- Amazon.co.jp ・マンガ (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048652230
作品紹介・あらすじ
生田目に攫われた菜々子を救出し、病院へと搬送した総司たち。そんなある日、見舞いの後にスーパーで偶然出会った足立を自宅に招待した総司は帰り際にまた来るように誘うが、足立から出たのは拒絶の言葉だった。
感想・レビュー・書評
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ペルソナ4のコミカライズ10巻。菜々子救出と煩悶。
生天目の正義と、自分たちの正義。正義同士のぶつかり合いで展開するこの時期のP4は、とても暗い。これまでヒロインとしてゲーム内で唯一といっていいほどの清らかさを見せてくれた菜々子。彼女を助けることができるのか、できないのか。できなかったとしたら、自分はどうするのか。どうなってしまうのか。
いろいろ悩むのだけど、状況は待ってくれない。主人公が展開をリードするでなく、メンバーが主導してゆくので、なんとかしなきゃと思うけど止まらない。
この選択、初見プレイではバッドエンド選んでしまいました。
生天目の行いを許すわけにはいけないけど、自分たちで断罪はしてはいけない。しかし、陽介や直斗を説得するだけの言葉が選べませんでした。心情では、許せなかったんでしょうね当時の自分は。ただ、断罪をするためにテレビの中に潜ってきたわけではないのだ、という気持ちはあったので。中途半端な選択でバッドエンドになってしまいました。
孤独を恐れる番長に、誰かに縋りたいだけだよ、と冷酷に告げる足立。斜に構えることでしか、世の中を歩んで来れなかった彼の心中が窺える。そう思うのは、クリアしているからこそかなぁ。あのお婆さんとの関係が違っていれば、足立にも違う立ち位置で世の中を見れたかもしれないけども。あのお婆さんとの関係は残酷。
残酷な選択を迫ってくるのはP3もP4もP5も同じだけど、P4のここが一番しんどかったかなぁ。世界の終末のP3。自分の人生がかかるP5。これらと違って、近しい人の生命が関わってくるからか。しかも、アトラス作品で1、2を争うヒロインの菜々子なので。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鍵っ子で大人しく従う総司の内面が具体的に描かれることが、アニメやゲームとは違って興味深い。
本編ではマヨナカテレビの解釈が自称「特別捜査隊」と容疑者・生田目の間で異なり、ぶつかる。
テレビの中の世界――異界――で暗い面と向き合うことは、人生において必要なことであるが、そこで対抗手段を見出せないと死んでしまう……死を救済と見做しているのだろうか?
総司と足立の、当たり障りのない会話のなかでちらつく“影”
総司の「ひとりは寂しい」
足立の「僕じゃなくていい」
孤独に対する二人の考え方はどこか似て非なるもの。
町ではテレビの中の世界の霧が漏れだし、健康障害からじわりとパニックが始まっている。
奈々子の容態の変化、シャドウの挑発から、自称「特別捜査隊」の義憤は生田目に向けられ、リンチにかけようとする…… -
完二の「シャキッとしろ!」と
センセイの憂いのある表情でもうご馳走様ですって感じ。
物語も佳境ですなあ
曽我部修司の作品





