烙印の紋章たそがれの星に竜は吠える (電撃文庫 す 3-15)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 352
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048670630

作品紹介・あらすじ

かつて高度な知能を持った竜が支配し、魔素を利用した文明に支えられた世界。十年の間、戦争を繰り広げてきたメフィウスとガーベラは王族同士の政略結婚により、その長い戦いに終止符を打とうとしていた。幼い頃、戦争により故郷を追われ剣闘士となったオルバは、瓜ふたつの容姿をしていることから、婚礼を控えた、うつけと噂されるメフィウスの皇子とすり替わることになる。一方、勝気なガーベラの姫、ビリーナは皇子を籠絡して自国の利益を図ろうとひそかに決意する。そんな二人の婚礼の途中、何者かの襲撃があり-!?二人の思惑と和平の行方は?杉原智則が贈るファンタジー登場。

感想・レビュー・書評

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  • 全12巻。

    一応、異なる惑星を舞台として設定しており、魔術的要素もあるため、ファンタジーですが、私たちの古代世界に置き換えても読めそうです。

    奴隷の少年が、顔が瓜二つということで、突然王子の身代わりとして王宮に連れてこられることから、話は始まります。

    王宮の陰謀渦巻く話が展開するのかと思いきや、もちろん、そういったきな臭い話も出てきますが、戦争シーンが多く、その戦争を、少年がどう指揮するのか、というほうが力強くかかれてたように思います。

    その中で、身代わりとなった少年が自分の道をどんな風に描いていくのか。
    周りの登場人物も魅力的なキャラクターで、それぞれに作者が愛着をもって、描かれたのだろうな、と思いました。

  • 久々にライトノベルを読みました。読書メーターのみなさんの感想が気になったので。確かに前半は苦労しました…オルバが皇子に成り代わるまでが長すぎる。オルバとビリーナの出会いからは読みやすくなったかな。それにしてもビリーナと恋愛する感じ全くないな(笑)この作品は、恋愛より主人公オルバの信念を重視しているんですね、恋愛漫画ばかり読んでいる私には新しい刺激になって良いかも。さて、続きを読みますかー。

  • 本格的な戦記物語で人気好評の長編ファンタジー。
    このライトノベルも読み始める前から実はかなり期待していた。
    ただ、最近読んだ、某人気長編ライトノベルが期待したほど面白くなかったので、今回も過度の期待は禁物かなーと眉に唾をつけながら読み進めたわけだけど・・・とりあえず、面白い。かなり、面白い。
    長閑な片田舎で血気盛んな少年として育ったオルバは、戦乱に巻き込まれ、天涯孤独の身の上となる。(10才)
    生きるために犯罪に手を染めたがやがて逮捕され、剣闘奴隷にまで身を落としてしまう。(14才)
    少年時代を死と隣り合わせの剣奴として過し、肉体と剣技を磨き上げたオルバに、ある日転機が訪れる。(16才?)
    一国の皇子の影武者としての役割を与えられたオルバは、自分が一体何者なのか、どれほどのことができるのかと、自らの可能性に向き合っていく。
    そんなオルバの胸に深く深く刻まれているのは、幼いころに故郷を、家族を、幼なじみを奪った仇への憎悪。
    皇子の影武者としての立場を利用し、復讐を誓うオルバを中心に、物語は動き出していく、みたいな感じ。
    なかなか骨太で重厚感のある本格的なヒロイックサーガを予感させる。
    ヒロインであるガーベラの第三皇女ビリーナもまた、昨今よくある萌えキャラではなく、一昔前の戦記ものに登場する、戦うお姫様といった感がある。
    個人的に連想したのは、あまりに古いといわれるだろうが、風の谷のナウシカだった。
    キャラクターとしてはまったく異なるんだが、時代的なにおいはそれくらいアナクロな空気を感じた。
    若干14歳という年齢で国一番の飛空挺乗り。
    国を愛し、民を愛し、先王である祖父を愛する、時に苛烈で、時にたおやかな、戦場を疾駆する美姫、とこうくると個人的にはナウシカあたりを連想しちゃうんだよね。クシャナっぽさはない。
    個人的には、MF文庫Jにありがちな、もうちょっと萌えッ気のある萌え萌え戦記の方が好きなんだが、これは電撃文庫とMF文庫の差なんだろうか?(笑)
    主人公がかっこいいってのが一番重要だけど、二巻以降ではもうちょっと可愛いキャラや萌えッ気のあるイベントも見せてほしいのが本音だったりする。
    まあ!とにかく、とりあえず、続巻に期待なんだぜ!

  • 女性の少ない戦記物。ストーリーが面白い。

  • 4/10.
    設定は面白いが、主人公が出来過ぎた。特に最後のバトルは納得いかないところが多かった。

  • 奴隷であった「オルバ」が、ひょんな事から王子の影武者に。しかしその裏には秘められた陰謀の影が・・・。
    アクションシーンにはなかなか迫力があるものの、若干人物像が「定番すぎる」かな、という感じ。ストーリー組みはおもしろいと思う。

  • 「生きる」という強い意志にドロドロしたものを纏わりつかせながらも爛々とした瞳をもった主人公。読むのが引っかからないほどの血みどろ表現と筋肉躍動する戦いの描写が好きです。勇者を夢見つつ奴隷になったオルバの正義になれない真っ直ぐな心と、少年団や剣奴隷で身についた残虐といってもいい潔さと、まだまだ子供な精神のバランス。それを取り巻く各々の思惑と世界情勢。 舞台としては現状国家間の探り合いですが、今後それぞれのキャラがどう思いどう動き、それによって世界がどうなっていくのか楽しみです。魔法については今後出てくるのか

  • ものすごく面白かった。剣と魔法の中世ファンタジー的異世界を舞台に、家族を殺され剣闘士として奴隷に身をやつして生きていた少年が、自国の第一王子の身代わりになる話。物語としてとても面白く、夢中になって読んだ。主人公のオルバは年齢も性別も生まれ育ちも全く私と違うのに、オルバの思考の流れに沿って、情報を収集しながら、今まで奴隷としてチェスの駒の立場だったのを指し手の立場になったことを時々面白がりながら過ごせた。文章が長けており、活字を追っているという感覚なしに物語に没頭させる。壮大な物語の序章、これからも楽しんでいきたい。多作のベテラン作家は伊達じゃない。

  • 皇子と瓜二つだったという理由で仮面を付けさせられた剣闘士.
    皇子が不慮の事故で死んだのでその替え玉になることに.

    なかなか面白かったよ.
    今後どうなっていくのか楽しみだわー.
    そして偽王子はあのハゲにどんな復讐をしてくれるのか.

  • 全12巻読了。

    これぞ王道戦記ファンタジー。
    奴隷から成り上がる青年と政略結婚により他国に姫がメインのお話。

    ファンタジーが好きなら楽しめると思います。
    若い人向けかな。

    非常に文章が読みやすくすんなりと物語に入れます。
    時代背景、地域ごとの特色など情景が浮かびます。

    物語は重厚で戦争の凄惨さ、国家としての存亡なども描いています。

    戦争、戦闘シーンが多いんですが、戦略よりも戦術で打破しる局面が多くそういう活躍が好きな方なら楽しめるかと思います。
    私は戦略を重視した作品のほうが好きですが楽しめました。

    読みやすく文章も上手。手に汗を握る展開もある。魅力的なキャラもいる。

    なのに★3。
    なぜだ、、やはり個人的に主人公の二人にそこまで思いいれが出来なかったのが原因かも。

    ギルは何考えてるかわからない(これはまさしくビリーナと同じ気持ちw)&正体いつ明かすんだというモヤモヤ感。

    ビリーナは、14歳の姫という設定もあり、彼女の思いや決意が、おっさんの私には想像しきれなかったのかなーと。

    あと、最後がいきなり締めに向かってるような急展開。

    個人的には5巻のマリレーヌの話が一番好き。

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著者プロフィール

戦記ファンタジー『烙印の紋章』著者。

「2020年 『叛逆せよ! 英雄、転じて邪神騎士3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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