[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.82
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本棚登録 : 1355
感想 : 191
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048682695

作品紹介・あらすじ

自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂されるつかみどころのない性格の女性、最原最早の監督作品だった。最初はその天才という呼び名に半信半疑だったものの、二見は彼女のコンテを読み始めた直後にその魅力にとりつかれ、なんと二日以上もの間読み続けてしまう。彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が二見を撮影へのめりこませていく。そしてついに映画は完成するのだが-。第16回電撃小説大賞"メディアワークス文庫賞"受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 芸大生で天才映画監督と言われているヒロインと役所志望の主人公達がある映画を作っていく
    そんな中ヒロインの映画の作成動機と主人公が主演に選ばれた理由が段々と顕になっていき……迎える結末

    読了直後は度肝抜かれて言葉が出なかった…
    メディアワークス文庫らしい主人公やヒロインのキャラが分かりやすく立っていて掛け合いも面白く、スラスラと読み進められる
    また、登場人物も構成も簡潔で中だるみすること無くラストに行けるので作品としての完成度が高く、満足できた
    とにかく結末が衝撃的過ぎて鳥肌立つこと間違いなし

  • テンポが良いが、ミステリなのかホラーなのかよく分からない。
    ミステリだと思って読むと現実的ではないと批判があるだろうし、
    ホラーだと思って読むとまあまあなのかもしれない。

  • 一気に読んだ。

    作品の善し悪しではなく好みになるけれど、私の好みではあまりなかった。ストーリーが、というよりも文章が。誰にも感情移入はできなかったからか、結末もそうなのかーと流してしまうというか。

    文字なり映像で人の脳を支配する、というホラーでもある設定が元々あんまり好きじゃないというのもあるのかもしれないなあ…。
    面白くなかったわけでは決してなくて私の好みではなかっただけなので、別の作品を読んでみたいと思う。

  • ミステリとかSFとか枠をはめなければ小説として大変楽しめる。天才は天才であり、必要以上に説明しないのは好き嫌いだろうが、その設定で紡がれる世界観、物語に魅力があるので良し。

  • 憧れの画素(かくす)はこびに誘われて
    自主制作映画に参加することになった二見遭一。
    その作品の監督は、天才の呼び声高い
    最原最早(さいはらもはや)だった。

    野崎まどを全読破しようと読んでみたのですが
    おお~独特…ジャンルはSF寄りなんですかね…?
    会話のやりとりがすごく好みなんですよね…
    コントみたい。

    「天才」最原最早が、どう天才なのかを
    具体的にどんどん出していくのではなく
    抽象的な説明で「天才」だと印象付けていく感じ。
    名前が変なのはライトノベルのお約束なんでしょうか…
    皆でワイワイ楽しく映画制作する青春ものと
    思いきや最後はホラーだった…
    人格を書き換えることができる映画って…
    まさに「神様の映画」ですね。
    56時間も意識が飛ぶほどのコンテって
    怖いけど少し読んでみたい。

  • 図書館で。なんかホラーっぽかった。
    映像のサブリミナル効果ってのは聞いたことがありますが視覚からヒトの意識や考え方を変更させるとかありえないだろうと思いつつありえたら怖いなあ、と。そこがホラー(笑)。ヒロインの考えや感情が全然読めないのが天才の一言で終わってますがそれで良いのかな?

    それよりもそういう事が出来る人間が何の逡巡もなく行使してしまうことが恐ろしい。何様だ、って感じですね。という訳であまり趣味には合いませんでした。結局彼女が望むのは非現実の現実化ってだけなのか?だとしたら巻き込まれた人間はえらい迷惑だなあと思いましたが。表紙とのギャップがすごい(笑)

  • 学生映画制作サークルのお話。
    ほんのりミステリー。

    とても読みやすいです。特に後半はハイペース。

    どう天才でどうすごい作品なのか、がもう少し明確に伝わってくれば更に面白く感じたと思います。
    作中でその部分が自己解決してしまっていたのがちょっと勿体無い気がしました。

    それでも最後にどうなるのかがとても気になって手を休む事無く読みきれるのは凄いと思います。

  • 一人称視点でのストーリー構成が面白いです。ミステリーのような風格も持っており、物語の内容に引き込まれました。最後は余韻を残されて締めくくられていますが、この小説としてはとても深い考え抜かれたラストだなあと思いました。

  • YouTubeで誰かが紹介していた
    ミステリとして取り上げられていたかどうかは失念したが、だとしても反射的に手を出すレーベルではないので何か気になるポイントがあったのだろう

    著者の名前はよく見かけるようになったが、お初
    これがデビュー作なんですね

    〜ざっくりあらすじ〜
    映画制作に携わる大学生の青春群像劇(???)

    〜感想〜
    まずもって登場人物のノリがキツい
    小説だから度を超えた洒脱な会話とか現実味の無さは許容できるがギリギリのラインだな

    数撃ちゃ当たるで稀にツボを突いてくる
    真顔で醒めていく感覚を乗り切る

    そして
    しょせんはラノベレーベルと舐めてかかり、地面すれすれまで下がったハードルからのミステリ要素
    からの
    どんでん返し!

    やられました

    ハッピーエンドに胸を撫で下ろしたけど…
    まだページが残ってるだと…

    評価点4点

  • 盛大なラブストーリー。でも…うん…背筋が薄ら寒くなりました。私は天才ではないから天才の考える事は分からないし、破壊的な天才を愛した事も今の所がないので、平凡な人生でよかった…と心から安堵しました(笑)

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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