ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.01
  • (48)
  • (42)
  • (20)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 526
感想 : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048667760

作品紹介・あらすじ

魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖、自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。-それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。第13回電撃小説大賞「大賞」受賞作、登場。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 月を仰いでいた死にたがりやの少女は、森の中でもう一つのお月さまを見つけた。

    ・過去話以外ではどうしようもなく悪い人間はいなかった。ずいぶん不器用さんだらけでしたが。
    ・ミミズクは、1度お城に来れて良かった。フクロウにも、城の人たちにも。

  • 本当に本当にほんっっっっとうに学生の時から大好きな本

  • なんて素敵な結末!

    自分より相手のことを思うのって、やっぱりだいじだよな〜。
    それと同時に。我を通すのは嫌いだけど、自分にとって何が大切かということと、「自分はこうしたい!」ということを忘れないようにしようと思った。

  • どういう展開になるのか最後の最後までわからなかったです。登場する人達がみんないい人でした。

  • とても可愛くて優しい話だった。
    ほっこりして、愛しくなる。
    幸せを知らなければ辛いこともわからないけど、幸せを知ってしまうと、泣いたり、手を伸ばしたり、ワガママになったり、するのかも。
    優しくされたわけではないけど、許してくれる。そういう優しさが、染みる。

  • 童話のようなお話。
    優しき魔物の王に自分を食べてほしいと願う少女の話。

    ものすごく感動したとかはないけども、ラストの展開は「めでたしめでたし」といった感じで良かった。

  • 村で奴隷として扱われていたミミズク。
    あることがきっかけで逃げてきた森で夜の王と出会う。
    自分を食べて欲しいといくら懇願しても夜の王はミミズクを食べようとしない。
    ミミズクのこれまでの生活が語られると同時に一国では魔王討伐の準備が着々と進んでいく。

    そして遂にその日が…


    最初ミミズクの幼い喋り言葉が少し苦手だと思ってなかなかページが進まなかった。
    けど、ミミズクが記憶を失ってからは彼女の純粋さが強調されて
    周りの人を虜にしたように彼女がとても愛おしく思えてきた。

    フクロウを救出するとき今までとは違った思いで
    死んでも構わないと思ったミミズク。
    自分の意思で行動することがミミズクにとってどれだけの成長の証なのかを考えるとぐっときた。

  • 色彩の暴力
    好きだからあげる、好きだから伝える、好きだから奪われたくない。
    短さと文章の淡白さに対し表現される色彩と感情の量が多い。

  • ファンタジックで心優しいお話を読んだ。お天気がいい休日にふさわしい、現実離れをしたお伽噺ふうの世界が広がっていた。
    電撃大賞受賞作、電撃文庫と言うのは、門戸の広い印象を受けた。

    人間の世界で奴隷でも最下層の仕事をしていた少女は、手足に鎖をつけたまま森に逃げてくる。そこは魔王が治めていた。彼女は自分をミミズクだと言って、魔王に食べてもらいたいと思っていた。懇願してみても魔王は人間は食べないと言って断る。少女はなぜか魔王が恐ろしくない、できれば食べて欲しいと思いながら、次第に馴染んでいく。

    森のある国を収めている王様は魔王を捕まえて、殺してしまいたいと思っていた。聖なる剣士と呪術師たちは森を襲って魔王の住処を焼き払ってしまう。つかまった魔王を助けるために少女は刑場に行く。

    ミミズクだというしかない、人間から乖離するほどの悲惨な過去を持っている少女の額に奴隷の番号が付いていた、魔王はそれを記憶を消す印に変える。魔王の過去も、絵を書く趣味も、何か淋しく、少女も過去の記憶は消えたが、何か物足りない。

    城には生まれながら手足の不自由な王子もいた、二人は友達になっていく、ここらあたりも、事の成り行きが夢の様でもある。

    呪術師が総力を挙げて処女の記憶を回復させようとする、そしてかすかな記憶が甦り、魔王の元に行く。

    と言うあらすじだが、騎士や魔法を扱う巫女も登場して、中世ロマンの気配やラブストーリーの側面もあり、王様と王子の親子の情愛も絡む。騎士と巫女と言う子供の持てない夫婦が少女を可愛がり引き取りたいと思ったり、何か善意に溢れた話は、大人が読む童話のようで、たまにはこういう別世界で遊んでみるのも楽しい。  

    すぐに忘れてしまうようなものかもしれないが、何か心に残って、いつか読み返したくなるかもしれないと思う。



    コメント この記事についてブログを書く

  • 装丁の彩りに魅せられました。ストレートな表現に加え、少女の心の動きを繊細に捉えた作風は桜庭一樹さんをイメージさせます。生の、むきだしの文章から受けるイメージは、ゴツゴツした堅苦しいものではなく、むしろ逆。この端麗な文章の、どこから血の匂いが沸き上がってくるのか不思議で、それぞれの感覚がとても深いのだけれど、同時にとても鈍い。傷の痛みとは違う。

全34件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

【紅玉 いづき】1984年石川県出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞しデビュー。ライトノベルに留まらず、児童書、一般文芸書でも精力的に作品を発表。繊細な人物造形、巧みなストーリーテリングで、活躍が期待されている。著作に『ガーデン・ロスト』(メディアワークス文庫)、「サエズリ図書館のワルツさん」シリーズ(星海社FICTIONS)、『現代詩人探偵』(東京創元社)、「大正箱娘」シリーズ(講談社タイガ)などがある。

「2020年 『小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

紅玉いづきの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
三浦 しをん
宮部みゆき
米澤 穂信
紅玉 いづき
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×