19 -ナインティーン- (メディアワークス文庫 を 1-1)
- アスキー・メディアワークス (2010年12月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048701747
感想・レビュー・書評
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職場から発注できなかった(品切だった)一品。
畜生早く読みたいんだなんなのこの好みのキャスティング読みたい読みたい読みたいぃい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
入間人間さんと紅玉いづきさんの作品がグッときました。すごく人間味が溢れているなぁって思いました。
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印象に残るのは入間人間氏の無限ループ。
結局何時間を体験したのかな。
このテーマ大好きです。 -
“「これでー、いーのだーっと!」
脳が卍型になって回転しているような爽やかさだった。頭の中身を覆っていた靄は完全に取り払われて、あるのは希望と高揚、そして鼻歌だけだ。彼女もついてこないほどのテンションで駅の中を駆け回り、壁に爪を引っかけ、べりっとなり、笑う。
狂騒、という言葉がこれほど相応しい状態もそうそうなかった。狂っているし騒いでいる。俺は自身の発想に酔いしれ、19歳のバカさ加減を不足なく発揮する。
ループ現象は彼女に始まり、彼女に終わる。
そしてすべての鍵を握るのは、彼女の『記念撮影』にある。
数回目で気づき、疑い、距離を置いていたこの結論に再び歩み寄る。
この考えの方向性は、絶対に間違っていない。
これだけ強い確信があるなら、きっと俺なりの『本当のこと』にできるはずだ。
△”
「19歳だった」入間人間
「×××さんの場合」柴村仁
「向日葵ラプソディ」綾崎隼
「2Bの黒髪」紅玉いづき
「十九になるわたしたちへ」橋本紡
入間さんのループ話が読めて嬉しい。
ループの生々しさと、二人のバカップルさが堪らない。
他の作品も、読むにつれ違う面が現れるっていう感じで楽しめた。
“「あのさ」
「なに」
「そんなふうに全部、手に入れていいのかな」
ああ、トモ、また不安になってる。叔父さんの顔が浮かぶ。お父さんの顔が浮かぶ。誰もが好きに生きられるわけじゃない。
だから言った。
「当たり前じゃないの」
チャンスがあるなら、わたしたちはためらっちゃいけないんだと思う。今、ここにわたしがいて、トモがいて、互いのことを思っている。たとえ半年しかないのだとしても、だからこそ限られた時間を大切にすべきだ。すべてを手に入れるのはトモだけじゃない。わたしだって同じように、すべてを手に入れるのだから。
時間は流れる。どんどん。ためらったら、失うばかりになってしまう。
そんなの嫌だ。” -
19歳をテーマに、メディアワークス文庫の人気作家5人が描くアンソロジー作品。
いろんなタイプの19歳の青春物語が読めて、すごい面白かった。 -
シンプルですが、面白かった!という言葉が1番当てはまる気がする。19歳ならではの思いや葛藤、青春がぎゅっと詰まっている作品集でした。思わず微笑んでしまったり切なくなったり。大人と子供の境目で迷う少年少女たち。青春ですね。19歳に近い年齢の方々にぜひ読んでほしい。きっと主人公たちと同じ目線で物語に入り込む事ができますよ。それにしても入間さんの書くバカップルは公害レベル。褒めてますよ。
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19歳をテーマに、メディアワークス文庫の人気作家5人が描くアンソロジー作品。
いろんなタイプの19歳の青春物語が読めて、すごい面白かった。