ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.66
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本棚登録 : 6105
レビュー : 844
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048692717

作品紹介・あらすじ

ブラック企業でこき使われる隆を事故から救った男、ヤマモト。なぜか親切な彼の名前で検索したら激務で自殺した男のニュースが――。スカっとできて最後は泣ける、“すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー”

感想・レビュー・書評

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  • R2.5.31 読了。

     自分が今いる環境も中にいれば地獄だが、外から見れば怖くない環境ってありますね。地獄の中で必死でもがいている時には見えない別の世界があるのに。ヤマモトさんはまさに青山さんの水先案内人のようにも思えました。そしてヤマモトさんのように決して励ますことなく、傍で寄り添ってくれる存在って本当に大事だなとあらためて考えさせられた。
     また、青山さんが会社に辞表を提出した場面はすごく爽快感がありました。そしてラストも良かった。
    続編も読みたい。

    ・「お前の人生は、半分はお前のためと…(中略)あとの半分は、お前を大切に思ってくれてる人のためにある」
    ・「大丈夫よ。人生なんてね、生きてさえいれば、案外なんとでもなるもんよ。」
    ・「この世で生きていくためには、誰もが働かなくてはならない。やりがいのある仕事ばかりじゃない。理不尽なことだってたくさんある。その都度みんなが仕事を辞めてしまっては、確かに社会は成り立たないかもしれない。けれど、社会のために誰かが犠牲になる必要なんて、決してないはずだ。誰にでも幸せになるチャンスは巡ってくる。たとえ、そのチャンスの全てに気づくことができなくても、一度くらいは人生を変えるタイミングを見つけることができるだろう。それを掴めるかどうか。それはもしかしたら、その時、その人のそばにいる『誰か』の言葉によって、大きく左右されるのかもしれない。」

  • タイトルから、さらっとした軽めのお話なのかなと思っていたら、ズシンと重かった。
    「ちょっと今から仕事やめてくる」
    そのセリフが言えたらどれほど楽になれるか…
    そう思いながら毎日働いている人が、今の世の中どれくらいいるのだろう。

    「会社辞めるのと、死ぬのと、どっちが簡単?」
    正常な心理状態なら、答えはわかりきっているはず。
    でも、どうしようもなく疲れ切って、ふらっとそちらの方に向いてしまうのか…
    駅のアナウンスやテレビのテロップで流れる、人身事故のニュース。
    そのたびに、何とも言えない気持ちになる。
    真面目な人ほど自分を追い込み、逃げてはいけないんだと思って頑張ってしまうのだと思う。

    母親が電話で主人公に話した言葉に、胸が一杯になった。
    もちろん食べて生きて行くためには働かなくてはいけないけれど、
    環境を変えるだけで楽になれることもあるはずだし、
    それは逃げることでも負けることでもないと思う。

    これはお仕事の話だけれど、それに限ったことではなく、
    生きていくって大変なことがたくさんあるし…
    自分も物事を突き詰めて考えがちなので、
    「まぁいっか」と肩の力を抜いてみることが大事だと改めて思った。

    • koshoujiさん
      うさこさん、お元気ですか。
      コロナで世界中が大変な時代になってしまいました。
      自粛期間中は本をたくさん読もうと思いましたが、3冊しか読め...
      うさこさん、お元気ですか。
      コロナで世界中が大変な時代になってしまいました。
      自粛期間中は本をたくさん読もうと思いましたが、3冊しか読めませんでしたし、レビューも書いていません。
      どげんかせんといかん!!
      と思い、昨年夏の「イタリア旅行」お決まりのハプニングをこの本のレビューにかこつけて
      「ちょっと今からイタリア行ってくる」
      というタイトルで書いてみました。
      是非お気づきになり、お読みいただければありがたく。<(_ _)>youtubeのフォトムービーもあります。ではまた。<(_ _)>
      2020/05/22
  • タイトルは気になっていたが今まで読む機会がなかった。

    ブラック企業やパワハラ、そういう言葉は使われていなかったとしても、昔からこれに近い事はあったと思う。ここまでひどくはないにしても。

    自分より成績が良くないと思っていた仲間が、大手と呼ばれる企業に就職し、それを面白くないと思いながら入社した会社。そこでうまく行かない仕事と上司からのパワハラ、先輩の裏切りなどを受ける。自分は社会人になどなってはいけなかったんだと思い詰め自殺まで考えるように。
    そんな青山隆を救ってくれたのが同級生のヤマモトだと名乗る男だった。ヤマモトはいつも明るく隆の心の支えになってくれ、隆にとっての幸せや大切なものに気付かせてくれた。でもそのヤマモトにも実は…。

    隆は自分の本当にやりたい事、やりがいのある仕事を見つけ明るく前に進んでいる描写で終わっている。両親に対する気持ちの持ち方も変わり、感謝が出来るように大人になった今なら、純粋に人の気持ちに寄り添える仕事が出来るのではないかと思う。

  • この優しい物語をすべての働く人たちに
    ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった…。スカッとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作。

  • 確かにスカッとするお話だった。
    社員になって働きだしたら、嫌な事があっても簡単には辞められない。特に男性は。
    この本の会社は、腹立つ奴ばかり。確かに病んでしまう。
    真面目な人は自分が悪いって思う傾向あり。
    自分1人だけで生きているわけじゃない。
    読みやすくて、いいお話でした。

  • 以前から気になっていた本。
    北川さんのデビュー作です。

    今では普通に使われている「ブラック企業」という言葉。
    いったいいつから使われるようになったのだろう…
    と、ふと思う。
    調べてみると、2000年以降、IT労働者が使い始めた言葉らしい。

    仕事は楽しいことばかりじゃない。
    でも…
    心身をすり減らしてするものでもない。
    助けられるのは自分自身なのだけれど、そんな判断力もそがれてしまう。
    「仕事やめる!」
    簡単には言えない言葉なんですよねぇ…

    主人公の隆はすんでのことろで、自称同級生の”ヤマモト”に救われる。
    ”ヤマモト”との再会で自分を取り戻した隆。
    隆が「仕事をやめる!」決断ができたのは…

    この本を読んですぐに、WOWOWで映画化された作品を放送されていた。
    なんと奇遇な!
    と、見たのだが…
    やっぱり原作の方が良いなぁ。

  • タイトルが気になっていたが、たまたま立ち読みしたらテンポがよくて一気読み。めちゃくちゃ感情移入した。それだけ今の自分に重なる部分が大きかった。
    アマゾンのメディアワークスカテゴリで一位になってました。それだけ今の日本で共感する人が多いということかな。それはそれで「日本大丈夫か?!」「いや大丈夫じゃないな。」みんなストレスたまってるなと心配になるくらい、今の社畜のみなさんのリアルが描かれていたような気がします。

  • 2年ぶりに再読。

    「お前の人生は、半分はお前のためと、あとの半分は、お前を大切に思ってくれてる人のためにある。」本当に死にたいと思うほど追い込まれた時に、追い込まれている人に、届けこの思い。

    ただ頑張れ、お前なら出来るって励ますのと同時に、大切な人に大切なことを教えてあげよう。

    本当に辛い時には逃げればいいって。

    自分のことを本気で心配してくれる人がいる限り、自分にとって大切に思える人がいる限り、自分の人生は自分と、自分の周りにいてくれる大切な人のためにある。


    説明
    内容紹介
    この優しい物語をすべての働く人たちに

    ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。
    同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。
    なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――
    働く人ならみんな共感! スカっとできて最後は泣ける"すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー"

    内容(「BOOK」データベースより)
    ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。

  • タイトルから最初は、簡単に仕事を辞めたがる若者のようなイメージであったが、全く違って。
    いわゆるブラック企業と言われるような会社で、ギリギリの自分に追い込まれ、その中で仲間のおかげでそんな自分と向き合い、たどり着いたのがタイトルのセリフだった。
    自分は一般的にブラック企業と呼ばれるような働き方はしたことがないが、傍から見たら「当たり前」と思えるようなこと(仕事よりも命が大切など)を思えなくなってしまう状態、それが本当に追い込まれるということなんだろうと感じた。
    きっと追い込まれたらそうなってしまうんだろう、だから追い込まれないように、普段の自分の段階でそれを意識しておくことが大切だと感じた。
    また、他の視点では。今回の様に、どうにかして引き戻してくれるような仲間を持つこと(今回のヤマモトもそうだが、相当におせっかいな人でないと、そのような状態のときは本人は他者を排除しようとしてしまうため、実際に力になることは難しいだろう)、そして仕事をやらされてるものではなく、自分の意思でやるということだろう。
    制度を整えることはもちろん大切だが、自分の会社に意識を落とし込み、人間関係や仕事への向き合い方、という点でも考えることが必要なのではないだろうか。

  • 学生の私でも分かる社会の辛さや、大人の中でのいじめだったり、苦しさだったり。。
    けして本の中だけのことではなく、実際にも辛い思いをしている人はいると思う。
    読んでいて主人公と同じような辛い気持ちになる中、出会う彼ですよ。彼。w
    読んだ人には分かると思いますが、私だったら知らない人にいきなり、「久しぶり!」なんて言えん。ww
    それでも彼のその勇気というか、そこまでしてでも主人公を助けたい。と思う気持ちに感動。。
    最後に分かる彼の正体、どうしてそこまでして主人公を...
    全ての真実に心が温まりました。
    日々仕事に追われている人や、辛い思いをしている人に、ぜひ読んでほしい1作です。
    読み終わった後は、自分自身をもっと大切に思えるとおもいます。

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著者プロフィール

北川恵海(きたがわ えみ)
小説家。結婚式のスピーチで「言葉を使うお仕事って楽しいかも」と気づいたことが作家を目指すきっかけになった。
『ちょっと今から仕事やめてくる』で第21回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞しデビュー。同作は映画化された。ほかの代表作に、『ヒーローズ(株)!!!』『続・ヒーローズ(株)!!!』。

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