プシュケの涙 (メディアワークス文庫)

著者 :
制作 : 也 
  • アスキーメディアワークス
4.08
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本棚登録 : 2585
レビュー : 320
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048683852

作品紹介・あらすじ

夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか?その謎を探るため、二人の少年が動き始めた。一人は、飛び降りるまさにその瞬間を目撃した榎戸川。うまくいかないことばかりで鬱々としている受験生。もう一人は"変人"由良。何を考えているかよく分からない…。そんな二人が導き出した真実は、残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛しい。

感想・レビュー・書評

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  • 学校の図書室で新刊入ってるなって借りたんだけど…すごく良かった。
    出来事はありきたりなものもあるんだけど…なんていうか
    あんまり見えないっていうか…作者さんの紹介にも書いてあったけど、
    既存のカテゴリーにとらわれないのがいいなって思った。
    あらすじの「残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛おしい。」っていうの
    大げさかもしれないって思い人もいるかもしれないけど、その通りだなって感じた。
    続きの、「ハイドラの告白」、「セイジャの式日」も読む。絶対。

  • 前半読んでる限りではありふれた小説に過ぎないというか、それ以上に「お、おう・・・」って感じだった。

    だが、やられた。
    前半の榎戸川視点と違って吉野視点の話になってくるともうね・・・
    前半では文字通りただの変人にしか見えなかった由良も後半を読むと前半の行動の一つ一つに大きく意味が出てくる。

    うまく表現できないけど、本当に感動できる物語。

    読み終わってから表紙見るとジーンとくる、そんな素敵表紙もポイント。

  • 仲良しの人の感想から手に取りました!めちゃくちゃ良かったです☆そしてとても切ないです(/ _ ; )続きが気になり一気読みでした!前半、後半で語り手が違い、作品の雰囲気が変わります。後半の甘酸っぱいやり取りやシャボン玉のシーンなど映像が浮かんできます♪日常の他愛もない出来事が幸せそうであればある程、とてもじーんとしてうるうるしてしまいました(;_;)切ないですがとても素敵♡由良くんのキャラいいです♪最後の吉野の言葉も切ない。。こちらは三部作なので絶対続きも読みます☆最後まで見届けたいです!!

  • 前半は
    吉野彼方が死んだという事実

    後半は
    吉野彼方が生きたという事実

    何を想って生きていたのか
    死んだ後に知るのはつらい

    由良と彼方のお話 1冊目

  • 「由良三部作」1冊目。

    冒頭に並んだ「×」の答えを知った時は息を飲みました。
    なんだか、あまりに…。

    二部構成になっているうちの一部では、
    クラスメイトの「自殺」の真相を2人の男子生徒が暴くのだけれど、
    その真相は、とても儚くて理不尽。

    二部では、一部で死んだ女子生徒の生きていた頃が語られます。
    「さよならドビュッシー前奏曲」もそうだったけれど、
    すでにいない人の過去を知るのは、なんとも言えない気持ちになります。
    先にある、もう知ってしまっている未来が、
    覆ったらいいのにと、そんなことを思わずにいられません。

    彼女はあのキャンバスの空白の彼方に、一体何を見てたんだろうな。
    それを知るすべがないことが、とても悲しく感じられます。
    由良はそこに何かを見つけられるんだろうか。見つけてほしいけれど。

    ストーリーとは関係ないんだけど、雰囲気として
    深い海の底から、ずっと上を見上げているような気分。
    そこから見えるはずの空は彼方、あまりにも遠く
    どこまでも広がる青の濃淡は、やがて闇へとつながっていて、
    ふと横目には、猟奇的な程、色鮮やかな魚たち。
    果たしてここから空を見ることはできるのかな?

    そんな気分で三部作最後の「セイジャの式日」を手に取っているところです。

  • 前半ミステリ風、後半は女の子がほんのり恋をする話で、全体がきれいな小説に仕上がっています。一応ライトノベルになる…のか微妙なライン。文章は軽快ですが、しっかりしてます。

    前半、語り手が信用できなくなったとたんに主人公(多分)の由良がくっきり浮かび上がってくる作りが見事。前半ラストは一歩間違えれば凡作になりかねないところをうまく着地させている。後半は文句なしの胸キュン!

  • 「プシュケ」は「命」と訳せばいいのかな。

    後半(時系列で言うと前の部分ですね)が先に書かれていてそっちを先に読んでいたら、割と良くある悲しい話止まりだったと思う。
    下の方でどなたかもレビューに書かれていらっしゃいますが、前半(時系列で言うと事件後)を先に読み、後半を読んで、また初めから読むと漂うとてつもない悲しさ…。
    由良の性格、喋り方、全然違う…。

    前半部分20ページくらい読んだ時点で嫌な予感がしっぱなしでした。主人公(コナン)が吉野の死にかかわっているだろうなーと言う予感。
    織江が一番悪いってことで。

  • 悲しい。のに、温かい。生温かい物語。

    最初は榎戸川と由良が事件を追っていくのかと思いきや、全然違った。ある意味由良の復讐劇。

    榎戸川達の行動はどう考えても正当化できない。
    吉野彼方の顛末を聞いた時や、自ら飛び降りた時の由良の気持ちを考えたら、なんて残酷な筋書きなんだろうと思う。

    後半は青春そのもの。名前が益田水衣で謎だったけど、やっぱり、残念ながら吉野彼方だった。

    まともに授業も受けずにいる二人でもちゃんと居場所がある。あったのに。
    二人はお互いをどう思っていたのかな。

    ラストまで読んで、何かあると思っていたのに何もなく、その上前半を読み返してしまった時の絶望感。

    前半は由良が突然出てきてなぜあんな態度で攻めてくるのか、なぜ事件に執着するのか理解できなかったけど、真相を探っている時の由良はそれはそれはやるせなかっただろうな・・・。
    吉野に蝶を描いて欲しいと言ったことも後悔したのかな。

    吉野彼方が死ぬのは分かっているのに、後半のエピソードはそれを想像させないくらいの少し幸せな日常。ラストの吉野彼方の健気さが涙を誘う。
    人ってこんなに予期せず運命が決まってしまうのかな。

    この話に続編があるのは意外。
    (20150216)

  • ただひたすら由良くんと吉野ちゃんが尊い。

    はじめのえどがーくんの話、あの話でははじまったときから吉野ちゃんは死んでしまっていて、語り部であるえどがーくんは吉野ちゃんとクラスメイトでありながらほとんど面識もなく、吉野ちゃんはなんだかよく知らない人で、だけどすごく綺麗な蝶の絵を描いていた人。ある意味すごく神秘的な、まさに浮世離れしたような存在になってたと思うんです。

    だけど次の吉野ちゃんと由良くんの話。
    そこではただただ普通の高校生活が送られてて、といっても吉野ちゃんの家庭事情や由良くんの自由奔放な変人さもあって普通の、とはかけ離れたまさに青春、っていった感じなんだけど、とにかく由良くんは普通に男子高校生してて吉野ちゃんも普通の、女子高生をしてて、前回の話で感じたイメージとはぜんぜん違うなぁって感じ。
    吉野ちゃんは本当に普通の女の子なんだなぁ。

    でも、吉野ちゃんはもういないんだなぁ。
    って思うのがほんとこの構成ずるい。たぶんえどがーくんの話とこの話、順番が逆だったらここまで辛くならかったんだろうけど、由良くんと吉野ちゃんが幸せそうな日々を過ごしていくたびに「もう吉野ちゃんはいない、こんな日常を過ごすことはできない」って思い知らされてほんと辛い。
    もっとこんなふたりの幸せな日常を見たい、と思ってもそしたらそしたでまたさらに吉野ちゃんはもういない、って実感させられて今よりもっと辛くなることが目に見えてるのでもう死ぬしかない

    そして由良くんと吉野ちゃんの関係は普通の恋人とかそういうのじゃないと思ってます。
    恋愛とかだときっとお互い相手がこの世界にいないとダメ、って感じなんだろうけど、あの2人の場合は世界にお互い相手がいるのが当たり前、というか、お互いのいる空間が世界そのものなんだよ…

    要するにほんと由良くんと吉野ちゃん、尊い

  • この物語は2章に分かれているが互いに直接的な関係はない。独立したお話である。
    正直第2章は内容がキツかった。一瞬読むのをヤメようかと思ったほどだ。
    時系列としては第2章が先に来て第1章が後にくる。それゆえにキツい。結末のみえるお話だから。
    読み終えた感想としては、話の中で描かれない人にも人生はあるのだなと思った。人に対する印象など見方によってこうも変わるのだなとも。
    辛いので読み返すことはもうないだろうけど良く出来た作品だった。

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著者プロフィール

第10回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し、受賞作の『我が家のお稲荷さま。』でデビュー。著作に『プシュケの涙』『ノクチルカ笑う』などがある。

「2015年 『鳴夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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