三瀬川さんの冥界カウンセリング (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.23
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本棚登録 : 116
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048652063

作品紹介・あらすじ

三途の川のほとり。江戸風情溢れる不思議な町でカウンセリングルーム『玉匣』を営むのは柔和な笑顔に端正な顔立ち、凝固しかけた血のような羽織を着た青年、三瀬川。悩める地獄の住人たちは、今日も玉匣を訪れる。

感想・レビュー・書評

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  • 前半、貴子の見栄っ張りぷりが痛すぎて読むのやめようかと思ったけど。
    なんだかんだ三瀬川とのやり取りが楽しくて読み進め、結局貴子以上に情が湧いてしまい「これって病気かなぁとか言っちゃう系男子」な三瀬川が最終的にワンコに見える。
    面白かった。

  • 地獄のマメ知識?が面白かったけど、主人公のキャラと下ネタ多めがちょっとしんどかったかな。最後は思ってたのと違ったけど、小さな一歩を踏み出せそうになったのはよかった。
    自分の事から目を逸らしている限り、何ひとつ変わらない。分かりきったことだけど、なかなかできないんだよね。

  • 初読みの作家さん。なんだか思ってたのと違うf^_^;もっとコミカルなお話かと勝手に誤解してました。カウンセリングについて色々書かれており、勉強した気分です。地獄については地獄が舞台アニメを見てたので奪衣婆なんかは知ってたんですが…最後に明かされるなにかを期待して、色々考えましたが、はぁそうですかって感じでした。わたしには難しかったなぁ。主人公他のキャラに全く共感出来ず。残念です。

  • 不慮の事故により、死んでしまった主人公。
    あの世に行くには、お迎えがいる?!

    手段がなくなって渡るためのお金を…と頑張るわけですが
    わりとすぐに、別の手段があると気が付く現実w
    宗教も宗派もありましから、言われてみれば、ですが。

    地獄で働く鬼達だってストレスがたまれば、精神も病む。
    それを解決していっているわけですが
    見栄っ張りはすごい存在です。
    引っ込みがつかないわ、売り言葉に買い言葉だわ。
    張りたい見栄もプライドもあるとは思いますが
    さすがにこれは…というレベルです。

    最後になっていけば、主人公が何を恐れていたのか、が
    分かってくるわけですが、おまけのように、彼の事も。
    別にここは知らなくてもよかったかな、という気もします。

    天使男児だけは、知らないって事は良い事だ、と
    思いましたけど。

  • 主人公の見栄の張り過ぎが、うざい!一番の感想はそれかな。でも、カウンセリングの話は、なかなかためになる感じで面白かったし、ラストも、あっさりすぎない?とは思ったけど、安易に恋愛に持っていったりしないのはよかったかなとは思うし、面白くなかったってわけじゃないんだけどな。やっぱり主人公がネックかな~。

  • 変化を恐れて前にも後ろにも進めなくなっている気持ちを自覚して、一歩を踏み出す成長物。
    自分の首を絞めるほどの見栄っ張りな主人公と、下ネタ多めの三瀬川のやり取りが楽しい。

  • 初読み作家さん。
    地獄ってこんなに多岐にわたっててやっぱり悩んだり煩悩からは逃れられないのかなぁと。
    自分がどこへ行くのかいろいろ考えてしまう。
    いなずまがいい奴だから好き。

  • 正直、最初は目が滑る…失敗したかな…と思ったものの、読み進めるうちに
    すっかり三瀬川さんの虜に(笑)

    ラノベ調の文体と主人公・貴子のキャラクターは人を選ぶかもしれないけど、
    いくつかのカウンセリング業務を経て貴子の心境も変化し、最後の伏線の回収に
    収束するのはなかなか面白かったです。
    ただちょっとだけ、最後は駆け足気味(詰め込み気味?)かな、と。
    欲を言えば、三瀬川さんの過去とか心情とかをもっと掘り下げて、あのラスト…
    だと尚良かったなぁ。

    さらに無いものねだりで、キャラと世界観にはまってしまった身としては、
    貴子が初志貫徹して三瀬川さんの元に留まって、ふたりでカウンセリングルームを
    切り盛りしつつの日常ほのぼの系ストーリーも読んでみたい。
    できればあと数巻シリーズ化してもらって(笑)

  • なんとなく表紙が気になって購入。毒舌なカウンセラー三瀬川(偽名)と、死んだばかりほやほやの編集者貴子。何故か勝手にカウンセラーに間違われて、三瀬川の元で働くことになった貴子。
    獄卒のカウンセリングをしながら、次第に死んだときに欠けた記憶があることに気づく貴子。最後の手に入れ方も最初に落とした布石通りだったけど、ちゃんと回収していて良かった。
    三瀬川と貴子と地獄の獄卒たちが紡ぐ物語。

    最後のオチ部分の三瀬川に対するいなずまのモノローグはもうちょっと捻ってくれても良かった気がする。

  • 【ここは地獄。毒舌だけど癒やし系。冥界カウンセラー三瀬川さんの、相談受付始まります。】

     働きすぎて階段から落ちた平凡なOLの貴子。目覚めた先は、三途の川のほとりだった。悲嘆に暮れる貴子の前に、この世の者とは思えない美しい青年・三瀬川が現れる。――彼の額には、二本の角があった。
     有無を言わせず貴子を連れて三瀬川が向かったのは、江戸情緒溢れる不思議な町。彼はそこでカウンセリングルームを営んでおり、貴子に助手をしてほしいのだという。「地獄のカウンセリングルーム」とは? そして貴子の運命は?
     悩みがあるのは人間だけじゃない。地獄蘊蓄満載、毒舌カウンセラー三瀬川さんによる、地獄の住人たちの相談受付が始まります。

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著者プロフィール

第7回電撃hp短編小説賞《大賞》を受賞し、2007年に電撃文庫よりデビュー。
代表作として『三瀬川さんの冥界カウンセリング 』(メディアワークス文庫)など。

「2022年 『私のほうが先に好きだったので。2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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