ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.41
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本棚登録 : 560
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048701228

作品紹介・あらすじ

あんたには好きな娘っているかい。俺も恥ずかしながら片想いの相手ってやつがいる。その娘が何を考えているのか、それが知りたくてしょうがない。でもそんな俺にブギーポップはこんな風に言う…「彼女のことを好きなら、君は世界の敵と戦わなきゃならないだろうね」それって一体どうすりゃいいんだ?-三人組の男子に仲良し三人娘、どこにでもいそうな子供たちが何気なく惹かれた先に待っていたのは、触れた者すべてを死へ誘う奇妙で歪な蝙蝠の影だった。謎が謎を呼ぶ中であらゆる絆が壊れていき、何も信じられない暗闇に落とされたとき、彼らが求めるのは月光の下での優しい終末か、それともさらなる悪夢に突き落とす黒帽子の死神か…。

感想・レビュー・書評

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  •  ブギーポップ最新作。

     上遠野さんの著作は個人的に波長が合う。こう言ってはなんだが、手に汗握るようなストーリーも読者の裏を掻くような奇想天外の構成があるわけでもなく、取り立てて突出した小説を書く作家ではないと思うのだけど、必ず読後に満足感を残してくれます。

     独特の哲学によって築かれた世界観となにかしら異質なものを秘めているキャラクター達と、彼ら彼女らの紡ぐ会話に浸っているのがとても心地良い。それは快楽というよりも、羊水に浸かっているような安心感に似ていて、だからこそ「波長が合う」という表現に収まるのです。

     それにしても、本書にはのっけから引き込まれてしまった。
      
     ≪「そうだね、それ自体で光っているわけではない。しかし地球に近いから、その明かりは遠くで光っている星のどれよりも大きく、存在感があるように見える。しかし実際は、どんなにかすかな点でしかない星よりも月はちっぽけな塊に過ぎないんだ」≫

     こんな台詞が冒頭から飛び出してくるのは反則です。
     

  • 「ブギーポップ」シリーズの第17弾です。

    ひとが心の奥底で願っている願望をかなえてくれる「レモン・クラッシュ」という現象についてのうわさがひろまります。そのうわさのことが気になってしまう中条深月は、友人の宮下藤花と歌上雪乃の二人とともに、その真相を追い求めます。一方、深月に恋心をいだいている的場百太という少年も、悪友の弓原千春と矢嶋万騎の二人を巻き込みながら、彼女たちの行動を気にかけていました。この男女6人が中心となって、統和機構とのかかわりなども織り込みながら、ストーリーが進行していきます。

    毎回あたらしいキャラクターが登場し、その人物の背景や設定などと絡めつつ、ストーリーの中心となる不思議な事象にまつわる真実が明らかになっていくという、これまでと同様の展開です。個人的には、おなじパターンのくり返しのように感じてしまいました。

  • 打田鞠介って今後出てくる?
    ブギーポップシリーズはロストメビウスで頭打ちかもなー。
    それ以降の作品はブギーポップと世界の敵との戦いは続く的な印象。今作何かが進展した感じはしない。

    2023/05/01追記
    他の人の感想に「厨二全開」みたいなのがあって、アラフォーの私はもう厨二を楽しめないんだなってなんか納得した。

  • 女子校生3人と、男子校生3人のお話。対になっているようで対になっていない。
    彼ら、彼女らの背景を色々な観点から描く作品。
    ブギーポップが日常の登場人物として混ぜて描かれているところが、他作品のブギーポップとの違いだろうか?

  • 「今回の話も、結局はそういうことさ。自分にとってはとても重大で、世界を揺るがすようなことだと思えても、それは単に身近だからだ、というだけのことで、──」

    というブギーポップ、だけでみると17冊目。全体ではたくさん。
    本編以外は全然追いきれていません。
    本編も、個々のお話がそれぞれどんなだったかと言うと…、最近のは覚えてないな…。

    中二全開で読んでて楽しい一冊です。
    人知れず世界の危機が迫っていて、偶然居合わせた子供たちによって人知れず世界が救われていた、っていうようなのが好きです。

  • 普通。著者もそうだけど、こちらも第1作から歳を取ったからだと思うけど、のめり込むことはできず。

  • 君にしかできないことなんだから、他の者がその意味や功績を正確に把握することはできない。つまりは、誰にも君を褒められない

  • 久しぶりにブギーポップシリーズを見かけたので読んで見ました。

  • ふ~やっとブギーポップシリーズ制覇しました!!
    長いよ…上遠野さん…

    この作品読んだはいいものの意味わかんなかったですorz
    ちょっと表現が曖昧過ぎたよ…
    でも、あ~やっぱり自殺願望って誰でも持ってるんだな~って思いました
    死ぬ直前に恐怖とか色々負の感情はあるけどやっぱりこれで救われるって思いもどっかあるのも当たり前なんだな~とも

    あり?なんか色々思ったんだけど忘れちゃった(笑)
    あ、あと緒方さんの絵が変わり果てててびっくりしたww

  • 藤花と中学時代の仲が良かった友人二人は、合成人間とMPLSだった。
    高校生になり、<レモン・クラッシュ>という噂話が町に広がり始めた…。
    という話。

    正直あまり楽しめなかった。
    もうライトノベルは抜けてしまったのかな…。
    それとも、上遠野さんも最近ブギーポップ書いてないし、ブギーポップ自体が息詰まり始めたんだろうか。

    これしか読む本がなかったら夢中になって読むのかもしれないけれど、他に読みたい本がありすぎると、ライトノベルに集中することができない。
    でも、次が出たらまた読むと思う。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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