- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048670197
感想・レビュー・書評
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想像以上に登場人物の心理が細かく描かれていることには感心せざるを得なかった。
難しい展開が続いている。竜児は大河の隠していた見えない傷に触れた事でこの辺りから大河を気に懸ける様になったのだろうか。大河の方は遂に自分の心に気付いてしまい、まさしく『夢は終われど現実は続く』状態だ。クリスマスにはサンタが来るという夢は終わり、自分はずっとそばに居てくれた人間が好きだったという現実にぶち当たる。
それにしても実乃梨には辛い展開が続くなぁ。本人としては守りたい、心から大切にしたいものがあるからこその行動なんだけど、それが竜児にとっても実乃梨にとっても良い結果を残さない行動になってしまっているからうじうじと悩み続ける。恐らくはストレートにぶつかってしまえばこんなややこしいことにはならずに済むのだろうけど、人は誰しも傷付くことや傷付けてしまうことを怖れてしまう。そうすることで誰かの幸せを守れるのだと信じてしまう。それは決して悪いことではないだろうし、その方法で幸せになれる者もいるかもしれないが少なくとも『とらドラ!』ではそんな上手く生きている人間は居ない。そういった意味では非常に人間臭い作品なのかもしれない。
壊れてしまったクリスタルの星。あれが竜児達を表しているのは確実だろうが、治るもの治らないもの。彼らどちらに辿り着くのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは目が離せない。竜児が前向きに実乃梨の方を向いて恋をしようとするの巻。
言葉としては出てこなかった、いや竜児と大河の二人だけが気付いてなかったものが表に出る。実乃梨は竜児に惹かれ始めている。実乃梨もそのことは分かっている。実乃梨は大河が竜児のことを必要としていることか分かっている。だから遠慮している。
大河は親に見捨てられ転んで泣いて喚いてそれでも前へ進もうとする。一人で歩いていこうとする。でも一度暖かさを知ってからは、一人じゃ歩けないのだ。立ってられない、支えが必要なのだ。惚れたはれたの浮かれたラブコメ気分だけじゃなくて、心のどこかでみんな持っている、重くて人には見せられなくて隠れているものが浮き出てくる。
大河に竜児、北村に実乃梨、亜美にクラスメイトの皆に。我慢したり泣いたり転んだり人生はうまくいかなくてクソッタレでどうしようもないけれど、それでも前へ進んでいかなきゃ「逢坂大河」の道はやっていけない。 -
とらドラ7
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クリスマスというイベントを経て、ついに大河が竜児への思いに気づく。
実乃梨はいつから竜児を意識していたのだろう。残りは後三巻。虎と竜が大団円を迎えるのか続きが気になる。 -
青春は痛い。
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今回はラブコメ一直線。
竜児を実乃梨の元へ押し出してしまってから、自分の竜児に対する気持ちを知ってしまった大河。
そんな大河の姿を見てしまった実乃梨。
これらの関係に入り込もうとする、おそらく竜児・大河・実乃梨の気持ちを一番理解している亜美。
そして、先に実乃梨からダメ出しをくらった竜児。と。
次は修羅場な予感ですよ?w -
めさめさおもろい。アニメから入ったんですが(どちらかと言うとアニメ派)ですが、やはり心理描写がていねいでわかりやすいです。
登場人物が多く、それぞれ個性的です。主人公たちにあまり共感できませんので。嫌いではないです。
にしてもこの作品で自分はやはりツンデレ派なのだと確信できました(笑) -
いわゆるクリスマス編。
あーみんの言葉が心に突き刺さります・・・。
竜児は、大河は、そして実乃梨の選択は。
「おままごと」の世界から皆の関係が動き出すターニングポイント。
それぞれの想いが純粋なだけに、痛いです・・・。