なにかのご縁 (2) ゆかりくん、碧い瞳と縁を追う (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 352
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048669962

作品紹介・あらすじ

春が訪れて、縁結びに大忙しのゆかりくんとうさぎさん。しかしそんな彼らの前に、碧い目をした留学生の少年・ローランと、もふもふの茶色いうさぎ・ユリシーズが現れました。遠くフランスからやってきたその一人と一匹は、縁結びの修行のため、ゆかりくん&うさぎさんコンビと『縁結び勝負』をしたいというのです。貴族出身で始終偉そうな彼らに振り回されながら、ゆかりくんとうさぎさんは新たな『ご縁』の騒動に巻き込まれていき…。人と人との心をつなぐ物語、第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • それは何かの縁だった。

    お人好しの大学生、ゆかりくんは
    しゃべる「うさぎさん」と出会い
    神的な何かであるうさぎさんに(半ば脅迫的に)
    協力させられ、人の「縁」の紐を
    切ったり結んだりする日々を過ごしていたましたが
    ある日、フランスから茶色でもふもふの
    ウサギを連れた碧眼の「縁結びスト」が現れて…

    何作か野崎作品を読んでますが本当に
    らしくないというかこういうのほほんとした
    お話も書けるんだな~と思いました。
    さらっと読める感じです。

    個人的には二話の土田先輩の切れた縁が
    一番じわっと来ました。そうだよなぁ、
    そんなにあっさり諦められるなら
    そこまでうじうじしてないよなぁ…と…

  • まあまあ、かな?
    そこまで特筆するような感想があるわけでもないかなー。

  • 相変わらず言葉選びが面白すぎました。突然面白い文章をぶっ込んでくるから、気を抜いていると電車の中なのに吹き出してしまいそうになります。ニヤニヤしていただろうから、マスクをしていてよかった…
    第四話が本当に切なくて、電車の中で涙目になりながら読んでいました。最初はローランもユリシーズも鬱陶しいしイライラするなーなんて思っていたのに、ローランの縁結びに対する真剣な姿勢や、お互いがお互いを一番大切だと思ってるところに胸を打たれました。好きだなあと思ったところでの展開だったので、胸が苦しくなりました。
    3巻は出ないのかなあ…

  • ライバル登場。なかなか素敵なキャラです。

  • 最初こそ、ローレンたちはなんてうっとうしい人たちかとユリシーズたちを見ていましたが、まさかの展開でちょっと涙ぐんでしまいました。
    続いてもよさそうなお話ですが、今のところないんだすね。うさぎにいらっとしますが、お話自体はすごくいいので、また次回あれば読みたいです。

  • 放送研のカメラマンが繋ごうとするサークルの女子アナと六十歳の教授の縁と伝説の桜、漫研男子と夢との縁、碧眼の高校生ローランが教授の為に繋ごうとする学生と古代オリエントの縁、ローランと茶色のモフモフうさぎの自立の為の縁切りへの挑戦。ほんわか。四話の結末が目新しさはないのにグッと来てしんみりと胸に染みた。

  • 縁といっても様々で、恋の縁、友の縁、家族の縁、そして夢との縁や命との縁などなど。縁を結ぶも切れるも人の生き様、成り行きと思えど、もしかしたらその裏で、ゆかりくんやモフうさぎが暗躍しているのかもしれない。

    ​前作に続いて白野﨑まどという作風で、毒はなけれどハートウォーミングストーリーが並ぶ。そんな中印象に残ったのは、才はあれどやる気のない者と、才はなけれどやる気はある者との対比。現実にもままあることだが、それでも希少な同類としての縁が結ばれていくのが、青春成長物語ふうで良かった。

  • ローランとユリシーズが何か鼻についてむかつくとか思っていたのに、縁結びに対する情熱は本物だったから最後読んでて辛くなった。
    森先輩の話が何気に心に刺さる。
    自分が努力しても届かなくて、諦めざる得ないのも縁が関わっているなんて知りたくなかった。残酷すぎる。
    前巻と比べてシリアスな話が多かった気がする。
    それにしても、先生ですら参考にする休講予報とは何だか面白そう。

  • 野崎まどにしては非常にライトなタッチで、アニメ化でも考えていたのかと思うくらい、映像が見える。

  • 海外からのライバル登場編。
    全体的に、1巻目のような「縁結び。切れない縁」を主軸とするよりも「切りたくても切れない縁、繋ぎたくても繋げない縁」の縁結びや縁切りがメインに据えてある話が多いので、読後感としては切ない。

    なんやかんや説明パートなどでは小粋な野崎まど節ともいえる、他の作品にも共通するブラックジョーク的なものが多いけれど。
    ゆかりくんとローランの関係性、ユリシーズとローランの関係性、など、そういったところでこれまでにないくらいにストレートに友達、とか、コイツとこうなればいいな(明るい未来の展望)、とか、照れくさくなるくらいにすとん、と書かれていて、それがまた嫌みなくまっさらな感情から出ているものばかりで、一瞬お、おう、と気をてらわないことに不意をつかれる感じが強い。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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