エンジェル・ウィスパー<下> (メディアワークス文庫 や 1-2)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.14
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本棚登録 : 47
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048689076

作品紹介・あらすじ

失踪した弟を捜す兄・鷹次。その途中で、地元神社に伝わる奇妙な天女伝説を知り、不思議な能力を持つ少女・日菜と出会う。彼女の周辺では、「姉の失踪」「巫女の惨殺」など奇妙な事件が次々と起こっていた。鷹次は神社に纏わる事件と弟の失踪に何らかの関連があると気付き…。一方、その裏側では天女伝説を体現する少女を中心に"最後の祭り"が始まろうとしていた-。脆く温かい家族の絆を描くファンタジーサスペンス完結。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻の伏線回収。上巻冒頭の主人公の兄の死が弟の失踪に関係していることが明らかになる。弟は血の違いから憐れみや同情を受けるのが嫌いで優しい兄の死を願った。兄が死んだことを自分のせいだと思いつめる一方で、絶望から飛翔したいと変化を望む。香夜もそんな弟を気に入り、神社の天女の儀式の伴侶に選ぶ。この儀式には選ばれた巫女の生贄が必要であった。小さいころ、伝統を重んじる叔母は指導中にヒステリーを起こす。日菜は無意識に能力で叔母を殺しまうも、香夜は日菜が自分を想ってくれたことに感謝する。香夜は一度は神社を離れたが最後の儀式の日に戻ってくる。協力者や儀式関係者を巻き込みながら、主人公の前で香夜と弟は天女のように黒い蝶の形となって天へと帰った。二人は家族を愛しつつも旅立つ決心をした。その後、主人公の父は家族を愛していたことや、日菜と主人公はいい感じになったことが綴られる。

    姉と妹、兄と弟、父と家族、協力者らなど様々な形での家族愛が表現されている。すれ違いなどもあるが形は違えど家族愛は誰にでもあり、尊い。
    下巻はそれぞれの思惑や行動と結果があり、要約しづらい。主人公と仲の悪い柾希の背景と結末が儚い。オチが釈然とせず各々でイメージを膨らませる必要がある。

  • ファンタジーとして結構面白かったのですが、途中から展開が何となく見えてきました。
    ラストが予想通りで、しかも物足りない終わり方だったので、後日譚をもう少し書いて欲しかったな。

  • 失踪した弟を追いかけるうち、謎のクスリが絡んだ事件に巻き込まれていく、というストーリーには結構期待したんですが、いまいち掴めない本でした。正直、読み切るのに結構手こずりました。

    登場人物たちが何を目的に動いているのかがいまいちわからない。全ての中心にいる香夜は既に神の領域なので、神様のやることに文句を言ってもしかたがないのかもしれないですけど。
    登場人物それぞれが勝手な思惑でばらばらに行動している感じがあって、物語としてのまとまり感がないように思えました。特に柾希がいらない。
    オチもいまいちすっきりしない終わり方でした。

  • サスペンスとして読むなら、最後の展開はどうもいただけない。

    謎の薬やら、神社の伝説などいろいろな要素はあったものの、どれも最後の展開には今一つはまってなかったような印象。また主人公の心理描写が最後まで自分にははまりませんでした。

    背表紙の内容紹介に『ファンタジーサスペンス』とあったのですが、どうせならファンタジー要素をもっと前面に出しておいた方がまだ納得がいったかなあ。

  • 話にすいこまれた。非現実の話だけど、変にリアリティがある感じ。純也の絵すごい見たい!表現がめっちゃきれい。

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