世界平和は一家団欒のあとに 9 (電撃文庫 は 9-9)

  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048683364

作品紹介・あらすじ

ある日、軋人と柚島は七美から一人の少女を預かるよう頼まれる。ナナというその少女を、七美は銀河連邦とともに行った惑星探査の際に拾ったという。柚島の家で世話をすることになり、ナナがどちらにより懐くかを無駄に競い合う軋人と柚島だったが、あたりには不穏な気配が漂いはじめ-。満を持して、一家最強、天下無双の七美メイン巻です。

感想・レビュー・書評

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  •  ねぇちゃん相変わらずチートだった! それでも家族のことはしっかり考えてるところにイイネ

  • 友人の軍人さん、はじめは男性かと思った。
    スライムほしいな、美形君に育てたい。

  • 正義の味方な家族の話(?)の『セカダン』も、もう9巻
    今回は家族の中で最後に残っていた七美にまつわるお話だ。

    だいたい七美は卑怯なまでに強い、最強、チート(笑)なわけで、
    そんな七美がピンチになるお話なんて、そうそう考えられないわけで、
    でも、読んでみて、
    ああ、こうきたか、
    と思った。

    普段はすごく大きなもののために、いろんな事を背負って戦っている七美。
    その七美のすごく身近なものへの想いが、地球を、世界を、危機に晒すことになるなんて……
    でも、こんなとき、我らが(?)軋人が立ち上がらないわけがない。
    彼は態度や口ではいろいろ言っても、家族思いの熱血バカだからね。
    だって、いつも彼の流儀は
    身内のためなら世界なんかどうなったって知るか!
    ていうやり方だし。
    それだからこそ、僕らはそんな彼を応援するんだ。

    今回、それこそ、彼の流儀に七美が染まることになる。
    でも、最後のおいしいところは、いつものようにやっぱり軋人ではなく、
    七美と、それと、ナナ、が持っていくわけだけど(笑)
    でもまあ、いつものごとく、心温まるお話で、うん、よかった。

    後書きにもあったけど、これで、すべての家族のエピソードが終わって、
    さて、そろそろシリーズも次巻で終わるのかな?
    最後にどんな家族の物語を見せてくれるか、すごく期待している。

  • “「この娘でしょ?七美が守ってほしいっていう娘」
    守る?
    怪訝そうに眉を寄せる俺には気づかず、彩姉ぇが膝を折って、きょとんとした様子で己を見上げるナナと目線を合わせた。
    「お嬢ちゃん、歳いくつー?お姉ちゃんね、七美のー、お姉ちゃん。わかる?お姉ちゃんよ。気軽に彩美お姉ちゃん、って呼んでくれていいからねー。お姉ちゃんよ、お・姉・ち・ゃ・ん」
    悲しいぐらいに「お姉ちゃん」という響きを重視し、まかり間違っても「おばさん」呼ばわりをされまいとした彩姉ぇの自己紹介はしかし、ナナにはうまく届かなかった。お馴染み、しばらく見つめてからの、ふいっ、というそっぽ向き攻撃にやられてしまう。
    ぴき、と彩姉ぇの額に目に見えてはっきりと青筋が浮かび、さらにパチリとその手に青い火花が弾けるのが見えた。
    「今この瞬間、電光お尻たたきっていう必殺技思いついたんだけど……」
    「わーっ、やめろやめろ!」
    「この娘だいたい最初は誰にもこんなものなんです!」
    俺と柚島、二人がかりで止めて、彩姉ぇはようやく落ち着いた。年を取ると若者に対する寛容さってやつがなくなってきていけねえ。”

    七美が宇宙から連れて帰った少女、ナナを巡るお話。
    あとがきの雰囲気からしてもしや次が最終巻になっちゃったりしちゃったりするのだろうか。
    それは、やっぱり悲しい。

    “「こうなりゃ、何度でも、いつだって、俺は協力してやるよ。変な遠慮なんかすんなよ。姉弟じゃねえか」
    ああそうか、と七美は思う。
    自分が背負った、背負いたい守りたいと思っていたものにはこの目の前の弟ももちろん含まれていたのだ。
    「それでも駄目だったら、もう宇宙の軍とドンパチやっちまおうぜ。一寸の虫にも五分の魂。未発達でちっぽけな星にも意地ってもんがあらあ。蛍の光みたいに小っちゃくてもパァっと輝いてやろうぜ。俺は白兵戦ぐらいにしか役に立たねえかもしれないけどよ、ギリギリいっぱいまで戦ってやるよ」
    「……」
    「……なんだよ、その顔」
    ふと照れ臭そうな顔で口を尖らせる軋人に、七美は肩をすくめてぽりぽりと頭をかいた。
    「……いや、お前も言うようになったなあって思って」
    「なんでえ、そりゃ」
    「図太くなった」
    「傲岸不遜な姉貴たちに囲まれて育ちぁ、誰だってそうなる」
    「昔はすぐにぐすぐす泣いちゃうかわいい子だったのに」
    「泣き虫で生きていけるほど、ウチの家庭環境は甘くねえだろ」
    「違いない」
    ふっ、とお互いの笑みが重なった。そのまま七美はくつくつと体を揺らして弟と笑った。”

  • 七姉ぇの話。“最強”ならではの苦悩ですね。こういうお決まりだけどアツい展開は大好きです。彩姉ぇの「ずっと、あんたの味方さ。」には痺れました。柚島夫妻のいちゃいちゃ度もいい感じ。ほんともう結婚しちゃえよ(笑)いつもとは違うアトガキン…いや、あとがきで書かれてることが少し気になったけど。個人的に長く続けて欲しいシリーズです。

  • 安定感のある作品。もう少し日に当たっても良さそうな気がするのは私だけ?

  • ナナと七美の関係が良かったです。健気な子供はかわいいですね。このシリーズに出てくる子供はみんなかわいい気がします。

    世界と子供、どちらを守るか。
    重くて簡単には出せない答えですが、悩む七美を強く優しく見守る仲間と家族の絆が温かかったです。

    ……よくよく考えてみたら書くことはそれしかないんだけど、そこがしっかり書かれているからこそ面白かったです。
    起伏のある展開やどんでん返しは必ずしも必要ではないということですね(この作品にそれらがないというわけではありませんが)。

  • 今回は最強の次女・七美のお話でした!どの巻もそうですけど、家族の絆っていいものですね。。

  • 2010 2/7読了。リーブルなにわで購入。

    七姉の話。ってことでてっきりかっ飛んだ感じのバトル話かと思っていたのだが、宇宙最強クラスの姉でも一人では限界があり・・・的な感じの話でビビる等。
    七姉クラスでもなんでも自由とはいかない、むしろ七姉クラスだから自由が効かないということもあるのか。

  • 2010/02/10
    ⇒まんだらけ 420円

    うーん、団欒はしてるが新鮮味がない・・・
    そろそろ衝撃の展開が!?みたいなのが欲しい。

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著者プロフィール

京都文教大学名誉教授

「2022年 『旅と観光の人類学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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