ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキーメディアワークス
3.72
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本棚登録 : 1549
レビュー : 186
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048682886

作品紹介・あらすじ

誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失うときの痛みは耐え難いほどに切ない。誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは-。

感想・レビュー・書評

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  • 四人の女の子のなかに少しずつ自分がいる。そう思ってしまうのはきっとわたしだけではないから、この本は、少女性の抽出に成功しています。
    とはいえ三章までは退屈に読みました。宮木あや子『雨の塔』が逆に引き立つなあ、とまで。でも、第四章にその感情ごと持っていかれる。ダークサイド。少女の説明不可能性。わたしはシバちゃんみたいなどうしようもない女の子がどうしようもなくすきみたい。まあ、四人ともほんとうにどうしようもないのだけど。
    外的要因によって閉じ込められた感情をお友達とのやりとりのなかで解放してゆく、少女小説。終わりが見えるから美しい。

  • すごく面白かった。すごく面白かったっていう薄っぺらい一言で済ませるのもおこがましく感じる程面白かった。内容は『ネバーランド/恩田陸』の女子高生ver.でした。青春の痛みとその成長の話は、たとえ性別違っても共感出来る。欲を言うなら続編もしくは第5章が欲しかった。そうすれば、一回り成長したシバの姿も描かれていたはず。放送部という場所はなくなるけれども、放送部4人の繋がりは毎年春が来るように延々と続いていくはずだから、シバにはそれを忘れずに、自分と自分を大切に思ってくれる人達の為に頑張っていって欲しい。

  • それぞれにいびつな魂を持つ、痛みを胸に秘めて生きる個性豊かな4人の少女たちの季節と時間を巡る物語。
    少女たちひとりひとりの視点を経て物語の時間は進み、やがてそれは束の間の花園からの追放=卒業によって幕を閉じます。
    哀れで愚かで危うく、閉塞感に溢れたお話ではありますが、終章でのやり取りにはどこか救いが感じられます。

  • ≪キーワード≫
    女子高生/受験勉強/ジレンマ/オムニバス/友情

    ≪登場人物≫

    ≪感想≫
    ・おそらく、自分が高校生の時もこういう時期ってあったんだろうな。
    ・しかし、それゆえに、読んでて何とも形容のしがたい気分になった。

  • この作品を初めて読んだのは高校生のとき。
    登場人物たちがそれぞれ複雑な感情を抱えていて、どうすればいいかわからなくてもがいてくるしんでいる様子が、高校生の私にはあまりにもリアルに迫ってきすぎて、途中で読むのがつらくなった覚えがある。
    今回読み返してみて、登場人物を自分と重ねてみたり、やっぱり理解できないところがあったり。でも目を背けずに読めたところは、自分も少しは大人になったのかなあという感じ。
    第4章がいちばん共感できた。ラストの文章がお気に入り。

    登場人物みんな、どこか危うさを持っていて、綱渡りしているイメージが浮かんだ。みんな必死にバランスをとって生きていて、ふとした拍子に足を滑らせたりだれかに突き落とされたり、だけどそれだけで終わらなくって、だれかに手を引っ張られ、もういちど這い上がって、また始まる。
    危ういけど、人と人とのつながりによって強くなれるのかなーと思った。

  • ライトノベル時代のファンタジーの方が良かった…作者初の現代小説は少しフワフワしている気がしました

  • 女子高生4人が順に語り手となる、短篇連作のような作品。
    高校生の時に初めて読んで、大学生になった今でも読み返します。

    もやもやとか、小さすぎて人に言えない痛さとか。確かに覚えのあるそんな感情が、詰まっている作品だと思います。
    4人とも、自分で。4人とも、友達のような。

  • ---

    H24*05*27*Sun 読了

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    こんな時代…

    --あらすじ--

    ガーデン・ロスト
    眠れない夜を生きる少女たちの失花園
    誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失うときの痛みは耐え難いほどに切ない。

    誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、
    四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。
    壊れやすく繊細な彼女たちが、楽園に見るものは――。


    --


    少女たちが抱える悩み、不安、しがらみをリアルに、でも綺麗に描かれていた。
    女子高生4人の、4人ともからの視点で周りを見渡すことが出来るのがとっても面白かった。
    ある子は悩みが無さそうに見えてその裏で大きな悩みを隠しながら生きてる。
    自分の人生しか見ることができない読者側は、
    他人の心を覗く気持ちを疑似体験したようだったの。


    私も正に今が華の女子高生。
    素直に生きようと思った。



    end.
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    H24*08*26*Sun 読了

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    夏休みの宿題、
    読書感想文なんてやらのために読みました。
    いや、読むのは全然良いんですがね、
    読書感想文なんぞやを書くのがどうしようもなく嫌なのですだ。
    感想なんて人それぞれでいいじゃないの。

    さてさて、
    ガーデン・ロスト 二回目の読了となります。
    前回は結構時間をかけて読んだのですが、
    今回はタイムリミットがありますので、
    少しペースをあげて読みました。

    だからなのか、二回目なのか、結構前の方も覚えてます。

    やっぱり
    「高校生」という三年間しかない限られた期間に目を向け、
    尚且つ章毎に異なる語り手の心境が綴られたこの物語が好きです。
    自分自身がその三年間しかない限られた時間を生きる人で、
    読んでいたのが、一ヶ月という期間しかない留学中で、
    人間関係に少し問題があって、
    そういうのが全て重なって
    波だが頬を伝った。
    ホームステイ先の子供に本気で心配されましたがね。

    ほとんどの女性には通ずる何かが、
    この本の中にあるかも知れないです。


    きゃは†_(゜∇゜*)β

    End.
    ---

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  • どことなく息苦しい感じがしました。うまく言えない何かを恐れて、逃げたくなって、泣きたくて、だけど現実は立ち止まってなんてくれないから目を背けることはできなくて。他人事には思えなくて、少ししんどかったです。とくに最後のシバのなくしたくない気持ちが、本当に自分の気持ちと重なって切なかったです。読後感がいいとは言えないけれど、いやだとは思えない話でした。

  • 息苦しくて、甘くて、辛くて、愛しい少女時代。
    紅玉いづきさんの書き下ろし読みました。

    第4章のガーデンロストでは、言葉の一つ一つが生々しくて、胸に刺さってくる感じがしました。

    久々に面白いラノベを読んだ感じがします。 

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2019年 『悪魔の孤独と水銀糖の少女II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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