空ろの箱と零のマリア (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.82
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本棚登録 : 751
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048674614

作品紹介・あらすじ

3月。中途半端な時期にやってきた転校生・音無彩矢。そのあまりの美しさに息を呑む教室の中で、彼女は教壇に立ち、無愛想にただ自分の名前だけを告げた。教室全体が次の言葉を待っていた、その時-。「星野一輝」-呼んだのは、何故か僕の名前。「私はお前を壊すために、ここにいる」そして、突然の宣戦布告。ただ超然と、毅然として言い放ち、静かに微笑む彼女の真意は…!?御影瑛路が贈る新作登場。

感想・レビュー・書評

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  • ずっと同じ時間を繰り返す時間の中で、それを引き起こしている犯人を見つけだすストーリー。

    ミスリードのさせ方がすごくうまい、犯人候補が二転三転し最後まで一気に読み終えました。すごくおもしろい!

    ただミスリードの誘発や犯人の心情などが入るため読み辛くはなっています。

  • 全7巻完結。
    土橋真二郎の作品のような負けると死亡の極限ゲームで、設定やらを理解するのに難儀して6巻までは星二つにしたかった。が、最終巻の主人公の壮絶な有り様にやられました。+星二つ。
    この作品、難儀な処多いけど二つ心に残った処ある。一つ、クズは想像力の無い奴と言い切った処、もう一つは最終巻の273頁。クズがのさばる世界だがクズなんかに負けるな、あなたを必用とする人がいると叱咤激励したのではなかろうか。
    おかっぱ黒髪の柳悠里先輩良いね。

  • 「拒絶する教室」で繰り返される戦慄のタイムリープ・スリラー。狂気を孕んだ万を超える膨大な数のタイムリープはラノベ的なケレン味があり、何よりも「拒絶する教室」という用語、シチューエーションは非常に魅力的である。しかしこういったシチュエーション・スリラーに付き物の、肝心のルール部分がやや曖昧なのが難点で、ループするわりに事態を把握しにくかった点が惜しまれる。特に後付のように付け足されていく拒絶の条件などのルールや、できることとできないことなど、そのあたりのルールに対する拘りが薄かったのが個人的にはとても残念だった。限定的な条件で発生するシチュエーションだからこそ、ある程度のルールは明快かつ厳格に運用して欲しかった気もする。冒頭の音無が殺されたあたりの意味不明さや不条理感は素晴らしかったのに、中盤は中だるみしてしまった。恐らくは構成力の問題で、読者の目に留まるように目的や行動を明確化できなかったのが一番の失敗点だろう。行き当たりばったりかつ、2万回も繰り返してそれというのは、登場人物の無能ぶりを露呈しただけに過ぎない。願いを叶える「箱」の存在、人外の者である「O」など、ワクワクさせる要素が多かっただけに、いまいち全体的にぼやけた印象のまま終わってしまった感が否めない。それでも、記憶を保持するだけでなく、知らないふりを続けることが一種のアドバンテージになり、影で操っている人間がいるというクライマックスの展開は良かった。ただそれが、元凶であるOというのは非常につまらない。こういった存在が絡むととたんに興ざめしてしまう。それよりか善なる助けであった晴明が意外な裏切り者だったというほうが絶望感はあるし面白かったように思う。また、音無はどこから来たのか、どこからループが始まったのかもいまいちぼやけたままというのは頂けない。突発的だったからこそ不条理感があったし、それが面白さの元であったのだが、維持できないのなら早々にネタバラシをするべきである。たぶん「解明」ではなく「解決」に乗り出したあたりに読み手と書き手の齟齬があったように思う。面白いシチュだっただけにこの出来は残念。とても惜しい。

  • 繰り返される変化のない時間を拒絶する物語。
    この作品が海外で人気があるという記事を読んだので読みました。

  • いきなり回数の羅列ではじまるタイムループ系のラノベミステリ。筆致がトンガってて、読者に不親切だから、なんか受け付けなかった。アマゾンでの高評価はたぶんサクラ。自己満足も甚だしい、典型的なラノベ凡作。

  • 同じ日を何度も繰り返すという「ループ」もの。
    ライトノベルなんだろうな。ゲーム的というか。
    なぜこんなに評価が高いのか、不思議。
    ループものは好きなんだけど、「拒絶する教室」などの固有名によって、妙にわかりにくくしている気がした。

  • ストーリー:3月。中途半端な時期にやってきた転校生・音無彩矢。そのあまりの美しさに息を呑む教室の中で、彼女は教壇に立ち、無愛想にただ自分の名前だけを告げ、教室全体が次の言葉を待っていた。そして、次の言葉は何故か僕―「星野一輝」―の名前。「私はお前を壊すために、ここにいる」そして、突然の宣戦布告。ただ超然と、毅然として言い放ち、静かに微笑む彼女の真意は…!?

    感想:突飛な設定、ラノベ?風な口調等が個人的には少し目についた。後半部での箱の所有者の判明の所は予想を裏切れら盛り上がった部分もあったが酷いまとめ方をしてしまうと、全部超常的な存在である0(?)のお遊戯ってだけにも考えられてしまう気がする。結局一輝→茂木への気持ちは、ゼロ曰く「作ったもの」、一輝が思い出したには「きっかけがあった」とあったが、どちらが本当なのだろうか?もし普通に前者だとしたらそれこそ本当にただの神によるシュミレーションゲームのお話ってだけになってしまう気がする・・・

    追記:
    続編ありきだと知らなかった。続編含めての評価でないと正確な評価ができない印象。

  • 3月2日を何度もループしている.
    誰だか知ってるが初対面の転校生.
    その転校生は何故か自分に敵意を向けている.

    そんな感じで.
    詳しくは語るまい.

  • ループ物最高傑作⁈
    とにかく面白く買った日に何回読み直したことか…。
    ストーリーは結構鬱、シリアスで耐性がない人は最初少し読みにくいかもしれないが、読めばハマる( *`ω´)
    伏線、意外性が強い作品で自分的にはシリアスなラノベNo.1だとおもう。
    ループ物、伏線、意外性を求めている人は是非読んで見て欲しい

  • ヒロインが表紙の女の子だけで、最近のハーレムものと路線は全然違う作品。まじめに謎解きしながら、主人公とヒロインは願いをかなえる箱が作る時間のループからどうしたら抜け出せるのか?萌え系にもギャグもないシリアスな作品です。

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著者プロフィール

『空ろの箱と零のマリア』『Fランクの暴君』(ともに電撃文庫)『恋する殺人オーディション』(MW文庫)など、多くの著作を持つ実力派作家。

「2019年 『利他的なマリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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