iPhoneをつくった会社 ケータイ業界を揺るがすアップル社の企業文化 (アスキー新書 (073))

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048672894

作品紹介・あらすじ

世界各国の通信キャリアがこぞって販売権を獲得しようとしたアップル社のiPhoneを軸に、同社の流儀や企業文化について、国内随一のアップルウォッチャーにしてアスキー新書『iPodをつくった男』の著者・大谷和利が鋭く迫る。

感想・レビュー・書評

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  • iPhoneが何かを変える……そういう期待値が生まれるのも、appleの従来作品(商品という言葉よりこちらがしっくりくる)が獲得したファン心理の賜物だろう。

    マジョリティだからという理由だけでWINDOWSを使っている身からすると、apple社が生み出した最も素晴らしい作品はiTuneなのだが、それらは単体黒字を度外視したサービスの結果なのだ。


    ・・・にしてもiPhone買うかどうか悩むなぁ。

  • iPodを作った男ほどではないが、アップル社のダイナミズムにワクワク出来る本。しかし、アップルはよくハードウェアを捨てずに居られたなと、その運の良さに感心した。

    [private]以下注目点
    ・「自ら土俵を作ってルールを決める」p.27
    世界初・業界初でなくとも、そのカテゴリーの中で最良の製品作りを目指すのだ。
     ただし、彼らにとっての「最良」は、必ずしも多機能・万能を意味しない。

    ・「使いこなせない多機能よりも、使い倒せる厳選機能」p.27

    ・アップル社では、スティーブ・ジョブズがリーダーに復帰してから、組織、製品ラインアップ、そしてプロダクトデザインに至るまで、彼の美意識に基づいてシンプルさを旨とするものへと回帰した。P.38

    ・Hot, Simple and Deep P.85
    それまで見たこともないような"Hot"なコンセプトやアイデアを持つことによって、消費者はその製品と出会った瞬間に興味を掻き立てられ、試してみたくなる。続いて、実際に製品に触れてみると、"Simple"でわかりやすく、すぐに使えるようになってしまう。そして、使い続けていくうちに、最初のうちは気づかなかった工夫や心遣いが"Deep"な部分に見えてきて、それが持つ魅力にはまっていく。

     [/private]

  • 2008年8月初版。

    テクノロジージャーナリストとしてコンピューター専門誌に多く執筆し、ジョブズをはじめビル・ゲイツにもインタビューした大谷氏の著作。

    前作「iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス」に引き続き、ジョブズ氏とアップル社を取り上げています。

    本著は前作に比して、アップル社というかジョブズ氏の戦略について詳細にかかれています。

    iPhoneによってモノづくりからコトづくりへと戦略が変わったことを述べています。

    モノとモノの関係性に着目すれば、今までになかった素晴らしいコトが誕生するという実例としてiPhoneやiPodほどのコトはありませんね。

    以下印象に残った文章。

    数値による製品の差別化をやめ、トータルソリューションによる消費者の囲い込みへと転じた。
    数値による差別化自体が目的化してしまうと、そのジャンルに関わるメーカーは必然的に同じ土俵の中で争うようになっていく。そして結局は仕様の類似化や同一化が始まり、価格競争などど面での消耗戦が誘発されるのだ。

    「使いこなせない多機能よりも、使い倒せる厳選機能」。
    それが、アップル社における仕様決定の大原則なのである。

    ハードウェアの外観は外装と同じく、好きか嫌いかという主観レベルのものも含めて、誰もが話題にできる。つまり、その価値判断を行うことで、製品に興味を持ち、心理的に関われるのだ。
    アップル社に「ハードウェアを捨ててOSをライセンスしろ」ということは、
    喩えれば、ポルシェやBMWに「車体開発を止めてエンジンの電子制御やサスペンションのチューニングのノウハウを他社に供給せよ」
    とアドバイスするようなものだ。

    アップル社は何を基準に製品やサービスが最良の状態にあると判断するのだろうか?
    一番簡単な答えは、CEOのスティーブ・ジョブズが最良だと判断したとき、ということになるが、
    客観的には"Hot,Simple and Deep"というポイントを満たしているかどうかが目安と考えられる。
    それはもともとアップル社がアップルⅡ向けに優れたゲームソフトを開発する際の指針として打ち出したフレーズだ。

    未来は待つものではなく創り出すもの。
    パーソナルコンピューターの思想上の父と言われるアラン・ケイの言葉
    "We can predict the future by inventing it"
    「未来など、発明してしまえばよい」。

  • 一言でまとめると、ジョブズ凄いでしょ本。


    一般的に知られるアップルの全体像を掴むのにはオススメ。

  • 目から鱗の情報は特に無し。iPhone制作に関する内部事情や、動向が書かれている程度。

  • 倒産寸前までいったアップル社の奇跡の業績回復と、
    ハード+ソフト+サービスでのビジネスでの成功について大変勉強になった。
    また、デザイン・機能にこだわる事から生まれる個性により、他の国産windowsパソコンメーカーがPCのコモディティ化のための価格競争に陥って業績悪化の中、アップル社が好調なのもよくわかった。

  • ハードウェアとソフトウェア、そしてそれらを含めたサービスをパッケージにして売りにしているAppleという会社の本質がよくわかる。
    その方針が今はうまく機能しているが、裏目に出た時代もあった。かつてOSをめぐりMS社と争っていた時代は、ハードウェアが重しのようになっていた感があるが、今の時代はむしろハードウェアを持たないMS社のほうが苦戦しているようである。もちろん、今でもシェアが断然大きいが話題性や革新性には乏しい印象がある。
    でも、これからどうなっていくのか。それは誰にもわからない。

  • </span>&rdquo;</div><div class="quantityDisplay black textSquash" style="display:none;padding-bottom:3px;"><nobr><span class="strong black">欲しい数量&nbsp;

  • アップル社やスティーブ・ジョブズについて、良くわかる内容であった。

  • Iphoneはパーソナル・アクセシブル・エモーショナルなデバイスであると簡潔に纏め、いかに革新的な出来事であるか主張している。ユーザーとして理解を深める事が出来た。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。テクノロジー・ジャーナリスト、グッドデザインパートナーショップ「アシスト・オン」創立メンバー兼取締役。
スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツらへのインタビューを含む取材、執筆の他、企業のデザイン部門の取材や、製品企画のコンサルティングなどを行う。「AERA」「DIME」「日経コンピュータ」「Mac Fan」「アクシス」「Product Design World」などの媒体に数多く寄稿。
著書に「アップルの未来 ポスト・ジョブズ時代に革新的な製品は現れるのか!?」(アスキー新書)、「スティーブ・ジョブズとアップルのDNA Think defferent. なぜ彼らは成功したのか?」(マイナビ)、「電子書籍制作ガイドブック プロフェッショナルのための最新ノウハウのすべて」(インプレスジャパン)などがある。

「2012年 『成功する会社はなぜ「写真」を大事にするのか 一枚の写真が企業の運命を決める』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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