青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
4.10
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  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 919
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048668088

作品紹介・あらすじ

タレント活動に復帰した麻衣先輩と彼氏彼女になり浮かれる咲太。のはずが、翌朝起きたら付き合う前に戻っていた!?"思春期症候群"が原因だと考える咲太の前に現れたのは、尻を蹴り合った仲の後輩・朋絵。彼女は友達の憧れの先輩からの告白を回避すべく、逃げ回っているらしい。そんな中、ふとしたことで咲太と朋絵が付き合っているという誤解が周囲に広まってしまう。しかも朋絵はこれ幸いと、咲太に「嘘の恋人」になってほしいと頼んでくるのだった。ち、違うんだ麻衣さ〜ん!咲太の心の声もむなしく「嘘の恋人関係」が始まり!?フツーな僕らのフシギ系青春ラブコメ『青春ブタ野郎』シリーズ第2弾!

感想・レビュー・書評

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  • 会話のテンポが一巻に引き続きとても良かった。主人公のちゃらけたところと真面目なところのギャップを自分的には推したい。先輩が慣れてきてしまったのか主人公の言葉に対して照れるシーンが少なく残念であったが、一方でまたバニーガールになったり何だかんだ主人公に甘いところはとてもよかった。
    女子高生たちの複雑な人間関係が書かれていたところは読むのが辛かった。まさしく空気を読む、読まない、空気のような何かとたたかうという要素が多く詰まった内容でうまくこの作品のテーマを表せていると思う。
    これまた一巻に引き続き次の巻への繋ぎ方が良く、読者を取り込めていると感じた。3巻も引き続き読もうと思う。

  • この軽妙な掛け合い好きだな。古賀ちゃんは可愛い。「いっちょんわからん」 こういうのツンデレっていうの? 「みんなに好かれたい」スタンスは『俺ガイル』の由比ヶ浜結衣みたい。もしかしたら一番今風なのかも。次行ってみよう。

  • 評価:☆4

    麻衣と付き合うことになったはずが前日に時間が巻き戻り、咲田の告白がなかったことに・・・というところから。

    今巻では後輩に嘘の恋人を頼まれて受けるわけだけれど、受ける理由が流されてなんとなくではなく、妹の境遇と重なるからっていうのは説得力あってよかったと思う。
    仲良くなっていく過程も丁寧だったし、朋絵が咲田に惚れるのも分かる。
    でも正直、恋人のフリをして演じた嘘が本当の気持ちになるっていう展開は王道中の王道で予想外なところはなかったから刺激が少なかったのも事実。

    「僕はたったひとりでいいけどね。そのひとりが必要としてくれたら、生きていける」
    こんな風に言い切れる咲田はカッコよかったけど、そのひとりに朋絵はなれなかったわけだ・・・切ない。

    素直になれない理央が可愛くて気になってるので理央メインの巻が楽しみw

    「嘘は本当にならないし、本当は嘘にならないんだ。」
    「……百回やっても?」

  • 咲太の後輩である桜島麻衣の妹・花火が主人公です。花火は、自分の姉が咲太と付き合っていることに納得できず、咲太に挑戦状を叩きつけます。しかし、その矢先に思春期症候群によって、自分の夢が現実に影響を及ぼすようになってしまいます。花火は、自分の夢と現実の区別がつかなくなり、咲太や麻衣との関係にも揺れ動きます。

    私はこの作品を読んで、花火の成長や葛藤に感動しました。彼女は最初は姉や咲太に対して反発的でわがままな態度を取っていましたが、次第に自分の気持ちや相手の立場を理解しようと努力するようになりました。特に印象的だったのは、花火が自分の夢で麻衣と咲太を引き裂こうとしたことを後悔し、二人に謝罪するシーンです。花火は自分の本当の願いが何かを見つめ直し、姉や咲太への愛情を素直に表現することができました。このシーンでは、花火の成熟した表情や言葉遣いが印象的でした。

    また、この作品では咲太や麻衣も重要な役割を果たしています。咲太は花火の思春期症候群に対応しながらも、麻衣との恋愛関係を深めていきます。麻衣は花火の姉としても咲太の恋人としても素敵な女性でした。二人は花火を大切に思いながらも甘えさせすぎず、自立させるように助けてあげました。二人の関係はとても微笑ましくてキュンとしました。

  • 青ブタシリーズ第2弾
    ラプラスの悪魔という名の小悪魔ちゃんの物語
    時が巻きもどる、そして先の未来を予見する
    凄くワクワクしてしまうような展開
    不可解に時が巻き戻っていることに気がついたら私はどうするかな
    多分同じ毎日を繰り返すのは…きついかも

    そして今巻の物語の主要人物である朋絵ちゃん!
    朋絵ちゃんの気持ち…めっちゃ分かる
    1人が寂しい訳ではないけれど、それを周囲にどう思われるのかが怖くて恥ずかしい
    だから仲間外れになりたくない
    笑われるのが怖くて怖くて、笑われないよう、嫌われないよう周囲に合わせようと頑張ってしまう
    スクールカーストの中で揉まれてると時を戻したくもなるよね…
    学生特有のこの独特の感性を上手く絞り出してる鴨志田先生、本当にすごいと思う

  • 前作に続き、おもしろかった。
    でも、あの最後の予告部分が不必要。
    次の巻を誘発してるからどうかなって思った。

    できれば、ハッピーエンドで終わってくれたら嬉しかったです。
    間違えなく個人の感想ですがね。

  •  咲太はようやく、麻衣先輩と付き合えるはずだったのに、どういうわけだか、前の日に戻ってしまっていた……

     これはどこかに原因となる悪魔がいるはずで――

     と見つけたのは、メールの返信を何よりも大事にする後輩の朋絵。
     彼女は、友人の憧れの先輩から告白されるのを逃げまくっているらしい。
     そんな朋絵と咲太に「二人は付き合っているらしい」という噂が流れた。

     という話でした。
     ちょっと盛大な「思春期症候群」の話で。
     今度は時間を操ってしまう病気。
     そして、最後にはちょっとがっくりきてしまうようなオチが待っていました。

     でも、それはそれで咲太のためにはいいのかなあ……と思ってます。

     他人の目が気になって気になって気になってしょうがない時期っていうのも確かにあって。
     友達のことを断りづらいことも確かにある。

     普通にあることが、症候群になってしまうのがすごいところなんですが。
     咲太もみんな、何も悪い所のない悲しい所のない、ちょっとだけ切ない読みやすい話なので、ラノベ+恋愛要素のお話が好きな方にはオススメします。

  • ラプラスの悪魔のように、完全な未来予知ができたら楽に生きれる。しかし、わかりきった未来に価値などあるのだろうか。未来は分からないからこそ、面白いし価値がある。

  • テレビアニメ視聴して2年後に読了。テレビアニメの第4話から第6話に相当。全部入るわけではないので適宜省略されているが、冗長さが減ってアニメのほうが好印象。

  • 古賀ちゃんが自分をすり減らしてでも人間関係を維持しようとするのは、この環境が全てだと思わせる今の学校のあり方そのものに原因があると思うし、多くの人が共感するものだと思う。また、孤立状態を恥ずかしいと形容するのも被害者の心理を正確に捉えているなと思った。なので、現実味の薄いキャラが多い青春ブタ野郎シリーズの中で、古賀朋絵は人間味に溢れた魅力的なキャラだと思った。古賀ちゃんは、生きづらさを抱えながらもそれを最後に乗り越える姿が描かれたので、その点も評価したい。

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著者プロフィール

1978年生まれ、神奈川県出身の作家。代表作は『さくら荘のペットな彼女』、『青春ブタ野郎』シリーズなど。

「2023年 『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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