19 -ナインティーン- (メディアワークス文庫 を 1-1)

  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048701747

作品紹介・あらすじ

19歳をテーマに、5人の人気作家が描く、彼女彼らの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 薦められて・・・というより押しつけられた!
    短編集。

    押しつけられただけにハードルが高くなってたかも。
    最初のタイムトラベラーはありきたりの様で2時間半を繰り返すのは辛い><
    考えさせられたけど・・・・無難。

    これだけだと星2~3?と考えながら読んでたんだけど・・・
    残りのが面白かった!!

    全部19歳に絡めたお話でした。

  • 疲れたなぁと思った。なんにもしてないのに。なんにもしないことは、どうしてこんなに疲れるんだろう。


    紅玉先生のこの一文が胸に言葉が突き刺さった。

    私が今その状態。やっぱりこの人はすごい、そして大好きだと思った。

    何かをすることで疲れたいという渇望は、誰しもあるものなのかもしれない。

    しかもそれが自分で満足できる虚脱感。そんなの難しい事だって分かってるけど、若いから絶望もするし希望だって見出してしまう。

  •  人気作家である五人の作家が19歳というテーマを元に短編を制作して一冊にまとめた本になっております。
     トップを飾るのは電波女シリーズでも有名な入間人間さんの「19歳だった」です。
     短編では難しいループ物で物語が構成されており、途中で二段落構成にしてみたり、ページのレイアウトを変えてみたりと、視覚的に面白くさせる努力がみられます。肝心の内容は単調で、四回目のループからは読むのが少し苦痛になってしまいました。二段落構成したところも、正直もうしまして大変読みにくく、ループを表現するには面白い手法でした。
     二十歳を迎えるまえに童貞を捨てようともがく主人公が入間さんの作品の主人公らしく、ほほえましく思えました。
     紫村仁さんの作品は、大学生がモチーフになっており、数人の一人称で物語を構成するスタイル。しかし、いっかんとしたテーマ性が曖昧で、読後に「それが?」と思ってしまいました。
     綾崎 準さんもまた同じく、ユーモアな設定で綴られているものの、設定の一つ一つに説得力がなく、雲の上にそびえ立つモニュメントのようなおぼつかなさが作品から垣間見えてしまいます。
     紅玉いづきさんの作品は、19歳という子供と成人の曖昧な境界線を彷徨う浪人生の心情をうまく描写しており、同じ19歳の私としてはもっとも感情移入してしまいました。ハルカを通じて人とのつながり。心の成長を表現して最後には切なさと暖かさをこの短い短編という形で表現出来るのは流石だと感じました。
     最後の橋本紡さんの作品は、初めは会話文が連続する文体に抵抗があったものの、内容自体はとてもよく、19歳てまえのもろいプライドを上手く表現しており面白い作品だと感じました。しかし、会話文が続くシーンでは、このセリフは誰が話しているのだろうと混乱してしまう所もあり。少しだけ残念(まあ、私の読解力に問題があるのでしょうが)

  • 19歳をテーマにした、5人の作家が描く物語。

    入間人間
     彼女と過ごす12月25日の夕方2時間半。自分だけがループを2年する。

    柴村仁
     実は二十歳の女子大生。猫を被って生きている。
    見抜ける人は見抜いてる。

    綾崎隼
     組のお嬢が政略結婚から逃げる話。

    紅玉いづき
     予備校に通う女の子。短編マンガを投稿して息抜き。
    親バレしてマンガを封印して受験に挑む。合格してマンガを終了させる。

    橋本紡
     田島は高校教師。彼が姪であり生徒である高校3年のユキに指導する。
    「好きなやつと手を握れ」と。
    19歳になる前に、チャンスがあったら躊躇わずに進めと。


    19歳縛りとはまた微妙な年齢だな…。
    10代最後の年。揺れて悩んで焦る年齢。
    夢を見て走るか。地道に生きるか。

  • ぱっとしない話だと感じたのが一つ。
    読んでいる途中で疲れたのが一つ。
    読む前は敬遠していたが、本作は評価してもよいと感じたのが一つ。
    なんとも評価しにくいのが一つ。
    この作品のためだけに料金を払ったのだと思いたいのが一つ。

    大人と子供の境界に立つ、実に曖昧な年代を描いたオムニバス。
    どの感想がどの話に当たるかは、伏せておく。

  • 電撃小説でお馴染みの作家たちによる『19歳』がテーマのアンソロジー。

    個人的に一番面白かったのは、紅玉いづきの作品。
    マンガを描く主人公のリアルな心情や行動、話の顛末など、とても感情移入しやすかった。
    筆者の『ガーデン・ロスト』も好きなので肌に合うのだと思う。

    橋本紡は期待してたぶん、ちょっと違ったかな。
    説教くさく感じてしまったのと、視点を変えて同じ場面がくり返されるのが合わなかった。
    ほかは可もなく不可もなく。

    《収録作品》
    19歳だった : 入間人間
    ×××さんの場合 : 柴村仁
    向日葵ラプソディ : 綾崎隼
    2Bの黒髪 : 紅玉いづき
    十九になるわたしたちへ : 橋本紡

  • 綾崎隼、入間人間、紅玉いづき、柴村仁、橋本紡。5名の人気作家が描く、若人達の物語。
    19歳がテーマのアンソロジー作品です。
    私の個人的な主観ですが、19歳の頃が一番楽しかったんですよね。高校卒業後の
    進路は様々で、学ぶも働くも遊ぶも、ある程度は自分で決められる自由さが良かった。
    もちろん楽しい事だけじゃなかったけど。そんなあの頃を思い出す一冊でした。

  • 「19歳だった」
    19回繰り返した19歳のクリスマス。
    特別な日の幸せな時間とはいえ、記憶が残ったまま何回も繰り返すのは苦痛だろうな。
    これだけの回数ループしていると、常に気を張っていないと現在と過去がわからなくなりそうだな…。

    「×××さんの場合」
    馬鹿を演じる彼女を好きになるには。
    どれだけ馬鹿でも、流石にあそこまでやられたら誰かに相談するのではないだろうか。
    妄想が過ぎた彼も悪いが、馬鹿のふりをして彼を追い詰めた彼女も大概な気がするな。

    「向日葵ラプソディ」
    カツアゲの標的にされ巻き込まれた家庭事情。
    偶然目に留まったからといって、これほどまでに大きな事柄に巻き込まれた彼にとってはとてつもない災難だったろうな。
    子供がどれだけ頭を悩ませ計画を練ろうと、大人の権力には敵うわけなんだよな…。

    「2Bの黒髪」
    コピー用紙に書き込む空想の物語。
    現実に向き合う事を避けていたのかもしれないが、彼女が続けてきた事はすごい事なのでは。
    想像したものを表現し相手に伝える事は、簡単なようで難しいからな。

    「十九になるわたしたちへ」
    叔父と彼の似ているところ。
    今となればくだらない事でも、当時の自分にとっては重要な事はたくさんあったな。
    上手く自分の事を分かってもらえないからこそ、相手の一語一句に反発してしまうんだよな…。

  • 19才の19。ループは気の毒だった。

  • 19歳をテーマに、5人の作家によって描かれた短編集。
    どうしてもこれを自分が19歳のうちに読んでおきたいと思い、現在19歳の只中で手に取った。
    作家はライトノベルを主に手がけている人たちではあったが、内容はライトノベルよりも一般の小説と謙遜無かったように思う。青春だった。
    それぞれ作家の個性や持ち味というものが出ていて良い短編集だったと思う。
    ただ、最初に入間人間――SFでループもの、ライトノベルテイスト――とクセの強い作家を置いたのは、個人的にはある種の不幸で、何度か本を戸棚の奥へしまいかけました。丁度作家が5人だったので、4人が好み・良かった話しだったため、☆も同数の4にしました。

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