ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

著者 :
制作 : 磯野 宏夫 
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
4.07
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本棚登録 : 366
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048667760

作品紹介・あらすじ

魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖、自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。-それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。第13回電撃小説大賞「大賞」受賞作、登場。

感想・レビュー・書評

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  • どういう展開になるのか最後の最後までわからなかったです。登場する人達がみんないい人でした。

  • とても可愛くて優しい話だった。
    ほっこりして、愛しくなる。
    幸せを知らなければ辛いこともわからないけど、幸せを知ってしまうと、泣いたり、手を伸ばしたり、ワガママになったり、するのかも。
    優しくされたわけではないけど、許してくれる。そういう優しさが、染みる。

  • とても美しいお伽噺。

    何も持たないミミズクの世界に色がつき、名前がつき、自分で自分を選びとるまで。無駄なところがなく清々しい。
    周りのひとたちがみんないい人すぎるけど!
    王様はもっと悪いかんじで終わるのかと思ったら、ふつうにいい人だったよ。まあそれでいい話なのだろうなあ。

    あとがきで、大人になったら忘れられてしまってもいい、一瞬だけ心を動かすものがあれば、そういうはなしが書きたい、と作者が書いていて、何かとても、色んな気持ちを思い出した。すごく心を揺さぶられるとか、ヒリヒリするとか、そういう感覚。長いこと蓋をしていたんだなあと思った。
    子どものころに出会っていたら、人生の1冊になっていたかもしれない。

  • 小学校か中学校の時読んでずーーーっと大好きだった話を、10年ぶりくらいに再読したらやっぱし泣いた。
    懐かしい。

    出てくる登場人物みんな、不器用だけど優しくてね
    愛おしいのよ。
    優しいおとぎ話。綺麗な涙を流せた。

    ラノベだから軽く読めるしね。

    フクロウの不器用な優しさがとにかく好きなんだ。

    2018.09.26

  • おとぎ話チックで、スピード感あって
    ずっと入り込んでくる。

  • 奴隷の少女と夜の王の不器用なだけど純粋な関係に心打たれました。

  • おとぎ話だった。平易で起伏のない、スリリングさのないお話。面白くはなかった。もう一度読みたいともあまり思えない。

  • 死にたがりの奴隷の女の子が、魔物の王に出会うお話。
    なんか…泣いた。うるっとじゃなくがっつり泣きました。
    読み始めると目が離せないし、物語に感情を持っていかれるしでホントに良い時間を過ごせました。
    自分が良かれと思ってやってる事も、きちんと相手の立場になって考えなければダメなのだなと思いました。
    フクロウがめっちゃ好み。
    後、オリエッタさんとアンディも好き。

  • 10代ならではの作品!
    単純で、読みやすかったです。
    解説でも書かれているように、「昔々あるところに…」と小さな子へ語るような物語。

    少し背伸びしたような文体だけれども、決して教訓的でなく、心に湧き出た物語を素直に書き留めただけなんだと、その真っ直ぐな様子に、文章にケチつけるのも無粋に感じてしまいます。
    寝る前に読むのに最適で、心地良く、染み込むように優しく、ほっとするようなお話でした。

  • 奴隷として虐げられ生に絶望した少女は、機を見て逃亡するも、逃げた先は魔物が棲まうという深い森。そこで少女は魔物の王に出会い、苦痛に満ちた生を終わらせるべく、魔王に自分を食べるよう懇願するも、それは果たされない。森の中で魔王と過ごすうちに2人の間には奇妙な心の交流が生じる。ふとしたことから魔王への討伐隊が編成されることになり、少女は魔王に囚われていた人間として「救出」されるが、森を出たとき、魔王の呪いによって少女の記憶は失われる。討伐隊によって捕らえられた魔王は、討伐隊を派遣した王の、不具の王子を癒すために利用される。魔王の呪いを解くことによって少女の記憶は回復され、少女は囚われの魔王を解放する。魔王によって王子は癒され、少女と魔王は森に去り、幸せに暮らす。

    端的に言えば『美女と野獣』型の異類婚姻譚であるが、平和に暮らす魔物と戦争に明け暮れる野蛮な人間という対比は『ガリバー旅行記』の『フウイヌム国』が想起される。魔物と人間との転倒した関係、過酷な生の記憶から少女を解放する魔王の「呪い」、聖剣、石女、不具、癒される王国など、著者は物語の文法に自覚的であり(『最後のユニコーン』が連想される)、その設計には目を見張るものがあるが、一方で、誠に残念ながら、著者はこれらの素材を融合し一つの物語へと昇華させるための筆力を欠いていた。

    この小説には魔王と少女(恋人)、国王と王子(親子)、騎士と聖女(夫婦)、さらに野蛮な人間と成熟した魔物という4つの対立関係があり、これらの対立を回復させるものとして少女の努力、すなわち冒険があるのだが、この少女の冒険が不十分なものであることが本作の最大の問題。『美女と野獣』型の童話では呪われた恋人(男性)救うための主人公(少女)の冒険が物語の山場となるが、本作における少女の冒険は自己の同一性の危機にまで到達しない。失われた記憶が回復してから、人間の世界と魔物の世界の二者択一に際して、少女の苦悩に関する深い描写があればまた違ったのであろうが、この点がいささか軽薄に過ぎる。

    加えて、国王と王子の親子関係、騎士と聖女の夫婦関係の対立に関する描写があまりにも浅い。尺の問題があったのだろうか?そのため、物語の頂点に向けて読者の精神は十分に抑圧されず、結果としてその頂点において読者が得る満足は限定的である。

    非常に非常に惜しい!とても惜しい作品。著者の構成力には傑出したものを感じるが、それを文章に落とす力がこの時点ではその素材に対して完全に不足していた。おそらくそのことを著者自身自覚しているのではないだろうか?著者の成熟を首を長くして待ちたい。

  • 正直に言おう、泣いた。

    奴隷として生まれ、盗賊の村で人以下の扱いを受けてきたミミズクと、彼女を冷たい言葉で突き放しながらも、不器用な優しさで包んでいたフクロウ。

    でもある日、王国の聖騎士がフクロウを捉えに来る。

    記憶を亡くし、初めて愛を知り、優しくされるミミズク。でも彼女は記憶を取り戻すことを望み、そして思い出した過去を抱きしめてフクロウの救出に向かう。

    ミミズクの過去があまりにも過酷なものだったために、どこか壊れたような天真爛漫さをもつミミズクがだんだんいとおしくなってきた。

    フクロウからしたら敵役の王国の人々も、実はとても優しい。色んな示唆に富んだ良い話だった。

    フクロウの言う通り、ミミズクはきっとフクロウよりも早く死ぬだろう。でも、それでも生きていける思い出をたくさん作ってほしい。

  • 有川浩も解説で書いているように、「奇をてらわない」「まっすぐ」な小説なのだけど、その美しさが印象に残る。

  • 全体的に物悲しいファンタジー
    最後はハッピーエンドで終わるからいいものの、このまま終わったら嫌だなと途中どんよりとした気分になった。
    パターントいえばパターンではあるんだけれど。
    人の幸せの形はそれぞれとわかっていても、それでも自分と違うものは否定しがちな人の心って嫌だね。

  • 読み終わって心が温かくなるお話

     この本のあらすじは、奴隷だった少女ミミズクは魔物の王に食べてもらおうと夜の森に行きます。しかし王はミミズクを食べてはくれませんでした。去れと言われたミミズクは王のそばを離れません。王はしばらくするとミミズクがそばにいることを許します。少女と魔物の王が心を通わせていく物語です。
     紅玉いづきさんの作り出す、独特の世界観と個性的なキャラクターが読み手の心をつかみます。暇なとき、疲れているとき、ちょっと休憩というときにもおすすめです。

  • ミミズクと夜の王が電撃大賞を受賞したと見て購入した本。何年か前に読了。
    ジャンルはライトノベルだけれど、ライトノベルらしくない。絵本のような話と雰囲気。
    詩的な文章が世界観にとてもあっていて、文章に美しさを感じたのは初めてだった。
    今でも憧れる文章だし、紅玉いづきさんの文章が好きだから、紅玉いづきさんの文章に似ていると自分が思う作家さんを読む日々。

  • 基本的にラノベは感想書かない自分ルールなんですが(微妙なラインのものも多いですけど)

    この本に興味を持ったのは、何かの雑誌の書評で「この本には通常のラノベ的表紙は必要ないのでそうしなかった」という編集者だか誰かの話を読んだからです。記憶で書いてるのでちょっと違うかもしれませんが。
    まあともかく。それはまさにその通りだと思いました。もしそうされていたら、多分ここまで引き込まれなかったと思います。
    絵はなくとも想像でどこまでも鮮やかに広く描かれているこの本がとても好きです。
    よかった。

  • 素敵なお話。切ない。

  • ミミズクとフクロウのように、寄り添えたら素敵だね。

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2019年 『悪魔の孤独と水銀糖の少女II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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