探偵・日暮旅人の探し物 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキーメディアワークス
3.64
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本棚登録 : 1762
レビュー : 206
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048689304

作品紹介・あらすじ

保育士の山川陽子はある日、保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣を自宅まで送り届ける。灯衣の自宅は治安の悪い繁華街にあり、日暮旅人と名乗る灯衣の父親は探し物専門の奇妙な探偵事務所を営んでいた。澄んだ目をした旅人と、人形のように美しい灯衣。名字の違う不思議な親子に興味を惹かれた陽子はたびたび事務所を訪れ、旅人が持つ能力を知ることになる。音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み。旅人は、目に見えないモノを"視る"ことで探し物をしているというのだが-。

感想・レビュー・書評

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  • 五感のうち視力以外は持っていない探偵・日暮旅人。
    目に見えないモノを視ることができる彼は、人の声も視えて理解することができるらしいのだが、その辺のイメージは掴みにくい。
    触感がないために、家事がほぼできないという欠点があるものの、他はとくに問題なく生活できているらしいのも、どうなんだろうと首を傾げる。これからもっと描かれていくのだろうか。

    なんとなく、ほわんとしたイメージのある旅人。
    お人よしで、自分よりも他人を優先してしまうタイプ。
    そんな彼を山川陽子が「馬鹿じゃないの」と叱る場面があるのだが・・・ちょっと言いすぎなようにも感じ、このときから彼女が少し苦手になった。

    物語終盤、旅人の謎が垣間見える。
    彼は何を探しているのか。なぜ素性を隠しているのか。
    気になる終わり方であった。

  • 4編の連作モノ。

    TVドラマ化されており、そちらとの出会いが先だった。

    探し物を見つける探偵。

    失くし物を探すのだが、結果的に思い出だったり、記憶だったり、通常、目には見えないモノが探し出される。

    というより、まずはこの主人公、視覚以外の感覚が機能しないという設定。

    なかなか興味を引くものじゃありませんか。

    旅人を支える周囲の人物たちがヤキモキするほどのお人好しぶり。

    ま、その裏には、別の顔が隠れているというオチです。

    これは1作目なので、その後の展開は、「日倉旅人の残り物」まですでに大分進んでいるんだろうなぁ。

    読み進めていきたいと思わされる1作目でした。

  • 小説とは、如何にもありそうなホラを吹く行為と思っているが、本作の主人公の設定も、それはそれは荒唐無稽だ。だが、まるで共感覚のようでもあるキャラ性そのものが、物語の本筋になっていく。そう、本作は、捜し物を通じて日暮旅人を知る物語だ。探偵ものと言って想起される推理やトリックはない。主人公は、チートとも言える能力で事件を解決する。その中で割かれる描写の多くは、主人公を始めとした登場人物たちの人生だ。この普遍的なモチーフが心に刺さる。主人公は優しいが、静かな苛烈さも孕んでおり、謎を含んだままの続刊に期待。

  • 「視覚以外の五感をすべて失っている」という設定にはすごく惹かれたけれど、全体としてこの作品をどういう色にしたいのかがよくわからなかった。物語が進むにつれてちぐはぐになっていく感じ。『椅子の声』だけが他から浮いているように思えた。個人的には一番好きな章だったので残念。

    旅人と灯衣と雪路、三人の主要人物には好感が持てるのに、陽子だけはどうしても受け付けなくて、ヒロインに共感できないとこうも読む気を削がれるのかと。陽子のことを「いい人」と称したのは最初は皮肉かと思っていたけれど、そうでもなさそうで。自分の感覚と合わないのも相まってか、読者に陽子をどう見せたいのかが上手く掴めなかった。これから先も旅人が探偵として関わっていくエピソードに毎回陽子までも関わってくると辛いなあ。

    と、不満たらたらだったけれど、旅人のダークな部分はすごく気になるし、先の長いシリーズものなので陽子をこうと決めつけるには早過ぎる気もするので、とりあえず次も読んでみようと思う。

  • 五感が見える旅人、周りの人々との関係、読み終わっても???
    不思議な小説でついシリーズまとめ買い。

  • 視覚以外の感覚が全てない、という主人公の話。
    他の感覚が無い分視力が補うらしく、音が「見える」とか匂いは色で分かるそうです。

    なかなか無茶な設定ですが、それでも投げたさずに読み切れるくらい面白かったです。
    続編がたくさん出ているようなので、徐々に集めていきたいと思います!

  • 視覚以外の感覚をなくした男の連続短編集。

    イスに込められた想い。
    それは、相手にも受け取ってもらえたのか…が
    すごく気になります。
    ほどかれないままだったというのが
    怖かったのか大事にしたかったのか。
    想像を膨らませてくれます。

    二つ目…は、あきらかにあれです。
    お探しの方はそこですそこ!w という状態に。
    しかも4つ目で証拠隠滅してますし。
    知られると困る、のでしょうか??

    そして最後。
    それまでふんわりしていた印象ががらっと。
    人間、己の欲するものを手にするには
    どこまでも獰猛になりますから…。
    単なる『優しい人』じゃない事に、ちょっとほっとしました。

  • 何となく気になっていたシリーズの一作目。
    視覚以外の五感が「眠っている」状態の、探し物探偵のお話。
    ほのぼの系かと思いきやラストで不穏なものを感じさせる。
    続きが気になるではないか。
    探偵=ミステリ、謎解きを期待して読むと、この作品はそういうのとは違うのであてが外れた感は否めませんが、なかなか面白いです。

  • 20151103
    20130127
    椅子工房、秀作。お嬢さん
    橋田勉。おふくろ、文江。
    日暮旅人、椅子を買おうとして手紙を見つける。
    藤岡真希子、秀作の姪
    山川陽子、父親苦手、23歳
    小野智子先生、年中組、大学の2コ先輩
    百代灯衣
    のぞみ保育園
    旅人、本当の親子ではない
    レオポン、ヒョウとライオンの合いの子
    キーホルダーの人形、持って帰る
    引っ越し
    仮面ライダーのキーホルダー、旅人も持っていた
    雪路雅彦
    榎木診療所、榎木龍造
    浅野和代先生、榎木の中学
    旅人、雪路の命の恩人
    思い出の場所探し
    園長先生、紛失した園の備品、タイムカプセル
    のぞみ保育園の前身、おひさま保育園
    十八年前、山川もおひさま保育園
    たぁ君
    遠足、防空壕に落ちる
    おひさま保育園、園児誘拐
    名簿、名前と住所が塗り潰される
    アルバム、抜き取られた写真
    今はまだ気づかれるわけにはいかない
    増子刑事

  • まだ、読んでいる途中ですがとてもいい本だと思います。
    はじめに私は表紙を見て絵が好きだったのでこの本を購入しました。勿論、気に入ったのは表紙だけじゃないです。

    本の紹介で
    『これは、目に見えないモノを視る力を持った
    探偵・日暮旅人の『愛』を探す物語。』

    という文にとても惹かれました。
    最初に見たときは中身を読んでいなかったので当然だと思うんですが、「どういういみだろう?」ととても疑問に思いました。
    でも、一つ目の話を読んだ時に分かりました。と同時に、とても心があったかくなりました。くさいですね。(笑でも、本当にあったかくなったんです。日暮旅人がとても純粋で自分の能力をどうやって伝えたらいいのかを考えて登場人物もその能力を最初は信じれないけど、だんだんと少し疑いつつも信じていき、最後はとてもあたたかい空気で終わる感じが個人的にですけど好きでした。
    読んでいる方も一緒にあったかくなるそんな一冊だと思います。

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著者プロフィール

第15回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞し、電撃文庫『神のまにまに!』シリーズにてデビュー。近著にメディアワークス文庫『探偵・日暮旅人』シリーズがある。

「2018年 『霊能探偵・初ノ宮行幸の事件簿2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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