日本人がコンピュータを作った! (アスキー新書 154)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048686730

感想・レビュー・書評

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  •  コンピュータ黎明期の偉人伝。まだ現代の「パソコン」が生まれるよりはるか昔‥‥と言ってもたかだか半世紀程度。黎明期に活躍して方々の多くがまだ存命という点が、なによりこの世界の新しさを感じさせる。

     登場する人々はいずれも個性的であり、素晴らしい経歴と実績を持っている。この本を読んでいる時にちょうど自分の仕事がうまくいかず悩むことが多かったため、少々苦痛だった。子供時代に読む偉人伝は夢を抱かせてくれるが、大人になってから読むと、自分のふがいなさを指さされているような気がして、やや辛いものがある。

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 成功者が過去を振り返る話は,結果がわかっているためつまらないことも多い。年寄りの成功話は,現在頑張っているもののやる気を,ときとしてそぎ落とすことがある。

    ただ,コンピュータに関わる話は,あまりに速い変化のためか,いつもワクワク感をもって読んでしまう。わたしが興味をもっていたこともあるだろう。リアルタイムで見ていたものもあるため,当時の思いがよみがえる。TK-80は買うには至らなかったが,あこがれをもって雑誌の広告をながめていた。

    「ないものは自分でつくってしまう」という発想は好きだ。自分にはできないことだが,そのような話を聞くのは楽しい。高い志をもち,その実現に向かって努力する。社会そのものが,今から考えると若いようにも思う。

    そんなことは常識だと言われるかもしれないが,大分県は,早い時期からコンピュータネットワークに積極的だったことが,いまにしてわかった。若くしてIBMとの交渉を行った官僚が,のちに大分県知事になっていたとは。

    日本のハードウェア偏重は,黎明期からいまもまだ続いている。実際には,ソフトウェア開発においても,優秀な人材は多いと思うので,そろそろそちらに向かって欲しいものだ。「日本人が世界標準をつくった」という本が出ないものか。

    テクノロジーオリエンテッドか,コマーシャルオリエンテッドか。わたしとしては,テクノロジーに重きを置きたいが,売れなければ継続できない。単純には決められないが,まったく違う業界にいるものにも,重要な視点であろう。

    アイデアは何もないところからは生まれないということばは,この本に登場する人たちのような大きなことができないわたしにも,一歩ずつ前に進んでいこうという勇気を与えてくれる。

    月刊アスキーを毎号楽しみにしていた。だからこの本にはなつかしさもあった。コンピュータが仕事の道具となったいま,雑誌もハウツーものばかりになってしまった。iPhoneやiPadにはワクワクできない自分を,何とかしなくてはならないと思いながらも,過去を見てしまうことを反省。

    なお,誤植がやや目立ち気になった。この本の読者なら誤解はないだろう。ただ,雑誌ではなく書籍なのだから,もう少し丁寧につくって欲しいと思う。固体物理学を個体物理学という誤植は,ありがちだが意味を考えて校正すればすぐに発見できる。アポロ一一号をアポロ二号とするのは,一を二つ縦に重ねると二に見えるからだろうが,人類を他の星にはじめて送ったのがアポロ11号であることは,校閲者なら当然チェックすべきこと。嶋を鴫と誤記するのは,漢字が読めないものが文字を組み,校正が雑だと言うことを表している。何より,人を扱った本で人名を間違えるのはいただけない。最近,誤記・誤植が多い自分自身の反省もこめて,長くなったがあえて苦言を。

  • 昔話がけっこうがっつり書いてあるかな。ほかの新書よりも読むのに時間かかりました。
    知識不足のため、あまり楽しめてないかも。またそのうち読んでみたい。
    東芝TAC

  • 日本の過去にこんなにもオリジナリティあふれる技術者がいて動くコンピュータを独自に開発していたとは知らなかった。もっと知られていてもよいだろうとも思うのだが、勝者のみが栄誉を独占する世界なのだろうか。

    これからの若い世代に期待したいところ。貪欲な技術者が育ちやすいような社会になるのだろうか。

  • 勉強になった。
    いろいろ日本のコンピューターの歴史にもあるんだなぁ。
    でも、それだけですね。
    まあ、それでいいんだと思うんだけど。
    今、どうなのかが知りたいなと思った。

  • 日本のエレクトロニクスの黎明期に活躍した人々へのインタビュー。良書。みんなすでに高齢であるのに、読み手に興奮をもたらすのは、淡々とした語りの中に当時の熱を今なお持ち続けていることが伺えるからなのだろう。

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