やがて君になる(2) (電撃コミックスNEXT)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 877
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048658751

作品紹介・あらすじ

新生徒会の役員となった侑は燈子からの想いを受けつつも、いまだに自分の中に特別な感情が芽生えないことを苦く感じていた。「わたしも、七海先輩のことを好きになりたい」。そう感じる侑だったが――。

感想・レビュー・書評

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  • 1巻から続けて購入。
    この物語全体の中で初めに物語が大きく動く巻です。
    ヒロイン・七海燈子の過去について語られます。
    自分を好きになれず、ある人物になろうとして生きてきた。
    歪んだ生き方なんだけど、本人にはそれがすべて。
    主人公・小糸侑がそんな先輩・燈子を変えようと思う
    初めての描写が描かれています。
    この辺りで私は燈子に感情移入してしまいました。
    そういう生き方を自分もしたことがあり、
    それがやはり誤っていることに気付いたので。

    ただ単に色恋沙汰ものとして描かれるのではなく、
    主人公、ヒロインをはじめとした各キャラクターの
    パーソナルな部分にまできちんとフォーカスされているのが
    この作品の魅力かと思います。

  • 侑と燈子の二人の距離感がなかなか良い表現しているとは思う。
    親密になればなるほど離れている感が良いね
    生徒会による劇をいうイベントを通してどう縮まるかが楽しみになる展開でした

  •  同じく再読。

     言わば一巻で提示した情報の種明かし編みたいなようやく前提条件が出揃った感じ。行き詰まりにも思える関係をどうほぐしていくのか、この時点でもう期待が持てる。あと記憶していたより本題に入るのが早いというか、文化祭の出し物のくだりは割と早々出てるんだなあ。
     改めて見ると、沙弥香が強いなあ。単体でもデザイン性格含めて好きなんだよな。

     手で触れたときなどの髪の描き方が良い。

  • 次の巻に期待。

  • 槙くんが槙くんでよかった。

  • 雑誌「月刊コミック電撃大王」で連載されている仲谷鳰の「やがて君になる」の第2巻です。2018年10月~12月までTVアニメが放送されました。本巻は第4話~第6話に相当。燈子を中心に侑と沙弥香のアプローチの仕方が対照的で面白いです。どちらも燈子を思っているんだけど、これだけ差が出るとは…。また百合作品は女子校という設定が多い中、共学校を舞台にしているという部分で槙君の存在が面白い。この立ち位置は新鮮です。燈子も侑も無自覚に言葉でお互いと自身を縛っていく…。

  • 「特別」が判らないと嘆いていた侑と「特別」になろうとした燈子。そんな二人があのような道を選んでしまうことになるとは……

    侑の優しさに付け込み数々のイチャイチャを繰り返す燈子。でも、そんな行為は侑が拒絶してしまえば出来ない代物。
    侑が元々人の想いを受け入れやすい質である点が大きいのだろうけど、同時にもし誰かを好きになれるなら燈子を好きになりたいと思うようになってきている点も作用しているのだろうね。
    自分と同じように特別なんて無い人だと思っていたのに、勝手に侑を好きになってどんどん変わっていく燈子。その姿は侑からすればとてもズルいものだけど、自分もこんな風に代わりたいと思わせるような姿でもある。
    だから、まだ「特別」を感じられない侑は燈子を通して自分を変えようとしている。それが結果的に燈子の接近を許してしまうという凄まじいバランスで話が構成されている

    百合モノにおいて男をどのように絡ませるか、それとも絡ませないのかという点は一つの問題点となるのだけど、本作においては槙の存在はどのように影響してくるのかな?
    侑と燈子のキスを目撃してしまった彼は侑達に探りを入れだす。けれどそれは積極的に関わろうとするものではなく、それぞれがどのような想いを抱えているかを確認する為のもの
    槙に痛い所を突かれた沙弥香は珍しく渋い表情を見せた。槙の目撃によって関係が知れ渡る未来を想像した侑は燈子が傷つくことを恐れた。どちらも槙が関わらなければ見えてこなかった表情
    これによって侑は果たして自分の態度に何も特別なものなんて含まれていないという確信が持てなくなってしまう

    そして劇の準備を前にして揺れだす燈子、侑、沙弥香の様子が非常に印象的
    沙弥香は燈子が隠す裏側を何となく察している。けれど、燈子が「特別」であろうとするならその虚像を尊重する
    「特別」に価値を見いだせていない侑はそんな燈子の心の内側を心配して辞めさせようとする
    対して燈子は侑に心配されようと「特別」であることは辞められない。「特別」の為なら、「普通の自分」を受け入れてくれる侑さえも置いていこうとする

    この時の侑の選択はとてもズルいもの。
    燈子を好きになりたいと思い、その中で自分を変えたいと思っていたのに、燈子の隣りにいるためにその想いに嘘を付き蓋をするような誓いを発してしまう。
    自分に対しても、燈子に対してもズルい選択。けれど、そんな道を選ぶこと事態、既に燈子を好きになりかけている現れのような気もするけど

    同時に燈子の侑への接し方もズルい
    姉の死によって姉のような「特別」にならなくてはと思い自分をがんじがらめにして生きてきた燈子にとって、想いによって縛られる辛さは知っているはず。けれど、自分の心地よさのために侑から侑自身を束縛するような言葉を引き出し、更にそれを上塗りするように自分だけは「好きだよ」と告げる
    それを自覚的にやっているのだから恐ろしい

    変わり始めた侑が自分の想いを封印することによって成立してしまった二人の関係。それでも発揮されるだろう侑の優しさが、今後燈子にどのような影響を齎すことになるのだろう?

  • 初見。交通事故で亡くなった姉のように立派になることを目標に生きてきた燈子にとって、他人に向けられた好きの感情は忌避するものだった。その感情を持たずに自分と接してくれる人間を求めたのは今まで積み重ねたものが故か。燈子が用いる好きの言葉の重みを知ってしまうと、燈子と侑の一見歪な恋愛関係に対し簡単にNOとは言えない。また槙くんと沙弥香についても少し掘り下げがあったので良かった。特に槙くんの振る舞いに感謝する。次巻が楽しみ。

  • 最高かよ…

  • 好きになると壊れる関係とかいう致命的なバグ。小糸の「好きになりたい」ギアがもう一段階上がっちゃったじゃないですか。こわい。きっとこの先には破綻があるのだけど、もう誰もそれを止められない。

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