神なき世界のトーメンター (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 33
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048668644

作品紹介・あらすじ

時は中世-王族と貴族が覇権を争う絶対階級のこの世界では、身体に刻まれた烙印によって主従が決まるという残酷な理が存在する。かつては王の命に従い、卓越した暗殺技で多くの人間を殺めてきた元暗殺者のジグ・アースラントは、表向きには拷問官でありながらも拷問は行わず、罪なき死刑囚を救う優しき日々を送っていた。だがある日、無実の罪で殺される死刑囚の王女・アリシアを救ったことで彼の運命は大きく変わることに。カムラ・ドルク・アースラント侯爵のもとへと身を隠したジグたちだったが、侯爵の館で起きる奇妙な事件に直面し、王族たちの陰謀へと巻き込まれていくのだった…。死刑囚の王女と優しき拷問官が怪異を謎解くノーブル・ダークファンタジー!

感想・レビュー・書評

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  • 本屋さんの新刊コーナーで見つけました。

    表紙の男性がかっこよかったのでwww

    最初はBOOK☆WALKERさんで配信されてないかしらん? と思って検索してみたけれど、なかったのでその場で購入。

    内容は――

    拷問をしない拷問官と、死刑囚の女の子の心温まる主従関係。

    かな?



    王族、貴族、平民・従者などの身分が「烙印」という契約で結ばれている世界。

    「烙印」は主の命令に絶対服従しなければならなくて。

    拒絶すればものすごい苦しみでもって死ななければならないというもので。

    「死ね」って言われれば死ななきゃならないし、拒んでも死んでしまう。

    ……ここの世界の神さまはどんだけどSだったんだよ……((゚Д゚ll))

    と思いました。

    タイトル通り、この世界での神さまは絶賛失踪中らしい。

    神さま、自分ち放置いくないw

    拷問をしない拷問官・ジグは、無実の罪で投獄される死刑囚をこっそりと助けている人で。

    今回も王族を名乗った少女が投獄され、彼女を助けるためにいろいろと画策し、なんとか成功させるのですが――

    事件はそこから始まるのです。

    事件。

    そう、事件です。

    ファンタジーを読んでいたと思っていたら、実はミステリーだった!!

    ってことに気づいたときの衝撃と言ったらwww

    メイドさんとか、お貴族さまっぽい貴族さんとか、幽閉中の元王族さまとか。

    おもしろかったです。

    意外性もあったしね!(笑)

    作中であった怪事件は違う本で読んだことがあるもので。

    思わずツイッターで「四隅の怪か……」とつぶやいておりました。

    (;^-^)

    実はいうと私、あんまり執事萌えってないんですよねー。

    なので最初の方は「ああ……」となっていたんですが。

    杞憂だったね(*゚∀゚)

    ヒロインとのやり取りがおもしろかったwww

    なんで東方の拷問方法とか知ってんだよ、アリシアwwww

    ってなりつつ読んでました。

    表紙ではかっこいいジグですが、本文中ではわりとヘタレでした。



    だからよかったのかもしれない。

    冷静沈着な執事さんよりも、いろいろ悩んでがんばって守ろうとする好青年でした。

    強いけれど、烙印の命令がなければ本来の業務もやりたくなかったんだよなあ。

    ……怒らせたらめっちゃ怖いけれどwww

    ファンタジーで、ミステリーで、ホラーちっくで。

    二転三転するストーリー展開にわくわくしながら読んでいました。

    ジャケ買いだったけれどいい出会いをしました!

    これだからジャケ買いはやめられないんだよなあ。

    作者さんの経歴にもびっくりしたけれど。

    公務員からの作家転向ってすごいな……。

  • 烙印というファンタジー要素が根底にありつつも本格ミステリという不思議な感じ。あの夜アリシアがもし外に出ていなかったら、ということを考えると、アリシアはかなり強運。2人目の犠牲者はいくらなんでもあっさりし過ぎじゃ。本編よりあとがきでの看守云々の話の方が面白かったかも。

  • 王族、貴族、平民と、下位のものは上位のものに逆らえないという"烙印"をみな生まれながらに持つという世界観がとても面白かったものの、あまり活かしきれていないのが勿体なかった。ミステリーとファンタジー要素がどうも中途半端に感じて、悪くはないが特にびびっとくるものもなくて。悪くはないが。

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著者プロフィール

広島県在住。第19回電撃小説大賞応募を経てデビュー。元警察官という異色の経歴を武器に、精緻を極めた文体と温かい人物描写を得意とする。

「2023年 『後宮の夜叉姫5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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