ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2011年3月25日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048704694
作品紹介・あらすじ
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
感想・レビュー・書評
-
栞子さんと古書に包まれて幸せ! 優しい気持ちで満たされるベストセラー日常ミステリー #ビブリア古書堂
北鎌倉で古書堂を営む店主と店を手伝うことになった主人公の物語。古書にまつわる様々な謎に見舞われるが、主人公と店主は隠された秘密に迫っていく。
なるほど、これはベストセラーになるのがわかる。
ライトな読み口、人柄が豊潤なキャラクター、古書という秀逸な小道具をテーマに進むお話、そして幸福に満たされるエンディング。大変よくできています!はなまるですね。
なんといっても古書をテーマにしたところが上手。小説と謎をミックスさせつつ、魅力的なキャラクターたちが解き明かしていく。ミステリーで人が死んだり、不幸になることもなく、最後はほんのり暖かい気持ちにさせる。これは売れるわっ
重厚感やミステリーの深みは少し弱めですね。ただライト文芸でターゲットが若い人やミステリー初心者でしょうから、むしろ軽いほうが合ってて良いと思いました。
普段、本格、ドギツイ社会派、イヤミスばかり読んでると、若干病んでくるんですよねw 続編もまだまだあるので、定期的に体験したくなる作品でした。おすすめですっ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
見かけない本屋はないくらい
有名な作品、数年前にドラマ化、映画化もされている。
古本にまつわる謎を、店主(安楽椅子探偵)と店員アルバイト(手足となって動く)が解く。
幼い頃、祖母の本に触れた事で叱られ、その恐怖から本を読めなくなった五浦(読めないわけではないが、読むにつれ苦痛を感じる)と、大船でビブリア古書堂を営み、現在は怪我を負い入院中の店主 篠川
五浦が働くきっかけとなった本
「夏目漱石全集」の話から始まり
他短編三本が収録されている。
大人しく人との会話が苦手だが、本のこととなると能力を発揮し語り尽くす篠川
美人なのでどうにも意識してしまう五浦
キャラクターがハッキリしてて読みやすく読書好きなら本にまつわる話は、どうにも面白い。
そりゃ続きますよね。
結構長く続いてるシリーズ9巻
程よく短編で完結してくれるのでありがたい。人も殺される心配もなく、すぐ次を読まねば!と気を張って読むものでもないので、ゆっくり読んでいこうと思う。 -
このシリーズは、かなり以前に書店に行くと、一番よく見える平台に山積みにされていたのをよく見かけましたが、その時は表紙の絵が漫画だったので、少年少女向けかと思いあまり、気にしていませんでした。でも最近ビブリオミステリーにはまり、フォロワーさんのレビューも拝見し、読んでみたら1話ごとに本が1冊以上登場する大変好みの作品でした。続きがたくさんあるので楽しめそうです。
第一話 夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)
大船にある「ごうら食堂」の一人息子、五浦大輔23歳は過去のトラウマから本の読めない体質であるが、亡くなった祖母の持っていた古本、夏目漱石『第八巻 それから」に「夏目漱石 田中嘉雄様へ」とサインが入っているのに気づき鎌倉にある古書店ビブリオ古書堂に持ち込み病院に入院中の店長、篠川栞子にサインの真偽と本の値段の鑑定をしてもらいます。栞子は、見事に推理をし、サイン本の謎を解き、大輔はビブリア古書堂で働くことになります。
第二話 小山清『落穂拾い・聖アンデルセン』(新潮文庫)
志田という、古書店で安く売られている本を買って高く転売する人たちである「せどり屋」から高校生の少女が『落穂拾い・聖アンデルセン』を盗む話。これも栞子が見事に解決。最後は栞子の機転で志田と少女、奈緒の心が通じ合います。小山清という名は初めて知りましたが、『落穂拾い』の中の一節「なにかの役にたつといふことを抜きにして、僕たちがお互ひに必要とし合ふ間柄になれたらどんなにいいことだらう」という一節には魅かれました。
第三話ヴィノグラードフ・クジミン『論理学入門』(青木文庫)
銀行強盗の前科があり自分の話ができない男、坂口昌志とその若い妻で、元キャバレー勤めで自分の話しかできない、しのぶの夫婦の絆の話。お互いの愛情劇が栞子の病室で繰り広げられました。栞子はまたしてもすべてを看破しており、最後に大輔に自分が「石段から突き落とされて怪我をして、その犯人を捜している」ことを打ち明けます。
第四話太宰治『晩年』(砂子書房)
栞子を石段から突き落した男は熱烈な太宰治ファンで、アンカット、帯付き、署名入り、初版で「自身モテ生キヨ 生キトシ 生クルモノ スベテ コレ 罪ノ子 ナレバ」と書き添えられている太宰治の350万円相当の『晩年』を奪おうとしてやったことでした。栞子はおびき出してその男を捕らえる作戦を考えますが…。
最後は栞子の真の目論見を大輔が言い当て大輔と犯人との意外な接点も判明します。-
楽しい日常ミステリーですね。
TVドラマでは剛力彩芽さんが、映画では黒木華さんが栞子さん。
どちらも魅力的です。楽しい日常ミステリーですね。
TVドラマでは剛力彩芽さんが、映画では黒木華さんが栞子さん。
どちらも魅力的です。2020/01/11 -
kangon69さん♪こんばんは。
気楽に読めて、古書店や、古書についても詳しくなれる、ほのぼのミステリーです♬
7巻までもう、登録しま...kangon69さん♪こんばんは。
気楽に読めて、古書店や、古書についても詳しくなれる、ほのぼのミステリーです♬
7巻までもう、登録しましたよ~(*^^*)
お薦めです。2020/01/11 -
moboyokohamaかわぞえさん♪こんばんは。
コメントありがとうございます。
TVや映画にもなっていたんですね♬
知らなかったで...moboyokohamaかわぞえさん♪こんばんは。
コメントありがとうございます。
TVや映画にもなっていたんですね♬
知らなかったです。
私のイメージでは栞子さんは黒木華さんの方かな?2020/01/11
-
-
アルバイト時代の後輩から勧められ読んでみました。本書の魅力は推理ものかつ文豪達の著書がキーとなる難しそうなストーリーにも関わらず非常に読みやすい点です。本書を読むうえでキーとなる本の知識はほとんど入りませんし、良い終わるとその本を読みたい気持ちになります。
本書とよく似たシリーズに『珈琲店タレーランの事件簿』が当てはまるかなと思いました。1つのテーマを軸に様々な事件が起き、それを魅力的なキャラクターと解決していく。わかりやすく、シンプルな内容は両者とも好感を持てます。本書とタレーランの違いを挙げるとすれば、探偵役であるヒロインが、普通かそうでないかです。本書のヒロイン栞子さんはタイトルにある奇妙な客人たちよりもミステリアスな存在です。
小説としての楽しみだけでなく、文庫本の知識も得れる一石二鳥な一冊でした。 -
北鎌倉にある一軒の古本屋「ビブリア古書堂」
古い家々が並んでいる通りにある、古びた木造の建物を想像しただけでわくわくしてきます。
五浦大輔の、亡くなった祖母が持っていた『漱石全集』が、この物語の語り手大輔と「ビブリア古書堂」を結びつけることになる。
祖母の大事にしていた『第八巻 それから』と、孫に大輔と名付けたことと、誰にも知られなかった祖母の秘密の恋。
「人の手を渡った古い本には、中身だけではなく、本そのものにも物語がある」
「ビブリア古書堂」に持ち込まれたさまざまな本の謎を、若くきれいな女性の店主が解き明かしていく。
今まで知らなかった古書の魅力や奥深さを感じることができるし、この書店に集まる人々の繋がりも面白い。
極端に内気な性格で、並外れた本の知識と洞察力を持つ店主の篠川栞子さんと、本を読めない「体質」の五浦大輔のその後を、ずっと追っていきたくなった。 -
凄くよかった。表紙が気に入って購入。特に最後の章が好き。読みごたえがあった。(о´∀`о)
-
スラスラ読めるし、面白いのだけれど、物足りない。
読みやすい分、文章やストーリーが、雑。読んでいる間に、謎がとけてしまう人も、結構いるんじゃないかな?
普段から、ミステリーを読む人、描写の美しさなどを大切にして本を読む人には向いていないかも。
たど、サクッと本が読みたい、そんな気分の時やそんな人にはオススメ。
文章から場面を思い浮かべやすくて、栞子さんもキレイそうで、アニメ化なんかはいいかもしれない。 -
ずいぶん以前から話題になっていたようだけれど、ようやく読了。正直なところ、マンガの原作かな?と思わせる表紙のせいだったのか、今まで手に取ることもなかった。
なんとなく見始めたドラマの方が先行する結果となり、それが思いの外おもしろくて、図書館で借りてきたというわけ。
私の周りの読書仲間さんは、キャストがかなり納得いかない様子で、「とにかく読んでみて!」とのことだった。
北鎌倉で古本屋「ビブリア古書堂」を営む栞子さん。
人見知りが激しく、人と親しくなるにはだい分時間がかかりそうだが、本のこととなると人が変わったように生き生きと語りだす。
事件現場に駆けつける訳でなく、状況や経緯を聴くことで解決への糸口を見つけ、絡まっていた糸をほぐすように、事の次第を明らかにしていく。
最初に事件を持ち込んだ大輔くんも栞子さんの店で働くようになり、大輔くんが仕入れた情報をもとに栞子さんが本にまつわる事件を解決する。
おもしろかった。
もっと早く読めばよかったなと少しばかり、損した気分。
坂木司さんや近藤史恵さんのライトミステリーを彷彿させる。
栞子さんの本に対する愛情が読書好きにはたまらない。
その上、舞台は北鎌倉。
かなり私のツボをついてきますね。
4つの短編からなるが、2つ目の中年のホームレス・志田さんと高校生の奈緒のくだりはとてもいい。志田さんが『落穂ひろい』から引用する、
「なにかの役に立つといふことを抜きにして僕たちがお互ひに必要とし合ふ間柄になれたなら、どんなにいいことだらう」(P154)
は、素直になれず、とがった奈緒が本当は繊細な心を持て余し、自分でもどうふるまったらよいか分からず虚勢を張っているのを緩め、溶かしていくきっかけとなっている。
この先もこの2人が登場してくれたら、いいな。
また、4つ目の話の中で、栞子さんと理解しあえると感じ始めていた大輔くんがふとしたことから、信じることに疑問を感じ離れそうになるけれど、私には栞子さんが大輔くんを信じているからこそのふるまいなんじゃない?、と感じてた。
そう、大輔くんに伝えたかったけれど、ムリなわけで・・。
やきもきしているうちに、結局また2人はもとの状態に戻ってきていて、何やかやと心配したのに・・とまた、おせっかいな気持ちになっていました。
あちこちに見守りたい関係があって、この先も大変気になります! -
爽やかな恋愛事情も交えながら古書の魅力をたっぷり紹介するエンタメ小説。
登場人物がどうもアニメっぽいけれども(声優さんの声が聞こえてきそう)、古書という良い意味で黴臭く渋いジャンルには好対照で良き。
太宰治や手塚治虫、江戸川乱歩やシェイクスピアの古書……。
よだれが出てくる。
それにしても古書は、著した作家の想いと、その本を手にしてきた読者の想いとが重なり、燻し銀の輝きを放つものだ。
稀覯本の取引や古書交換会についてなど、初めて知ることも満載。機会があれば古書店主さんに裏事情を訊ねてみたくなる。
-
「ビブリア古書堂」に関わる様々な人達と。
古書を巡っておこる様々な事件を解き明かしていくミステリー。
既存の文献に絡めて物語が進んでいくので読んだ事のある人にはより深く入っていけるのかな。
古書を軸に進んでいく物語が新鮮で面白かったです。
シリーズものなので次作も読んでみようと思います。
著者プロフィール
三上延の作品





