看護崩壊 病院から看護師が消えてゆく (アスキー新書)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.57
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本棚登録 : 127
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048700870

作品紹介・あらすじ

医療制度に翻弄され、ギリギリの人員で長時間の夜勤をこなす看護師たち。多発する流産やうつ、過労死、これら心身の疲弊から年間10万人以上が離職し続ける現場は、超高齢化社会となる日本を支え切れるのか?医療崩壊が叫ばれるなか、医師不足の陰で見過ごされてきた看護師問題。その深刻な実態と今後の対策を徹底追求する、初めての警告の書。

感想・レビュー・書評

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  • 関係者なら読んでほしい。
    一般の方にも、専門的な部分もあって分かりにくい部分はあるかもしれないがぜひ読んでほしい。
    医師不足が世論化される中で看護師不足はこれほど慢性的で深刻にも関わらずあまりにも注目されていない。政治から変えていかなければいけないのだ。一人ひとりが意識を変えなければいけないと思う。
    自分自身2交代に満足していたが、指摘の通り「3交代の劣悪な勤務体制と比較すると」だと思う。
    2交代に潜在する心身ともに及ぶ危険性を知れば処遇改善を求める看護師も増えるのではないか。。
    特定看護師の問題に関しては、羽生田俊氏の[看護師に診療行為をさせるなら、医学部に編入しやすい制度を作り、医師の国家試験を受けやすくするのが本質]に激しく同意。現場経験者の医学部編入を助成していくのが本来であろうと思う。看護師はミニドクターになってはいけない。

    余談だが、本書で匿名で紹介されているWLBが確保されていると称される大阪の病院とはうちの病院のことであろう。
    表に出ているきれいな面ばかりでなく、現場の実際の声を制度に反映させ、真の意味での地位向上を目指していきたい。

  • 看護師の過酷な労働環境のことを書いている。


    夜勤が堪える。というのは 私も経験済み。
    私は3交代を経験したことはないが、2交代の夜勤は確かにつらい。

    夜勤のあとには必ず休みが確保されていたのが 幸いで、なんとかやっていけたのだろう。

    主任になって夜勤が月に4回から2回に減った。ずっと続いていたら退職していただろうと思う。

    もともと生理不順だと思っていたのが、夜勤が減ったら生理が定期的にくるようになった。

    夜勤の健康被害の一つだったんだんぁと思う。

    実際に、後輩でも生理不順で妊娠ができなくなるのではと不安なので退職しますという人がいた。

    この本を読むと確かに 診療報酬の改定があったあたりから、病棟の忙しさが尋常でなくなってきた感じがある。

    なんでこんなに一生懸命やっているのに、忙しさが続くのだろうと感じているのが いつの間にか常態になってしまった。

    一番やるせなさを感じるのが、
    一泊入院の患者。

    夜間、緊急入院をしてきて夜間様子をみて落ち着いたので翌日、午前には退院が決まり、午後には本人がいないという状態。

    入院・退院には多くの書類が発生する。
    夜勤の間には患者の直接の世話だけで精一杯で書類は 後回しにされることが多い。
    一番むなしいのが、すでに患者が退院しているにもかかわらず、転倒予防・褥瘡予防の書類を作成しないといけないとき。
    今さら、これを書いたところで誰も読まない、継続されないのに・・・。

    あ、全然レビューになっていないなぁ。
    愚痴になってしまっている。

    なんでしょう、厚労省がいけないのか?
    一労働者として 声を上げないといけないのでしょう。

    私の仕事を振り返っても サービス残業を強制しているところもあるよなぁ、
    能力のない人と ある人に一番 しわ寄せがきている。

    能力のない人には 仕事量を減らしてあげないといけないのだが、そうもいっていられない現場。
    ちょっとは減らしてあげても 本人の能力を超えた仕事量であることには変わらないので 負担感は減らない。

    そのために、減らした仕事量はできる人に回される。
    できる人は こなせる仕事が多いので 仕事の種類が多岐にわたる。
    しかも、致し方ない状況をわかっているがうえに、仕事をこなす方向で考えてくれるので いつのまにかキャパをオーバーしてしまう。

    あああああ。

    どうしたらいいのだろうなぁ。

    とりあえずは 嫌われてもいいから時間外の仕事は断るだな。

  • 全国の看護部長はこの本を読み、自施設の問題・課題に照らし合わせその改善策を全職員の前でプレゼンテーションし、成果がなければクビ、というくらいにすべきね。そのくらいの覚悟がないと看護師不足なんて改善されない。看護協会の人もなんかいろいろ言ってるけど、表参道にオフィスを置いて、高い協会費を取ってる人の意見なんて当てにならない。

  •  医師不足が問題になっているけれど、じつは看護師不足も深刻な事態になっている。法律の改正などにより、看護師の労働環境は以前より悪くなり、激務が原因で流産してしまう看護師はちっともめずらしくないような状況になってしまった。
     看護師というのは比較的めぐまれた職種だと思っていたけど、それは思い違いだったと知らされた。若干バイアスがかかっているような印象もあるけれど、考えてみれば、医師があれほどの激務で、看護師が楽だという方が不自然だ。
     章のおわりごとに医療業界の人が自分の意見をのべているコーナーがあって、著者以外の視点から見た医療業界の問題点が分かる。

  • 498.14||Ko

  • 看護師を労働者として見ると…という本。いろんな事例が紹介されていて、よく調べてあるなあという印象。最近は看護協会もWLB推進らしいので、がんばっていただきたいわ…。

  • 職場の休憩室に寄贈されてあったのを発見してナナメ読み(仕事中 笑)。
    なかなかするどい…
    看護師の流産は職業病!? エグすぎて、わかる気がするけど気持ちが受け入れられません。
    そんな業界であってほしくない。
    その他、忙しくて冷たくなっていく新人のバーンアウト、結婚・出産と両立できずにやめていく人の多さ、
    人手不足、ワーキングプア(←とみに感じる、安月給。切実ですよもう)
    看護師紹介会社のバブルらしきことにも触れ、なるほどやはりと思った。
    問題山積、看護業界。

  • 人手不足による長時間労働、流産、過労死、自殺。労働基準法など法令遵守が不十分で、労働者の権利が守られていない労働環境。患者の「療養上の世話」が十分に達成できずバーンアウト、看護師長のパワハラ、国の医療費削減が人件費に影響を与えているなど、かなり重い内容。特定看護師(NP)に医療行為をさせるより、医学部編入の制度緩和が必要。認定・専門看護師は、多くの病院で専門性を低評価され、賃金にも反映されていない。看護師・介護士などの医療従事者の地位向上・賃金・労働条件の改善が、医療の貧困化を防ぎ、患者の利益になる。

  • 看護業界の事は、良く分からないけど、なかなか大変なのだなと言うのがよくわかりました。
    とりあえず、看護師が安心して勤務を続けられるような職場を作らねばと。

  • 看護師の世界は元々夜勤があり、不安定な職場としてとらえられている。

    その上、人手不足、人手不足から来る余裕のなさから、職場を辞める看護師が後を絶たない。残された人で支えるがそれにも限界があり、結果、過労死や流産などの危機が迫る。

    今後、看護師不足が起きる前に手を打とうとしているが、なぜか特定看護師制度によって医者の医療の一部分を看護師が行おうとしている。

    いろいろな意味で、未来をにらみ、適切な政策が必要だと感じた。医療崩壊がここでも進んでいるのかと思わされた。

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