僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA (2015年9月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (274ページ) / ISBN・EAN: 9784048654425

作品紹介・あらすじ

もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。
二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。

ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。
初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

みんなの感想まとめ

テーマは青春の葛藤と自己の再生であり、主人公は「電話の女」の賭けに乗ることで理想の姿を手に入れるものの、再会した初鹿野唯の心には複雑な感情が渦巻いています。物語は、三秋縋による造語「サマー・コンプレッ...

感想・レビュー・書評

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  • 結局大山のぶ代さん最後まで出てこなかったな〜(出るか!)

    はい、あとがきによると本作は三秋縋さんご自身による造語「サマー・コンプレックス」のアンサーストーリーのよう

    「サマー・コンプレックス」ってなんやねん!っていうね
    で、調べてみた

    〜青春の輝かしいイベントや甘酸っぱい思い出といった、世間一般がイメージする「正しい夏」を経験できなかったという強烈なコンプレックスや引け目が、夏という季節そのものへの憂鬱(ゆううつ)につながる状態を意味しています〜

    とのこと
    にゃるほど〜、上手いこと言うな〜
    なんとなくわからないこともなくもなくはない
    なんか煮え切らない言い方になってしまったが、それはまぁそれなりに「正しい夏」もあった気もするからな
    考え方としては面白く共感する部分もあるけど、わいにはそのコンプレックスないかも
    ありがとう!あの頃のわい(誰に何のお礼やねん)

    だがしかーし!

    本作には負ける
    この青春には負ける
    こんな夏を過ごしちゃったらそれはもうハッピー過ぎるやろ!。゚(゚´Д`゚)゚。
    これが「正しい夏」だとしたら、全人類が「サマー・コンプレックス」だわ!(フィクションだからね)

    • 1Q84O1さん
      なに!?
      村上春樹をリスペクトですと!
      また読まないといけない作家さんが増えました
      なに!?
      村上春樹をリスペクトですと!
      また読まないといけない作家さんが増えました
      2026/07/13
    • ultraman719さん
      「金鳥の夏、日本の夏」
      「金鳥の夏、日本の夏」
      2026/07/13
    • ひまわりめろんさん
      ウルちゃん

      正しい夏ではあるけども!
      ウルちゃん

      正しい夏ではあるけども!
      2026/07/14
  • 『君が電話をかけていた場所』の後編。深町陽介と初鹿野唯には、最後ハッピーエンド。ただ唯の顔の痣は消えたのかな?千草を演じていた人魚伝説の娘にとっては、ハッピーエンドなんだろうか?宿村さんの妹が見つけた幽霊とは??疑問が残ったままのエンディングでした。

  • スッキリした内容で良かったです。

  • 君が電話をかけていた場所
    僕が電話をかけていた場所
    二作合わせて完結する物語
    二作目も読了

    「顔にできた痣」のせいで卑屈に暮らしていた少年と、地域でも目立つ才色兼備のクラスメイトの少女
    二人は孤独を抱える同士として、支え合っていた。
    別々の中学校に進学し
    高校に入ったところから物語が始まる。
    突然鳴り出した公衆電話に出ると……
    「私と賭けをしませんか?」と謎の人物が声をかける。
    痣を消し、想いを寄せる人との恋の成就させられるか?賭けを申し込まれ少年は奔走する。

    主人公のヒロインとの
    記憶の出し方の順番が、本当にこれでよかったのかがわからない。

    思いの強さがわからず、また主人公は結構決意が揺らぐことがある。
    そんなものなのかもしれず、現実味があるのだけど、後から過去のつながりの強さについて読むことになるので
    「何故そんな大事なことを忘れるのか(そして今その想いに沿った行動をしないのか?)」といまいち入り込めず…

    読み終えてから
    どういう順番ならサブヒロインが幸せになれたのかを考えてばかりなのだが…

    結局、後半の展開はちょっと
    あれれ?なんだろ?と違和感を抱えたまま
    主人公とヒロインの二人に対して好感が抱けないまま終わってしまった。

    あとがきの「理想の夏」についても、ちょっと共感が出来ず…
    おっさんには厳しかったです。
    なんかすみません…

    体調と気分の問題なのか
    後半に入ってだんだんと
    頭から物語から離れていった。

    「見た目と切り離して人を見ること」
    について読みながら考えることはあって
    それは良かったのだけど
    タイトルからして
    2冊で対となるような
    大仕掛けを期待してしまっていた。

  • 物語の期日でもある8月31日に読み終わり。

    他の人の感想にもあるが、一応ハッピーエンドになるのかな。しかし、著者のこれまでの作品的には無理にハッピーエンドにする事もないのでは?とも思った。
    焼身自殺を強要されるシーンには、著者らしさが出てきたか?!えらいサイコでサスペンスな内容になって来た?!とワクワクしたが、最終的にくぐり抜けて幸せになっちゃあ…どうなんだろ?

    おっちゃんは、著者の作風が好きだから星4つ。もっと壊滅的なラストだったら満点にしたい。だけど、そうではなかったから4つにします。

    でも、何だかんだ言って楽しませてもらいました。

  • 「君が電話をかけていた場所」の後編。
    運命の日8月31日を前に起こる様々な出来事。前作で打ち解けていた4人に急展開。衝撃の連続で動く物語でした。
    電話の女の謎、初鹿野の空白の4日間の謎。迫る期限の中の深町の行動。そして彼の運命。終わりまで一気読みでした。
    最後は落ち着くところに落ち着いたのかなと。
    いい結末だったかなとも思いました。
    全ては夏の幻の彼女の思惑の中。彼女自身も幸せな充実感のもと、結末を迎えられたんでしょうね。

  • 上下巻構成なのにこちらから読んでしまった。
    そのため、ちょっと分かりにくかった。当たり前か…

    人魚伝説をもとにしたストーリー。
    切ない片思い。

  • 三秋縋 僕が電話をかけていた場所

    主人公・深町陽介は、顔の右半分に大きな痣を持つ高校生。その外見から自信を持てず、他人との関わりを避けて生きてきました。ある日、公衆電話の受話器を取ると、謎の女性から「賭けをしませんか?」と持ちかけられます。その内容は、初恋の相手・初鹿野唯と恋人になれれば痣を消すというもの。賭けに乗った陽介の痣は消えますが、再会した初鹿野の顔には、かつての陽介と同じ痣が現れていました。

    初鹿野は痣の消えた陽介を妬み、自宅に閉じこもります。陽介は彼女の心を動かそうと努力し、友人の檜原と千草の力を借りて、毎晩彼女の星空見学に同行することに成功する。しかし、初鹿野は檜原に想いを寄せているように見える…。
    果たして、初鹿野と恋人同士になれるのか。

    だいぶ夏の情景の強い作品です。終わらない夏休み、夏祭り、天体観測、雨の中の道連れ、深夜の学校のプール、そして海辺の街。
    実は作品のテーマは、今まで読んだ三秋さん作品の中で一番重くて難しいのかもしれません。
    そこよりは三秋さんがあとがきで書かれているサマーコンプレックスという言葉に惹かれました。みんな素敵な青春の象徴として、夏への理想や想いがある。でもそんな素敵な夏を過ごせた人は少なく、夏へのコンプレックスを人は懐いている、と。私もそうかもしれません。
    青春の苦悩や、夏の情景、その雰囲気を味わいたい人にはおすすめの作品かもしれません。

  • 深町陽介
    美渚第一高校。顔に痣があったが、消えた。

    初鹿野唯
    美渚第一高校。顔に痣ができた。

    荻上千草
    美渚第一高校。深町の隣席の女子。

    檜原裕也
    陽介の中学時代の友人。美渚南高校。

    初鹿野綾
    唯の姉。

    戸塚雅史
    二十三歳の大学院生。綾と同じ研究室。

    初鹿野芳恵
    唯の祖母。

    船越芽衣
    唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。

    藍田舞子
    唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。

  • ネタバレを避けるため、あえて本書のあとがきから引用させていただく。


    あとがきより

    最近、「サマー・コンプレックス」という造語に関する短い文章を書いたら、驚くほど大きな反響がありました。
    世の中には「自分は一度として『正しい夏』を送ったことがない」という感覚を抱いている人たちがおり、彼らは夏を強く感じさせるものを見るたび、自分の夏と『正しい夏』とがかけ離れていることを痛感して憂鬱を味わっている……。
    こうした傾向を僕は便宜的にサマー・コンプレックスと名付けたのですが、このとき何気なく使った『正しい夏』という一件捉えどころのない言葉が、一部の層の心を掴んだようでした。
    多分、これは『正しい春』でも『正しい秋』でも『正しい冬』でもなく、『正しい夏』だったからこそ多数の参道を得られたのだと思います。


    三秋縋先生はこのように語っており、この物語は、『正しい夏』を巡る先生なりの回答の一つなのだと思う。
    本書を読むと、自分の『正しい夏』とは何か。そう考えずにはいられない。

  • ラスト10ページ目くらいから、惹きつけられる
    次どう来るのか目が離せない
    そして、この上下巻を読む人は人魚の物語をよく頭に入れておいたほうがいい

  • 上巻、下巻ともに設定が甘すぎないだろうか。小説は本を読み頭の中でイメージを作り、それが動き出すものではないのか。全然、動かない。
    冒頭で主人公が登校に電車を使っているのに、それ以降全くでてこない。どうやって帰ったんだと言いたくなる。田舎の設定なのに学校周りに遅くまでいる。どうやってその後帰った?また、他のキャラの家の位置もよくわからない。檜原は徒歩圏内の学校に通っていたのでは?つまり深町の家の近くでは?なのになぜ千草がその辺を通る?田舎の夜に、学校近辺に住んでいる(と思われる)千草を、電車を使う距離まで町内会が呼び出す?私がちゃんと読み切れていないのだろうか?
    さらに、終盤。深町に一度手渡したものが、いつのまにか初鹿野の手に戻っている。意味が分からない。作者は推敲をしていない事が良くわかる。それに結局、初鹿野の痣の原因は放り投げ。深町と初鹿野で痣の位置が違うことも意味なし。深町が泣きぼくろを書いた事も意味なし。必要な描写が無く、意味のない描写ばかりだ。
    感情移入もほぼ出来なかった。急に悪人になりたいと言い出す千草。千草が消えた後、何事もないように初鹿野と過ごす深町。自殺を程よく適度に行う初鹿野。都合よく記憶喪失して過去の罪悪感を認識しているのに、人が違うように深町さえ居れば万事オッケーな初鹿野。そんなバカな。
    物悲しいひと夏の青春を過ごしてるでしょ?っていう作者の妄想にキャラが動かされているよう。まぁ、作者だから当然なんだけど。とにかく、キャラが自分で動いてない。
    良い点として、やっぱり発想は凄い。webの作品は全部読んだけれども、今回も痣を中心に、展開を見せてくれる。泣きぼくろが救難信号という展開は伏線が足りなさすぎるけど、でも良かった。千草が居なくなるシーンも引き込まれた。
    アイデアはあるのに、非常に勿体ない作品でした。

  • 壮大だったなぁ⋯初鹿野の痣のあった深町。
    深町の痣は消え、初鹿野に痣が顕現。
    初鹿野に好かれなければ泡となる。

    魔女の荻原千種って結局なんだったんだろう。あと初鹿野の痣は残り続けるの?
    色々疑問を残しつつも良い作品だった。

  • 「自分にとってはあまりに遠い存在、彼女に恋をする資格はない、これさえなければ心を射止めることができるかもしれないのに。」

    現実においては「どうやっても変えられない事実」に絶望することはあると思います。
    こと恋愛においては見た目が全てではないという風潮もある一方で、人の第一印象を決める「外見」が重要である事は否定できません。主人公は顔にある消えない大きな痣が原因で周りからは好奇の目や憐みの目に晒されており、それが足かせとなり好きな人への好意を伝えられずにいました。

    実際に外見や身体的特徴が自分の望み通りになった場合に本当に相手は好きになるのか?というのは誰にも分からない話ですが、本作品ではその「もし」を命を賭けて証明しようとする主人公の葛藤が描かれている作品です

    前編後編で非常に長い本ではありますが、それを加味しても非常に読みやすかったです。
    途中で主要メンバーが消えていくことについて困惑していましたが、そちらも伏線として回収されるため読み終わった瞬間、心穏やかになりました。

    変えたくても変えられない事実を抱えている人間にとっては良くも悪くも刺さる作品だと感じました

  • 著者の作品で1番良かった。淡々とした語り口が多い中、この作品は主人公の感情の揺れがリアルで共感までは行かないが寄り添えるものがあった。痛みと癒しのバランスが絶妙。

  • 後編。
    人魚伝説をテーマにしている。
    自殺未遂をした唯。海で自殺をした千草。
    記憶喪失となってしまった唯は、陽介を檜原裕也と勘違いしてしまう。陽介は、檜原として唯と過ごし、賭けに負けて、死を覚悟していた。

  • なんだよ羨ましいな
    逆境は多すぎたけど幸せな結末の『人魚姫』でした。"最後の仕事"のあたりの流れは、それはもうとてつもなく好き!
    みんな頭良いくせに不器用で、でも真っ直ぐなところが面白く心地よかった。とても良い物語でした。
    最後の幽霊、気になってしょうがないんだけどどうすればいいの?

  • 正直気持ち悪っ!何だこの話。何の力が働いて顔の痣が消えたり、したんだ?って思ったけど、後々に消え去るってアイツも言ってたっけ?
    ハッピーエンドって書いてる人居たけど本当にハッピーエンドっすかね?初鹿野の顔についた痣はどうなったん?

  • 2.9

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセンの人魚姫のお話と福井県?の八百比丘尼伝説のお話を活用していてとても納得のできる終わり方で良かった。
     この人が描く作風が好きです。

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著者プロフィール

WEBで小説を発表していた作家

「2015年 『僕が電話をかけていた場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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