毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
4.12
  • (239)
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  • (133)
  • (15)
  • (2)
本棚登録 : 1899
感想 : 194
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048700580

感想・レビュー・書評

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  • エルザも好きだけど、この本でディアがますます大好きになった((* ´艸`))

    しばらく見ない間に立派になったもんだと、知り合いでもないのにしみじみ思ってしまった

    ミミズクでは見られなかった登場人物の一面が見られたのも良かった

    鳥籠巫女と聖剣の騎士、どうにか文庫化されないかなぁ…

  • いつ読んでも勇気をくれる。
    みんながそれぞれの幸せを得るために動き、掴む。

  • すごく、すごく、すごく面白かった。
    ミミズクも読んだから、その思い入れがあるせいかもしれないけど、
    それでもやっぱりとても好きな物語だった。
    毒吐き姫は、始終毒を吐いて、周囲に否定や拒絶や呪いを吐き散らしているのに、
    それでも嫌いだとは少しも思わなかった。
    それを口にする彼女の思いを、著者がすごく丁寧に書いていたからなんだと思う。
    むしろ、彼女の無念に、憎悪に、悲しみに、共感せずにいられなかった。
    ディアとエルザの心の歩み寄りや、エルザが少しずつ前を向ける様が自分のことみたいに嬉しかった。

    最近この本の存在を知ったんだけど、もっとはやく読んでおけばよかった。
    昔の友達が幸せになってるって聞いたみたいな、幸せな気持ちになった。

  • ミミズクと夜の王と同一世界観の続編。
    唯一の武器であった声を奪われ絶望のふちにしずむ占の国ヴィオンの姫君、隣国に嫁ぎに出された少女が出会ったのは夜の王の祝福を受けた異形の手足をもつ王子だった。
    二人がたがいに恋に落ちていく過程が素敵で、ラストシーンで真昼姫に嫉妬する毒吐姫が最高に可愛かった。前作キャラのその後も垣間見ることができ楽しめた。

  •  大好きなミミズクの続編。
     読む前はあの感動を壊してしまうのが嫌で悩んだりもしたんですが、心の底から読んでよかったと思える物語でした。

     ミミズクが号泣する物語だとすれば、これは嗚咽を堪えて読むような物語かもしれません。
     エルザは毒吐姫として生まれ、そして言無姫にされ、そして言霊姫になったのかなぁと思わせてもらいました。

    「どんな風に言えば、あなたが傷つかないのか分らない」

     これはオリエッタの言葉ですが、はっとさせられるものがありました。
     エルザは誰よりも言葉の力を知っていて、だからこそ誰よりも傷ついてきたのでしょう。
     力を知っているからこそ、彼女は嘘をつき、本心を偽り、毒を吐かずにはいられなかった。
     エルザの言葉は本当だから。だから真実は言えなかった。
     毒吐きは彼女の生きる術であり、呪縛であったような気がします。
     そんな彼女が最後には自分の力の使い方を知る。なんて素敵な物語でしょう。

     ディアの成長というか、あの愛の深さにはもう、言葉が出なくて。
     恋ではないけれど、愛し抜くと決めること。
     その人を伴侶とし、一生大切にすると定めること。
     たとえその人がどんな人間であっても。レッドアークのために。
     そう言われてしまえば、どこか利用しているような感じもするのですが、ディアの態度にはそんなところがまるでない。エルザを通り越してヴィオンを見ることは決してしなかった。彼はちゃんとエルザと向き合い、それでいて王として、彼女を愛し妻とすることを選んだ。
     どちらかだけならできるかもしれないけれど、両方ってなかなか出来ることじゃないですよね。
     その愛の深さに触れて、やはりエルザは変わったのだろうなぁと。
     ディアは恋ではなくても、やはりエルザは恋をしたのです。

     人に出会って人が人を変えて行くのだなぁと。
     オリエッタとアン・デュークは相変わらずいい夫婦っぷりでによによさせて頂きました。ミミズクの登場はちょっとご都合主義の気はしなくもないですが、やはり二人の姫は出会わなくていけなかったと思いますしまあいいでしょう(何
     本当おなかいっぱいの物語でした!ゴチ!!

    • 藤原ライラさん
      本当、心から感動したお話です。
      紅玉さんのお話はどれも大好きです!
      本当、心から感動したお話です。
      紅玉さんのお話はどれも大好きです!
      2013/03/06
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「どれも大好きです!」
      先日刊行された「ブランコ乗りのサン=テグジュペリ」は読まれましたか?
      私は未購入ですが、タイトルだけで、たまらない気...
      「どれも大好きです!」
      先日刊行された「ブランコ乗りのサン=テグジュペリ」は読まれましたか?
      私は未購入ですが、タイトルだけで、たまらない気分になってます。。。
      2013/04/04
    • 藤原ライラさん
      図書館民なのでまだ読めてはいないのですが、予約はして待ってます!
      本当、タイトルとあの「不完全」という言葉だけでたまらない気分になってしまい...
      図書館民なのでまだ読めてはいないのですが、予約はして待ってます!
      本当、タイトルとあの「不完全」という言葉だけでたまらない気分になってしまいます!
      2013/04/06
  • 本当に惚れ込んだ。好きすぎた。
    一筋縄ではいかない、けれども少しずつ近づいて融解していくさまがたまらなく好き。

    叶わないのはわかっている、自分でないのはわかっている、それでも。

  •  現在最も好きな小説家のひとり。「ミミズクと夜の王」を読んでなくても十分作品を堪能できますが、どのような世界の物語かをより深く広く理解する意味では必読でしょうね。
     いやぁ圧倒されました、毒吐姫エルザの魅力に。激しく罵られる作中の男共に同化してキュン♡となってたら、まるで私がM男みたいですが、彼女はほんとうに美しい。穢れなき強さというか彼女の心には濁りが感じられないんですよね。言葉の鮮烈さからそう感じるのかもしれませんが。エルザが毒を吐く度に平伏したくなる感情がうずうずしますw というか基本的に意思の強いお姫様キャラに弱いんですよね~。今でもオルフィーナ(天王寺きつね氏作)とか大好きですし。
     エルザの話ばかりになりましたけど、呪われた四肢を持つ王子クローディアスも、王となる者が備える高貴と信念があり、彼女に相応しい魅力を感じました。現代劇でのリアリティとは違うけれども紅玉いづき氏が描くとこの異世界の人物たちに力強い存在感を感じます。この作品の魅力は決してキャラクタだけじゃないんですが、恋のお話なんてその二人に感情移入できなかったらどうでもいい話になっちゃいますから私には非常に重要でした。今後も現実世界よりはこちら寄りのテイストで心動かされる作品を期待しています。

  • どの場面も きゅっと 心を掴む

  • あいかわらず優しくて優しくてなぜか泣きそうになる自分がいるのですが。
    ディアがとっても素敵に成長していて、その強さに驚かされると同時に、すごく嬉しくなってしまった。
    『ミミズクと夜の王』を読んでいるととってもお得感はあるけれども、そちらを読んでいなくても楽しめると思う。
    ぎゅっと星石を握りしめるエルザがいとおしかったですv
    あと個人的には、なんだか速さがあって、久々一気読みしてしまった。
    やー、もうね、ディアの「エルザがかわいい」報告にすごい首振ってしまった。
    あとはオリエッタがこえてきたモノと重みが、彼女の言葉の端々に彼女をあらわしていて。それは、他の登場人物にもいえるのだろうけれども。

    全体的に何が言いたいのかって言うと、大好きです!

  • 一気に読んでしまった〜
    ミミズクと夜の王よりも好き!

    ディアがどこまでも優しくて、強くて、なんて理想の男性

著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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