あやかし飴屋の神隠し (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 608
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048668286

作品紹介・あらすじ

皮肉屋の青年・叶義は幼い頃、あやかしの神隠しに遭って以来、いかなるものも"視えないものはない"という。妖しい美貌を持つ飴細工師・牡丹はその手で"つくれないものはない"という-。二人の青年が営むは、世にも不思議な妖怪飴屋。奇妙な縁に惹かれた彼らは、祭り囃子の響く神社で今宵も妖怪飴をつくりだす。人と寄り添うあやかしの、形なき姿を象るために。あやしうつくし、あやかし飴屋の神隠し。

感想・レビュー・書評

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  • なかなかに牡丹が辛辣で笑った。人は他人事だとこんなにも無関心に慣れてしまうのだな、と思いました。世界観や登場人物の設定がとても好みです。紅玉いづき先生にしては、珍しく主人公が少女じゃなく男性で驚きました。でも、やっぱりこの方の少女小説が好きだからか、なかなか主役の男性たちに感情移入出来ない(凄く好きだけど)。続編が出たら買うかわからないけど、新装版が出るなら買う。

  • ひとの心に巣食うあやかしは,形を与えられると去っていく。といった,あやかしとひととの不思議な距離感の描き方が面白かった。妖怪的な存在を,「わるいもの」ではなく「ただそこにあるもの」として描写するあり方って好きだな

  • 文章の美しさ、素晴らしさは健在。今回も堪能させていただきました。
    ストーリーとしては、後半からどんどん面白くなってくるけれども導入はいまいちかなという印象。妖怪というテーマは浮世離れしたこの作者の文章と相性は悪くないものの、もっと現実離れした設定の方が魅了が生かせるような気がした。それを含めてのチャレンジなのかなあ。

  • 何でも見える青年と何でも作れる青年のお祭りの屋台を舞台とした少し不思議なお話。
    テンポ良く、でも朴訥とした文章が不思議な世界をより演出していて、この世界にすんなり入り込めました。
    とても読みやすく、雰囲気も好きな作品でした。

  • 紅玉いづきさんの本はもしかしたら初読みだったかも。1話目みたいな話がもっと続くのかなと思ったら、割とサクッと本人たちの話になってしまった。続いてるのかな?読んでみたい気はします。読んでる間結構若木未生っぽいなーって思ってました。なんだろう、文章かな…?

  • 本当の自分論?そんな特権振りかざせるのは女子高生ぐらいよ
    何もかも失敗なんて言わないで。
    心の持ちよう次第で、失敗は成功に変わるわ。

    行く手を阻まれても、背中をどれだけ押されても。
    揺らいだりしない、フラットな気持ちが…一番強いんじゃないかとは、思います。

  • 雰囲気とキャラクターが○

  • 有名な作家さんだけど、あまり合わなかったかな。この作品は、この作家さんの中ではどうなんだろう。やっぱりまずはミミズクを読んでみるべきかな

  • あやかしものとそれを見る青年と飴細工の話。

    きれいな連作だったなあ

  • いづきさんは少女を書くのが上手だけれど、男性もなかなかいける気がした。
    ただ、少しふわっとしてるかなという印象を受けたから、キーパーソンになるキャラがもう少しキャラ立ちすると良いかなぁ。
    叶義のキャラは引き立ってたけど、牡丹が少し弱いかな?

    物の怪絡みの話で堪らんかった。
    狐繰さんをこういう風に描くのかと新鮮な気持ちになった。
    繰り返す妖怪なのか。
    お呪いで呪いが云々とかの話が多いから、繰り返す妖怪として書かれてる作品は読んだことなかった。
    元々狐繰さんはそういう妖怪なんだっけ?

    牡丹の作る飴食べたいし、作るところを見てみたい。
    牡丹と言えば謎が多いよなぁ。
    特に家族について。
    清子さんに囲われる前は家族と暮らしてたんだよね…?
    牡丹の家族の描写が殆ど無かったから気になった。

    これは続きは出ないのかな?
    続きがあるなら読みたい。

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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