断章のグリムXIIIしあわせな王子・下 (電撃文庫 こ 6-27)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048689298

感想・レビュー・書評

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  • 「悲劇のない家」
    互いに隠していることが。
    危険の有無は当たり前だろうが、それよりも化け物だと知って連れ去っているのが危険だろう。

    「幸福のない城」
    自分たちの不祥事を隠す。
    友人の死体と遺書にパニックを起こすのは仕方ないが、警告文の存在を軽視しては駄目だろう。

    「不幸のない巷」
    彼の作品は複数要らない。
    監視者となるべき者が狂った思考になってしまえば、壊れてしまった子を護れなくなるだろう。

    「体温のない像」
    殺し切ることが出来ない。
    発狂を繰り返す生きる屍の命を奪う度に感情が消え、心も壊れ不安定な状態になったのだろう。

    「高炉のない町」
    無関係の人からも欲しい。
    復讐者となり首謀者たちに仕返しをするなら分かるが、周りを巻き込んでしまうのは違うだろ。

  • 安奈をいじめていた少女たちの身につぎつぎと奇怪な出来事が起こります。蒼衣は、彼女たちに連絡をとって、自分たちが救うことができるかもしれないといいますが、混乱に陥った少女たちは彼の提案にしたがうことなく、一人ずつ恐ろしい目に遭っていくことになります。

    安奈と亮介を中心として巻き起こった今回の泡禍のメイン・ストーリーは、これまでにくらべると比較的シンプルな構成だったように感じます。ただ、これまでも蒼衣の「断章」にまつわる情報がときどき記されていましたが、最後に思いもかけなかった展開を迎えます。これには、正直にいっておどろかされました。

  • 後味がとても悪いです。

    泡の現象も凄惨すぎて・・・

    でも<これぞ断章のグリム!>ってのを
    思い出させてくれました。

  • 当然の事をしただけで、いじめではない。
    そう思っていた『現実』が現実として目の前に。

    後を考えないからそういう事になるんだ、という言い方もありますが
    想像力がないから、という言い方もできる、いじめ。
    どこからがそうで、どこからがそうではないか、というのは
    相手によります。
    『彼女』はそうだとは思っていなかった、ようですし。

    ほぼ大丈夫だった前半と違い、後半今までの分がきました、というぐらい
    生々しいというか…その行動してる時の描写はいらないから! と
    言いたい状態になってます。
    赤ずきんの時も思いましたが、そうやって皆さま
    『普通』のふりして狂って行くんですよ~。

    思った通り、の配役となりましたが、これはダブルだった…のでしょうか?
    そして、確実に舞台から降りないと思っていた人達が
    舞台から降りてしまいました。
    今後どうなるのか…どうするのか。

    <葬儀屋>達の過去は…独占欲なのか、執着なのか。
    ストーカーとはまた違う感じがしますが
    とりあえず囲い込みをしているのは分かります。

  • 続きが気になる、けどこのまま一気に読むのは辛すぎる。そんな巻でした。甲田先生久しぶりだったんですが、展開がなんというか…凄絶。後味が苦すぎて冷静な感想が出てこない…。
    最後の最後で雪乃さんの存在にちょっとだけ救われた感。なんかもうホントに雪乃さん大好き。
    あとはいじめカッコ悪いとか可南子さんかわいいなとか。

  • 生前でさえかなりのストーカーな戸塚可南子の狂いっぷりがいい感じ!

    瀧の作品の一部となった生ける屍。
    瀧の作品は自分だけでいい!浅井安奈に向けた嫉妬のような感情。

    バケモノだけどかわいいぃぃ~~ッ!!!

    絶対無理だけど最後は瀧可南子になるようなハッピーエンドにしてほしかったかな。


    愉快犯のリカも活躍(?)した!?

  • 今回ばかりはネタバレ聞いてしまっていたのを激しく後悔した。くそぅ。
    今回は結構わかりやすい配役で展開した方かなと思うんですが、目の前で起きてることに注意を持っていかれてしまって、そちらに気が向く暇がありませんでした。
    こういう、嫉妬や遊びなんかで人に辛く当たっていた人が酷い目に遭うという展開は可哀想とも思いますけど、ほら見たことかとちょっとすっきりしてしまう部分が(苦笑)。

    怪談話とかで、因果応報が語られなくなってからイジメやら殺人が無節操に起きてる気がするなぁと、関係ないことも考えてみたり。

  • 今までで最も狂気に満ちた巻。かなりグロテスク。

  • とても久しぶりに読みましたがさすが甲田さん。やっぱり文章がグロいエグイ。読んでて何度想像しそうになるのを抑えたことか。しあわせな王子の設定は、今までの設定より私には理解しにくい印象を受けました。ちゃんと読みたいのに、読めない。そんなお話でした(笑)

  • 913.6 コ13 登録番号8078
    生徒リクエスト

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著者プロフィール

1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。著書に『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』『霊感少女は箱の中』シリーズなど。

「2022年 『Missing13 神降ろしの物語〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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