嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん10 終わりの終わりは始まり (電撃文庫 い 9-19)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 1052
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048702300

作品紹介・あらすじ

まーちゃんが、殺人犯に攫われた。僕の元から、まーちゃんが消えた。バカップル伝説も終焉を迎えた。長瀬透殺人事件に起因する自分自身との無益な争いに精を出していた間に攫われたんだから、まったくもって笑えない。しかも犯人は、長瀬だけでなく、僕の知り合いを次々と殺してまわった人間でもある。そして、今だ犯人は逃亡中。この事件だけは、僕が終わらせないといけない。敵は二つ。殺人犯と、僕自身。内外からの挟み撃ちだ。相手にとって不足はないが、相手からすれば標的は不足だらけだろう。だからって、まーちゃんを諦めると、僕はみーくんじゃなくなる。出来る内に、出来ることを。『ぼく』が終わる前に。よーし。じゃあみんな、行ってきます。ちょいとハッピーエンドまで。

感想・レビュー・書評

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  •  終わりの終わりは始まり ようやく終わりました。文章が狂気に満ちている前巻からだいぶマシになりました。
     ともあれハッピーエンド?

  • 「私、こっちのみーくんがいい」というセリフで総毛立った。

    「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」シリーズの最終巻。これ以上ないハッピーエンドを迎えたと言っていい。人を殺したり人が殺されたりの話で何がハッピーエンドかという気もするが、「みーくん」とまーちゃんが「ハッピー」に完結したならそれが「ハッピーエンド」でなくて何だというのだ。


    「私、こっちのみーくんがいい」というセリフに「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」という作品のすべてが集約されたと言える。最後まで壊れたまんまだったまーちゃんと、壊れたまーちゃんを壊さないよう壊れつづけた「みーくん」、それらがすべて報われるセリフであり、つまるところ「みーまー」という作品はこのセリフひとつのためにあったと言ってもいい。


    好きだった作品が完結してしまうというのはやはり寂しい。寂しいが、このような面白い作品を提供してくれた作者、入間人間にはただただ感謝する。そして、入間人間の他の作品が嫌いというわけではないが、やはり「みーまー」のような黒い作品もまた書いてほしいと願う。


    ところで・・・

    最終巻なのにゆずゆずの出番がほとんどなかったorz

  • みーまー物語の完結(蛇足で次があるけども)

    入れ替わりの叙述トリックはなんとなく気づけた。

    最後はまーちゃんがみーくんを選ぶことで完結。
    この作品で思ってたことだけども、大怪我してる人がいたら、その原因を警察は特定しないの?
    透以外は知り合いで殺された人がいないとのことで良かったけども、なんだかなと肩透かしでした。

  • 最終的に役に選ばれた者は。
    その時の状況にそぐわないような無邪気な様子で、彼女はとんでもない言動に出たな。
    互いに狂ってしまっているからこそ、この様な結末を迎えたのかもしれないな。

  • シリーズ最終巻。

    読みにくい前巻に引きつづいて読んだので、かなり飛ばし読みしてしまい、最後までトリックに気づきませんでした。

    まーちゃんを取りもどした「みーくん」は、ふたたび彼女とらぶらぶな日常をすごそうとします。そんな二人のもとへ「やつ」が近づいてきます。そしてついに、「みーくん」と「やつ」が遭遇します。最後は、まーちゃんが「みーくん」を選ぶことで、事件は終わりを迎えます。

    とりあえずは、この物語らしい「ハッピーエンド」という気がします。まだ読み落としているトリックなどもありそうなので、機会があればもう一度読み返すかもしれません。

  • だぶーいだ。

  • 何でかわからないが好きで好きでたまらない作品というのが、誰にでもあると思う。自分にとってはこの「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」シリーズがそれに当たる。「好きな本は何?」と友人に聞かれた時に、タイトルを全部いうのは凄まじく恥ずかしい。「どんな作品?」と聞かれたら、うまく説明できない。「どういうカテゴリーなの?」と聞かれればライトノベルだし、カバーなしで本を持ち歩いていると、まーちゃんの絵は萌え絵ですか?と聞かれればそう見えてもおかしくない。それでもこのシリーズへの愛情というのはかわらない。映画化したおかげで、映画好きには「みーまー」で通じるようになったけれども。

    本シリーズで展開される話は基本的に荒唐無稽な話である。そもそも「幼少時のトラウマにより精神的に壊れてしまった美少女」という設定からして、いかにもラノベ的であるし、出てくるキャラクターで一般的な意味でまともな人間というのはほぼいない(比較的まともな人間として長瀬透という女性キャラクターがいたのだが・・・)。そもそも毎回主人公は死ぬほど痛めつけられていてもジャンプ漫画のように復活してくるし、殺人犯と激闘を繰り広げても警察が捕まえにくることはない(一応、過去の事件を知っていた刑事がかばっているという設定にはなっている)。
    その上、最初の頃には「多少個性的だが読むのに苦痛はない」レベルの文体はどんどん変化していき、9巻に至っては全体の7割ぐらいは「何を言っているかわからない」レベルまでになってしまう。その長々とした伏線はちゃんと10巻で回収されるのだけど、ここまで作品が好きで読み続けていた読者であっても挫折してしまいかねない危険度である。

    そんな癖のある作品の何が好きだったのか・・・・シリーズを読み続けている間いつもそれを考えているのだが、いつも最終的にたどり着く答えは「この作品が描く世界は、自分やその他のある種の人々にとってリアルだから」なのではないかと思うようになった。少なくとも私にとっては、心を切られるような痛みとともに、ある日々を思い出させるリアルがそこにはある。
    もちろん、私は誘拐されたこともなければ、いかなる理由があれども殺人を起こしたこともない。ただ、ある人生の時期に抗うことが出来ないような暴力がすぐ身近にあり、もしかしたら一線を超えてしまった可能性があったという記憶がチリチリと思い出させる・・・そういった意味での、リアルがここにはある。

  • 前巻からの続き、かつ完結巻。
    巻頭のまーちゃんを取り返したという一人称視点は嘘をついてないことからすぐに枝瀬ではないことがわかる。

    殺されていった身近な人々とは今までの登場人物のように見せかけておいて実は違っていて、本編ではほぼモブ扱いになっている菅原と枝瀬の共通する小学生時代の同級生のことだった。案の定だった。
    まーちゃんを破綻させうる邪魔者二名が消えて紛うことなきハッピーエンドでした。幸せの背景は不幸、まさに地でいっていた結末でした。

  • シリーズの終わりとしては、とても綺麗な感じに。とはいえ本編といいエピローグといい、いちいち騙されてしまった。最後まで仕掛けを忘れない姿勢にあっぱれ。

  • 感想

    ああ、なるほどなーと思い、もう一度読み返してみようかと思わせる。思っただけで行動に移すかはわからないけど。

    みーまーシリーズ「i」だけを残して読了!

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著者プロフィール

電撃文庫『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『電波女と青春男』シリーズなどを執筆

「2023年 『安達としまむら(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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