分があったようで、「ああ、そいう事だったのか!」と今更ながら理解した部分がかなりありました。
    コミカライズでビジュアル的にびっくりしたのは青木さん(ほんとにコケシ!)くらいで、それ以外は文章から抜け出てきたような漫画で、愛がみっしり詰まっておりました。ほぅ。
    これからは『狂骨の夢』が始まるそうで、超期待しております。

  • ほんっと面白かった。小説の情報量をやっぱりそれなりにそぎ落としてるんだけど、きっちり見せるところと見せないところを区分けてる感じ。
    絵で見て、一番印象が変わったのは意外に京極堂でした。
    や、なんか普通に笑ったりとかすんだよな~と思って。元々そういうシーンは小説でもあるけど、なんか「不思議なことなど(ry」とかページまたいで延々俺のターン! みたいな印象が強くてさー。
    そういえば百器徒然袋で、口を活かしてかついだりとかしてたっけ。

    ここで言われてる魍魎って、「あちら側」に行くきっかけっていうかまさに境界なんだなあと思ってみた。
    そう考えると、関くんの魍魎が一番厄介だってのはあれだね、誰の魍魎をもらってもあっち側に行っちゃうからだろうな(笑)
    もし久保の魍魎を祓うとしたらきっと、「匣の娘はどういういきさつで出来たのか」を理解させることだったろうし、美馬坂教授のは「科学を落とそうとしてる」ってのは、きっと科学は手段であって目的でないってことを思い出させることだったんだろうなあとか。
    陽子さんはちょっと違って、吐き出すことで今までのものと一緒にあちらに行ってしまうから、「言わせない」ことだったのかな。
    誰かにとってよかったね、って話は京極堂シリーズってあんま無い(つうか皆無?)だけど、マンガになるとなおのことだったわー(笑)

    でもおもしろかった。コミカライズってこういうのがさいこうだよね……。

    今度は全部完結してから買おうと思うけど、狂骨は完結いつになるんだろう……。

  • ひっそり全巻買って応募者サービス本まで入手してたシリーズ。

    ここまで完璧な漫画化を初めて見た。原作ファンとして手にとった時から、今読み終わったこの瞬間に至るまで一切の違和感を感じなかった。そのものすぎる。惚れたぜ志水アキ。

    現在連載中の百器徒然袋シリーズと同時に「狂骨の夢」も描くそうな。このまま順調に行けば数年後にはイメージ通りの織作4姉妹+母が見れるのか。楽しみすぎるぞ志水アキ!

  • 「私はこの人と地獄に堕ちたのです」

    終盤のシーンはどうしても脳噛ネウロの春川教授と刹那を思い出す。
    思い出してしまったからには読み返さねばなりませんね。

    漫画という四角い匣の中にこの作品をきっちり綺麗に描き収めてくれた志水先生の手腕、天晴れです。

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著者プロフィール

漫画家。『夜刀の神つかい』(幻冬舎コミックス)でデビューし、『トータスデリバリー』(講談社)など著作多数。
京極夏彦の原作『百鬼夜行シリーズ』 のコミカライズはライフワークとなっている。
『都合のいい果て』で「モーニング・ツー」初登場。

「2023年 『都合のいい果て(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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