あなたイズム ムリなく、自分らしく、でも会社に愛される働き方 (アスキー新書 186)
- アスキー・メディアワークス (2011年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048703727
感想・レビュー・書評
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タイトルに惹かれて図書館で借りたが思ってたような内容ではなかった。星野さんやラグビーの対談は面白い。博報堂ブランドデザインの著書。
以下メモ。
⚫︎働く現場には、会社やチームに自分を合わせなければいけない、という誤解がある。自分を活かせない、やりたいことができない、とモヤモヤするのではなく、合う部分を見つける作業をすべき。
⚫︎営業と広報。どちらもコミュニケーションが重要なキーワード。営業はさらに攻めの姿勢や目標達成への緻密な設計力が問われる。広報は自分でコントロールできない外部の要望に適切に応える守りの意味合いも強い。しかし一般的には単純にコミュニケーション力といった分かりやすい分類だけで人事異動が行われる。
⚫︎個人の持ち味は、志向性×スキルがかけ合わさったもの。志向性とは、順応性、競争に興味がない、慎重に行動する、指示される方が好き、といった正確に近いもの。スキルとはデザイン学校卒、英語が堪能、細かな作業が得意、論理的思考が得意、といったもの。
⚫︎書店には、転職を勧める本、ポジティブシンキングによる職場での過ごし方を説く本、職場の人間関係の改善を提唱する本、ワークライフバランスに関する本。今の仕事がつまらない、から目をそらす提案ばかり。
⚫︎新しいことに挑戦しよう、でも、単なる組織への忠誠心や場の空気に流されて、興味もなくできもしない、ただ組織では重視されてるもののひとつ、という仕事に取り組むにはムリがある。自分の持ち味にないところで仕事をすることになり。当然つまらないしつらい。
⚫︎組織の中でイキイキしている人を何人か探す。共通項があれば、それが組織のらしさ。
⚫︎仕事が好調だった時の振り返り。実はマイペースなんだ、競争に燃えるタイプなんだ、新しい仕事に着手すふときやる気が出るんだ、といった志向性を見る。環境にも目を配る。ポジティブな気分でいられたのはチーム仲が良かったから、なら、調和や協調を重視している。自分の意見を言えない環境が苦痛だった、なら、自主性を重んじている。仕事のスケールが大きくてやりがいを感じた、なら、責任感や影響力の行使を求めているし、忙しいほうが楽しい、ならアクティブ、バイタリティーがキーワードになる。
⚫︎自分の時間と労力を提供して報酬を得る、から、自分の個性を活かして主体的に取り組むもの、に意識変化。
⚫︎サーバントリーダーシップ。上の者が下の者を命令して従わせるのでなく、上の者が自ら組織や仲間に対して貢献することど相手を導く、という考え方。特権。
⚫︎自分にこんな仕事をさせるといいですよ、会社からの愛され方。
⚫︎野村総研には現籍を保持したまま異動する試みがあった。自分のドメインを築きあげていく
⚫︎成功と成長を区別して考えること
⚫︎昨シーズンの成長成果、自分の強み弱み、弱み克服するべきこと、理想のスタイル(仕事。人間としても)、時期ごとの自分ストーリー、そのためのシナリオ(最悪を想定した心構え)、過ごす意義価値。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
性に合わない仕事はつまらない。
自分が持つ文化とそれと異なる文化が接触してはじめて、イノベーションが起こる。仕事を面白くするには、自分のまわりにどう辺境をつくるか。
仕事を楽しくしていくには事故ブランディングの発想が欠かせない。
自分が主体的になることが仕事を楽しむ第一歩。
どんな逆境でもぶれないし、たとえ状況が悪くても、自分の力を発揮できる。 -
個人の持ち味と組織らしさがオーバーラップするところを見つけなさいという話。
関心からずれているのもあったが、陳腐。 -
これからの働き方とは?
→仕事がつまらないのは、持ち味を発揮できていないからであり、志向性とスキルが重なって持ち味になる
個人の持ち味と組織のらしさの重なりがイズムになり、それが行動指針になる
企業の核となるビジョンが明確になっていることが前提
やりたいことよりできることを伸ばしてみる -
2013/06/28
移動中 -
会社で働くことの、あるべき姿を書いた本です。会社で働くということは、会社に自分を合わせてしまいがちですが、そうではなくて、自分の本当の特性を会社に合わせることが大事です。
同じような人材ばかりになっていく均一的な会社では、仕事が活性化しません。それぞれが自分の持ち味を充分に発揮できるような人事をし、その先鋭的な部分が会社を活性化させ、会社を発展させていきます。
そのためにも、会社のビジョンに共感してもらい、未来を一緒に作っていくという姿勢が大事です。目先のことばかりに目が行きがちですが、先を見た経営をするためにも、この本に書いてあることはとても大事なことではないかと思います。 -
持ち味を求められて採用されたが、会社は書類に表せるような成果などのスペックで判断し異動させる。この矛盾が仕事のつまらなさにつながる。
イズムを探すワークはとても参考になり、モチベーションの向上や、会社の価値と会社における自分の価値をすり合わせられる。
最後の対談は面白かった。
特に、コーチングをされている中竹竜二さんの言葉。
最初に「僕は答えを持っているわけではないので、皆さん自身で考えてください」と言ったら、たしかに反発もありましたから。でも、合宿に同行したりして、腹を割って話し合ったら、すぐに理解してもらえました。いまは、スタイルという考えを含めて、コーチングの哲学をじっくり自分たちのチームで消化したいという雰囲気が生まれています。
挑戦することを肯定し、失敗を許す。日常から伝えることで浸透する。勝て!頑張れ!と言ってそうなるとは限らない。とういう言葉をかけ、環境をつくればその方向へ向かっていくか。 -
適材適所ではない人事の弊害を次のように述べています。
「精神論だけですべてを片付けられた時代ならともかく、
労働の生産性を重視する現代は、組織にとっても「持ち味でないところ」「特異でないところ」で頑張られても困る。」
このミスマッチに悩むことが許されるのは、30代まででしょう。
40代以降は、そのミスマッチを組織に悟られることのないよう、
滅私奉公に精を出すしか、組織の中で生きる道はないはずです。
席があるだけ、ありがたく思え…
天の声が今日も幻聴のように聞こえます。 -
会社などの組織と、個人の個性のすりあわせ方、あるいは、その有機的な結びつけ方に関する本。
前半の「あなたイズム」論は、私自身が会社組織に属してないこともあるので、興味を感じなかったものの、後半のインタビュー形式の部分については、非常に血肉の通った、組織と個人という関係性についての哲学が開陳されていて、面白かった。
「ウィル(やりたいこと)」を探すのではなく「キャン(できること)」を伸ばせ。
スキルよりもスタイルが重要。
ただし、スタイル故に起用されない事はある。
等。