キノの旅 the Beautiful World (電撃文庫)
- KADOKAWA (2000年7月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048668491
作品紹介・あらすじ
「キノはどうして旅を続けているの?」 「ボクはね、たまに自分がどうしようもない、愚かで矮小な奴ではないか? ものすごく汚い人間ではないか? なぜだかよく分からないけど、そう感じる時があるんだ……でもそんな時は必ず、それ以外のもの、例えば世界とか、他の人間の生き方とかが、全て美しく、素敵なものの様に感じるんだ。とても、愛しく思えるんだよ……。ボクは、それらをもっともっと知りたくて、そのために旅をしている様な気がする」 ―――短編連作の形で綴られる人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。今までにない新感覚ノベルが登場!
感想・レビュー・書評
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恥ずかしながら「ライトノベル」という言葉を知らなかった私。友人がおススメしてくれた「キノの旅」を読んで驚きました。表紙の絵からは想像できない残酷なシーンがあったりするのですが、短編集で内容は胸に刺さるものばかり。昔読んだO.ヘンリーの短編集を思い出しました。
独特な文章で最初は戸惑いましたが、内容が深いので続きも読んでみたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旅人のキノと喋るモトラドであるエルメスが、独自のルール、文化を持つ国々を巡っていくお話。
自分が小学生の頃からこの本は知っていて、評判高いから気になっていたけど、今の今まで読む機会がなかったんですよ、それで今回やっと読むことが出来たのですけど、今まで読んでなかったことを後悔するぐらい面白い!
どことなくシニカルというか、風刺的な雰囲気が漂っていて、本来のターゲットは中高生なんだろうけど、大人でも十分楽しめる作品だと思います。
ブラックな作風で後味悪い話も多いのだけど、良くも悪くも淡々としている文体なので、結構サクッと読めるから、読書が苦手な人にも十分オススメ出来ると思う。
文字通りライトノベル。
電撃文庫は学生の時、「とある」シリーズや「デュラララ!」ぐらいしか読んでなかったので、コレを読まなかったのが悔やまれる...確実に影響受けたと思うのに... -
15歳以上推奨。15歳以上でも、黒星紅白氏の装画に釣られたり『アリソン』のよしみでやってきたりした方、痛快なアクションやヒューマンドラマなどが好きな方は近づかない方が身の為です。
「無自覚」を題材にしたブラックユーモア。主人公の感情描写を排した、乾いた生々しい文体が売りです。
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十代の頃に読みはじめて、うっかり自分も旅人になりたいと思わせられた一冊。
ただの冒険譚ではなく、現実世界の矛盾と理想と現実を皮肉った風刺的な一面もある作品です。 -
ちょっとびっくりするくらい残酷な話だった。
旅人キノの連作短編集。
20冊くらいシリーズ出てたと思うけど、どこから読んでもいいのかな、と思わせる構成。もう一冊読んでみる。
ひとつの国に3日のみ滞在するというルールのもと、旅を続けるキノとエルメス。
2人の掛け合いは楽しかったし、
風刺や皮肉を含んだ国がたくさん出てくるところも面白い。
ただ、いちいち残酷、グロで容赦がないです。
小学生にはおすすめできない。
中学生以上にも要検討。 -
本書は連作短編形式です。
物語の中で風刺が描かれており、気付かされることや疑問などが出てきます。
読み進める中で人それぞれ感じる事があり、他の方の感想や疑問に思った事を調べると、面白さを感じました。
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学生時代に読んだことがあったが、久々に読みたくなって再読
主人公キノと相棒エルメスの旅物語
短編集だから、スキマ時間に読めていい
この中なら「人の痛みが分かる国」が好き
そこの国の住民にはなりたくないけど
「大人の国」ははらはらどきどきした
案外内容覚えててどんな国か思い出せたのにはびっくりした
旅行自粛してる今、キノとエルメスと一緒に旅をしていこうかな -
変わった文化を持つ架空の国を、キノが巡っていく話で、ひとつひとつの話は短く読みやすいです。僕が特に好きなところは、世界や日本の社会を風刺しているところです。
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シンプルな文体でしたが、一話ごとに頭が少しチリチリして、考えさせてくれました