ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.10 (電撃文庫)
- KADOKAWA (2016年4月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048659147
作品紹介・あらすじ
新学年に無事レベルアップできたと思った?
――残念!! 新学年はいきなり廃部危機でした!?
ついに新学年にレベルアップ! みえないちからに導かれてクラス替えを乗り越え、さあネトゲを……というところで、重大事実が発覚!
新入部員を獲得しないと、廃部だよ……えっ。
お前たちは安泰だと約束したな、あれは嘘だ――とばかり、いきなり(アカン)な状況に叩きこまれた残念美少女・アコたちネトゲ部員は、それぞれ自分の理想の部員を探すことに。
「玉置、先輩…… !? もう一回! もう一回先輩って言ってください!」
先輩という甘美な響きの奴隷状態なアコをはじめ、連れてこられた入部希望者は来る人来る人クセモノばかり。ほっとくと私が入部しちゃうよ! という秋山さんのリアル生活を守るためにも、まともな部員を探さねば……そんな苦労の一方、ネトゲ内ではアレイキャッツの新規ギルメンが増え続けてえらいことに――!?
学年が変わってもアニメが放送しても通常営業な残念で楽しい日常≒ネトゲライフ、ついに大台突破、出会いの季節の第10弾!
感想・レビュー・書評
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安定の10巻。アコ達が2年生に進級し、新入部員獲得に頑張るの巻。さくさく読めて面白かったです。
ギルドアレイキャッツの闇雲な拡充と現実世界での新入部員獲得が裏表というか表裏一体になっているところが面白い。ギルドはぽんぽん新しい人が入るもののそのせいで混乱し居心地が悪くなったのに反比例して、部活は全然人が集まらないし集めたいとも思っていない。
ルシアン達のスタンスがいい。むやみやたらに新しい人を入れようとしないで、今ある人間関係で満足しているので、今の状態を継続しようとする。新メンバーを入れるにしてもみんなが仲良くできそうな人を選ぶ。クラスでもポジションも計算し、居心地の良い場所を作るために必死になる。ルシアン妹の友達のみかんちゃんならいい子そうだし入部しても良かったかな。
ネトゲネタも勿論面白いのだけれど、人間関係の機微を描くのがうまい。遊戯部のメンバーが少しずつ仲良くなっていくのもいい。本当に少しずつ、一歩ずつ近付いて、やっとお互いに対する不満を言えるようになった。心地の良い距離感で、ずっと付き合える仲間になるといいね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
NGではあろう。
それを通すのはどうみても権力者め。
ま、らしいといえばらしいが、来年もそうするのかなぁ? -
新年度を迎えて、新入部員を獲得しようとあくせくする10巻である。物語は今回も現実とネトゲ上がリンクしながら展開し、新入部員が得られなければ廃部になると、結構な苦境に陥っている。それが最後の最後でウルトラCの解決策を繰り出して切り抜けるのだから、相変わらず正統派な物語だと深く感心させられた次第である。
シリーズ全体で考えると、今回は下級生の顔見せ回になるのだろう。部活に関与するようになるキャラは実質一人だけだが、それぞれ出てきたキャラにきちんと名前が付けられているところを見ても、今回だけで使い捨てすることは考えづらい。
これからどう展開していくのかにも期待が持てる顔見せ回であった。シリーズ全体で考えなくとも、この巻単体で大変楽しく、それでいてコンパクトな内容である。両面で見て、星五つの評価は固いところだろう。
※2016年5月24日の再読記録を転載しておく。
なお、来月6月に新刊が発売されることをここに付記しておく。ついでに言えば、書き下ろし小説同梱のBlu-ray一巻も発売されるため、聴猫さんはお忙しいかぎりである。
TVアニメ放映開始と共に発売された十巻は、新年度の部員勧誘にまつわる物語。廃部の危機とギルドの混乱に立ち向かう物語は、終盤になかなか目を瞠るような展開を導入してくれていて、再読でも楽しく読ませていただいた。
オン・オフの二重構造の物語はどちらも楽しく展開していて、特に中盤の頃のギルド・アレイキャッツのチャットなどは本当に楽しく描かれている。たぶん作者さんも楽しく描いていたのではないだろうか。ギルメンが多い状況ならではの混沌とした状況は、ボケツッコミのバランスがよく取れていた。
そうしたディテールと、これからに期待したい新キャラの登場も含めて魅力的な巻であり、星五つの評価は再読でも変わらない。
聴猫さんはキャラの無駄遣いをあまりしない一方で、かなり長いスパンでもってその立場を入れ替える傾向があるので(今回のセッテさんなどは都合九巻を消化しての立場の変更だ)、本当に新キャラの活躍には期待したいところだ。 -
猫姫さんマジ猫姫