ご主人様は山猫姫 (4) 辺境若輩英雄編 (電撃文庫)
- アスキー・メディアワークス (2010年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048684019
作品紹介・あらすじ
晴凛たちを反逆者とする帝国は精鋭三万の兵を増援する。しかも、全軍を指揮するのは、最年少の科挙合格者で名高い沢樹延銘だった。この沢樹、実は伏龍とは錬涯塾の同門で、どうも因縁の仲らしい。油断ならぬ敵と大軍、八方塞がりの晴凛たちであった。伏龍は敵の攪乱を狙うが、すべてを読み切った沢樹によって手痛い反撃を食らってしまう。数も半減し、篭城戦が苦手なシムールの兵は、侘瑠徒から退去することに。それはミーネだけでも助けたいという晴凛の願いでもあった。これがミーネと晴凛の今生の別れとなってしまうのか-。大人気シリーズ、第4弾。
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
この巻の印象は様々なものがあるが一番印象に残っているのは沢城延銘だろう。
この人物はよくいる銀英伝のアンドリュー・フォークのようなキャラクターとは一線を画する人物だという印象だ。単に机上でしか作戦を立てることしか出来ない参謀というわけではなく、ある程度は実践的な作戦を立てることができる人物なのだろう。ただ、指揮官として魅力的かと問われれば、首を傾げてしまうだろう。
また、晴凛と伏龍が初めて敗北したということが今後に重大な影響を与えるだろう。今までは相手の油断を利用していた部分が多かったが、これからは容易に行かなくなるだろう。
その後の別れのシーンは感動的だったが、それよりも最後の色々と吹っ切れた伏龍の高笑いはまるで悪役の笑い方だったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった!
4巻まできて、やっとタルト攻防戦が終わったところなので物語の進みは遅いが、その分キャラクターの描写に筆が割かれていて、登場人物が単なる将棋のコマで終わっていない。
伏龍さんの性格の悪さが大好きですw机上の空論でなく、兵が生きている人間であること前提で戦略が組まれているのが良い。
ミーネ姫は淡い初恋に目覚めたようだし、晴凛もミーネ姫を意識し始めているようだし、さくっとくっつかないのが良い。
魅力ある軍人も集まってきた。シャールとミーネの晴凛奪い合いも楽しい。ハーレムっちゃあハーレムだけど、晴凛の成長している姿が分かるので、意味のないハーレムとは思わない。
帝国中枢までたどり着くもしくは講和するまでかなり巻数がかかりそうだし、独立国になったらなったで大変そうだが、ひとまず10巻は出ているので安心して読みたい。 -
表紙のミーネがかわいくなった。
孟旗将軍はできる人沢樹すらうまく使えるなら本当に凄い人。しかし帝国の政治の腐りっぷりに対しての描写が、わかりやすい言葉で書いてあってそこがとてもわかりやすい。そういうシンプルさはいいと思う。 -
主人公の晴凛の成長が面白い。しかし、今回は延銘と伏龍の知恵くらべ前哨戦がとても面白い。
最後の高笑いがなんともえげつない(笑)。お肉は大事です -
仮想軍記第4巻は帝国軍との籠城戦……の準備と初戦まで。
前巻の感じからこの巻で戦いが始まるだろうと思っていたら、双方の準備が事細かに描かれて、なかなか会戦にまで行かなかった。
ちょっと引っ張りすぎかなあ、と思う。
その分、ミーネと晴凜のラブコメ分が濃くなってるんだけど(笑)
空気読めない敵軍師の登場があって、戦いは軍師同士の知略対決の要素も加わってきて、ますます面白くなってきそう。
次巻では、いよいよ帝国軍との本格的戦いで、伏龍の知恵と晴凜の技とミーネの勇気で、しかも、あっと驚くような戦いを見たいな。
期待してます。